見出し画像

7/1~8/16 見えないケイイ。

島根県温泉津町にて個展を開催いたします。

今回は初めての試みで、紙布の技術を応用して、カレンダー(空き家からいただいたもの)から布を作りました。
その布を「時布(じふ)」と名付け、下の通りにお披露目をさせていただきます。

///// ///// /////

「見えないケイイ。」

どのような経緯があったのか。石州和紙は経糸になり、カレンダーは緯糸になった。
どのような敬意があったのか。2本の糸はであって布になった。

会場・ギャラリー時-Toki-(島根県大田市温泉津町温泉津口23番地「時津風」※駐車場は「温泉津ゆうゆう館」をご利用ください)

会期・2022年7月1日~8月16日(毎週 金土日open)

時間・金20:00-23:00、土14:00-18:00&20:00-23:00、日14:00-18:00/8月15,16日は土曜日と同じ

入場無料

///// ///// /////

※開催日時について現時点では上の通り予定しておりますが、急遽変更になることがございます。SNS等で最新情報をご確認ください。


少し変わった仕事をしているためか、人から評されたりアドバイスをいただく機会が増えてきたようです。

それぞれのバックグラウンドによって、私を解釈してくれるのが面白くて、そしてどのアドバイスも正しいなといつも思います。

ですが、それって私が自分の人生に対して投げやりな所があるから感じることでもあって。
そんな態度で、その場しのぎの対応を続けていけば、周りのかたにご迷惑をお掛けすることは予想が付きます。

自分が困るだけなら良いけれど、人を困らせるのは本望ではないので、自分をしっかり律していかなくては。

展示期間もたくさんのかたとお話しさせていただくことになりそうなので、安易な受け答えをしないように気を付けます!


連日の雨の予報が、蓋を空けてみれば、ぽつりとも来ない毎日が続いていた。

夜半からの大風。
目覚めてすぐ確認した、当日の天気予報は雨だった。

空は次第に垂れ込める。雨が降り出した。

土砂降りだ。

向こうの青田に、彫刻よろしく構えていた鷺が首をもたげる。

『雨』という言葉を持たない彼/彼女は、自分の羽を打つ刺激をどう捉えているのだろう。

さらに向こうの山端では、菫色の空が穏やかな時間を宿していた。

いざ生きめやも。


私たちは火を焚くことにした。

日中の熱気を山背がどこかへ連れて行き、上着を一枚着ても、まだ足りないほどだった。

暖かくて明るいところへ移動すれば良いと思ったのだけれど、誰の口も提案をしなかった。

私たちは火を囲んだ。

相手との間に壁を作るために、明るく楽しく笑おうとする自分を知った。
確かに、昔からそうだったのかもしれない。

火は消えた。

真っ暗な帰路は、車のライトだけが頼りだった。

この世は自分を見に来たところ。


その夜も、点滅する何かが奇妙な上下運動をしながら空を進んでいた。

自分と同じ三半規管を持つ生物とは、到底思えない。

私たちの法則で言えば、上下に動く労力を前進する力に集中させたほうが、ずっと効率も良い。

私と違う身体と法則を持つ何かが、そんなに遠くないところで思考をしていた。

彼/彼女の目が見てきた世界に興味をそそられながら、地上の私の目は、天の川が見えないことを確認した。

あめゆじゅとてちてけんじゃ。







URL https://shifuori.com/
Instagram https://www.instagram.com/shifu_ori_yuy/

島根県石見地方、川本町という人口3500人の小さな町地域おこし協力隊として、染織をしています。協力隊の任期後に作家として独立し、「石見織」を創立するために、日々全力投球。神奈川県横浜市出身。