あきゆ

20代も後半に差し掛かりました。お元気ですか。

あきゆ

20代も後半に差し掛かりました。お元気ですか。

記事一覧

投げ込んだ石が川底の砂を巻き上げるような

何かの刺激がないと思い出さないような、 そんな記憶が我々にはある。 私はその記憶を無理やりこじ開ける過程が好きだ。 配膳台カバー バトル鉛筆 新聞係 心のノート…

あきゆ
2日前
3

実家にて

母「そうそう、パパと言えばさ、 こないだ〇〇(長女)も‪✕‬‪✕‬(次女)も家にいない時に、 パパがドライブでもするかって誘ってくれたのね。 行くとこも特に無かった…

あきゆ
1か月前
5

よっぽど声に出そうかと思った

その日、私は浜松町駅から山手線に乗った。 京浜東北線だったかもしれない。 京浜東北線に乗ったのである。 夕方の5時頃、 帰宅ラッシュが始まり切らない時間で、 空…

あきゆ
2か月前
5

キルアは内視鏡検査ができない

内視鏡検査を受けに来ているのに、 下剤をわざとらしく美味しそうに飲みながら 「訓練してるから毒じゃ死なない」とか ドヤ顔で言っているキルアがさっき 浣腸のために…

あきゆ
5か月前
4

肉薄

近しい友人に、スプラトゥーン2を4000時間 プレイした人間がいる。 4000時間、日数に直せば166日と16時間。 公認会計士の資格を取るのに必要とされる 勉強時間に相当す…

あきゆ
1年前
4

現役大学生も全然落ちてたし

私が小学生の頃だったか、『血液型別取扱説明書』 なるものが流行ったことがあった。 A型の人はこういう所があります。だから許して。 みたいな砕けた文体で書かれた占…

あきゆ
1年前
5

お薦めとかそんな生易しい感情ではない

先日、Aqua Timezのボーカル太志が 現在活動する音楽プロジェクト Little Paradeのツアーファイナルに参加した。 Aqua Timez解散以来実に4年ぶりのライブ、 色々と感極…

あきゆ
1年前
7

おい、俺の筋肉

成人しても所謂少年の心が根強い私は、 肉体的な強さへの憧れが未だにある。 もっと簡単に言えば、筋肉をつけたいのである。 持病の問題もあるが、私は昔から痩せ型だっ…

あきゆ
1年前
4

現実対虚構

これはシン・ゴジラのキャッチコピーである。 シン・ゴジラは、 往年のゴジラシリーズの"特撮"という カテゴリを俯瞰し、 「現実にゴジラが現れたらどうなるか」 とい…

あきゆ
2年前
5

料理の話

私は学生の頃から「自立せん」という気持ちを 大いに持っていた。 実家で何不自由無い暮らしをさせてもらって いたものの、その「何不自由無い暮らしを させてもらって…

あきゆ
2年前
5

「埃で死ぬわけじゃない」と言ってくる人間に「本質はそこではない」と返し続けている

他人との生活が向いていない人間はいる。 私だ。 私は毎日掃除をしなければ 口から血を噴き出して死んでしまうのだ。 私は毎日ウエットシートで拭き掃除をする。 風呂…

あきゆ
2年前
13

"メタ"ギミックの話

"ゴリラ漫画ゴリラ"で笑い転げて早1年、 今年もマヂカルラブリーno寄席を視聴した。 主催のマヂカルラブリーを中心として、 永野やランジャタイなど 地下ライブから活…

あきゆ
2年前
7

メジャーデビューした途端に応援を止めるようなファンのエゴを自分も持っていたということか

M-1グランプリ2021が終わった。 例年以上に興奮した大会だった。 というのも、今年はランジャタイが 遂に決勝に出た回だったからだ。 前回の記事で、お笑いの文脈につ…

あきゆ
2年前
8

過渡期の話

イヤホンの充電を忘れた。 イヤホンが使えないと移動の時間にできることが だいぶ制限される。 音楽も聴けないし動画も観れない。 しかし、動画配信サイトで動画を観る…

あきゆ
2年前
6

文脈の話

お笑いが好きだ。 お笑いを真に楽しむために お笑いを絶とうと思っている。 だがお笑いを絶っては お笑いを楽しむことはできない。 BLEACH5巻の巻頭ポエムみたいだが …

あきゆ
2年前
14

球技の話

私は球技が苦手である。 「え〜サッカー部っぽいのに〜」と  無責任に言ってくる美容師は皆腕が良くなかった。 美容師にとって何より大事なのは責任感である。 球技が苦…

あきゆ
2年前
7

投げ込んだ石が川底の砂を巻き上げるような

何かの刺激がないと思い出さないような、

そんな記憶が我々にはある。

私はその記憶を無理やりこじ開ける過程が好きだ。

配膳台カバー

バトル鉛筆

新聞係

心のノート

バケルノ小学校

天神だからできたこと

双子の忍者ドロンとポロン

第三協栄丸さん

ドット、カラクサ、ペイズリー

「鹿くん、食べ過ぎ!」

コロッケ! 夢のバンカーサバイバル

バッドばつ丸の隠れてポン

ドラえもんバ

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実家にて

実家にて

母「そうそう、パパと言えばさ、

こないだ〇〇(長女)も‪✕‬‪✕‬(次女)も家にいない時に、

パパがドライブでもするかって誘ってくれたのね。

行くとこも特に無かったんだけど、

‪✕‬‪✕‬が最近バイト始めたのが六本木だったから、

じゃあバイト先ちょっと眺めがてら

六本木の方行ってみるかって話になって。

お店の近くまで来たから地下駐車場に停めて、

2人でお店の前には行ったんだけど、

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よっぽど声に出そうかと思った

その日、私は浜松町駅から山手線に乗った。

京浜東北線だったかもしれない。

京浜東北線に乗ったのである。

夕方の5時頃、

帰宅ラッシュが始まり切らない時間で、

空いてはいないが混んでもないくらいの車内。

私はドア付近の吊革に掴まり、

ぼんやり外を眺めていた。

不意に「おい」と呼びかけられ、

意識が視界を流れるビルから電車の中に戻る。

気さくとは正反対の声色だ。

声のする方を見る

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キルアは内視鏡検査ができない

内視鏡検査を受けに来ているのに、

下剤をわざとらしく美味しそうに飲みながら

「訓練してるから毒じゃ死なない」とか

ドヤ顔で言っているキルアがさっき

浣腸のために別室に連れていかれていた。

今日私は内視鏡検査に来ています。

前回書いたとおり、

私は潰瘍性大腸炎患者(寛解中)である。

大腸の患部の様子を確認するため、

毎年の定期検診として大腸内視鏡検査を

受けることになっている。

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肉薄

近しい友人に、スプラトゥーン2を4000時間

プレイした人間がいる。

4000時間、日数に直せば166日と16時間。

公認会計士の資格を取るのに必要とされる

勉強時間に相当する時間である。

敬意を込めて、彼を「4000時間さん」と呼ぶ。

4000時間さんは、スプラ2を仲間内で買った際は

一番興味がなさそうだったのだが、

蓋を開けてみれば一番ハマっており、

仲間内以外にスプラトゥー

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現役大学生も全然落ちてたし

私が小学生の頃だったか、『血液型別取扱説明書』

なるものが流行ったことがあった。

A型の人はこういう所があります。だから許して。

みたいな砕けた文体で書かれた占いめいた本だ。

所謂バーナム効果で誰にでも当てはまることが

連なっていただけだった気がするが、

クラスで取り合いになるくらいに人気だった。

人間は往々にして自己分析、もとい

客観的に評価されることが好きだ。

「あなたはこう

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お薦めとかそんな生易しい感情ではない

先日、Aqua Timezのボーカル太志が

現在活動する音楽プロジェクト

Little Paradeのツアーファイナルに参加した。

Aqua Timez解散以来実に4年ぶりのライブ、

色々と感極まるものがあった。

彼がどれだけ解散してからの自分、

ファン、メンバー、そして「Aqua Timez」という

かつて掲げた看板に誠実に向き合っているのか、

その思いの発露としての楽曲をぶつけ

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おい、俺の筋肉

成人しても所謂少年の心が根強い私は、

肉体的な強さへの憧れが未だにある。

もっと簡単に言えば、筋肉をつけたいのである。

持病の問題もあるが、私は昔から痩せ型だった。

同世代に比べればそこまで大食いなわけでもなく、

筋肉が目立つような体型ではなかった。

身長はおよそ175cmあるのだが、

生まれてこの20数年体重が60kgを上回ったのは

2回目の入院前にやけ食いをしていたときだけだ。

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現実対虚構

これはシン・ゴジラのキャッチコピーである。

シン・ゴジラは、

往年のゴジラシリーズの"特撮"という

カテゴリを俯瞰し、

「現実にゴジラが現れたらどうなるか」

というフィクションの中の現実味をより強くした

シミュレーションとも言える映画であった。

私の近辺の一部界隈では、

私といえばシン・ゴジラという印象があるほど

私はシン・ゴジラが好きだ。

人生の中で、鑑賞後にあんなに興奮した

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料理の話

私は学生の頃から「自立せん」という気持ちを

大いに持っていた。

実家で何不自由無い暮らしをさせてもらって

いたものの、その「何不自由無い暮らしを

させてもらっている」という状態が

私の健全な反抗期を阻害していた。

私は昔から聡明な子供だったので、

日頃から身の回りの世話をしてくれている

両親・家族への感謝や申し訳なさというものを

きちんと感じることができていたために、

家族に反

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「埃で死ぬわけじゃない」と言ってくる人間に「本質はそこではない」と返し続けている

他人との生活が向いていない人間はいる。

私だ。

私は毎日掃除をしなければ

口から血を噴き出して死んでしまうのだ。

私は毎日ウエットシートで拭き掃除をする。

風呂場も毎日バスマジックリンで掃除をする。

全ての排水溝を綺麗に維持している。

使用後の洗濯機は洗浄するし

ベッドには毎日レイコップをかける。

洗濯機の下の部分にも

電子レンジの裏にも埃は溜まっていない。

家のどこにも髪の

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"メタ"ギミックの話

"ゴリラ漫画ゴリラ"で笑い転げて早1年、

今年もマヂカルラブリーno寄席を視聴した。

主催のマヂカルラブリーを中心として、

永野やランジャタイなど

地下ライブから活躍してきて

互いに見知った芸人同士が

ネタ中に野次を飛ばし合う、

自由な無観客配信ライブである。

今回も声を出して笑う箇所はあったのだが、

どこか総じて微妙だと感じてしまった。

昨年の面白さを超えないのはいいものの、

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メジャーデビューした途端に応援を止めるようなファンのエゴを自分も持っていたということか

M-1グランプリ2021が終わった。

例年以上に興奮した大会だった。

というのも、今年はランジャタイが

遂に決勝に出た回だったからだ。

前回の記事で、お笑いの文脈について書いた。

そこでは「ランジャタイは文脈が要らない」と

言ってしまっているのだが、

今回の大会はその文脈を込みで

観てしまわざるを得なかった。

元々名前は知っていたコンビだったが、

昨年たまたま観た「バーベル」の

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過渡期の話

イヤホンの充電を忘れた。

イヤホンが使えないと移動の時間にできることが

だいぶ制限される。

音楽も聴けないし動画も観れない。

しかし、動画配信サイトで動画を観ることが

市民権を得たのは本当に直近の

ここ5年くらいの出来事な気がする。

どの配信者をチャンネル登録していて

どの動画が面白くてなんてやりとりは

数年前まで日常会話にはなり得なかった。

私が中学生くらいの頃までは「オタク

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文脈の話

お笑いが好きだ。

お笑いを真に楽しむために

お笑いを絶とうと思っている。

だがお笑いを絶っては

お笑いを楽しむことはできない。

BLEACH5巻の巻頭ポエムみたいだが

結構深い問題だと思っている。

お笑い番組は、大きく分けて

ネタ番組とバラエティ番組とがあるが、

いずれにしても最近は

芸人のネタだけを披露するのではなく

芸人とその他の芸人との絡みや

芸人の家族等のパーソナリ

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球技の話

私は球技が苦手である。

「え〜サッカー部っぽいのに〜」と 

無責任に言ってくる美容師は皆腕が良くなかった。

美容師にとって何より大事なのは責任感である。

球技が苦手、という表現もどうかしている。

本来学生時代の部活動等で経験したことのない

競技は、全て一様に苦手な筈なのだ。

どんな競技も持ち前の運動神経で

ムキになって各部員と競いたがるサッカー部や

バスケ部のせいで「球技が苦手」

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