ドジャース大谷選手が悲願の「世界一」。ワールドシリーズ制覇。頂上決戦では19打数2安打と不振。健康と打撃を維持する難しさ。次回はMVP級の働きを!
ドジャースの大谷翔平選手がついに悲願の「世界一」へ上り詰めた。自身にとって初となるワールドシリーズ制覇。心から祝福を送りたい。そして、勝っても宿題の出された大舞台となった。頂上決戦5試合で19打数2安打。第2戦でのけがが影響したように思える。健康と打撃を維持する難しさ。次回はMVP級の働きを見たいと願っている。
10月30日(日本時間31日)にニューヨークで行われた第5戦。ドジャースはワールドシリーズ制覇へあと1勝と王手をかけて臨んだ。
5-6と1点を追うドジャース。八回に2点を挙げて7-6とヤンキースを逆転し、そのまま逃げ切った。4年ぶり8度目となる世界一へ輝いた。
大谷選手は逆転劇の八回に意外な形で貢献した。6-6と同点に追い付き、なお1死一、三塁のチャンス。大谷選手が打席に立った。
初球の外角チェンジアップにバットが反応。その後、すかさず、球審にアピールした。バットが捕手のミットに当たったとして「打撃妨害」で出塁したのだ。
一死満塁に。続くベッツ選手がセンターへ犠牲フライを打って勝ち越し点を生んだ。大谷選手が出塁せずにアウトになっていたら、2死後のベッツ選手のフライは犠飛とはならなかった。大谷選手は出塁することで決勝点を「アシスト」したのだ。
メジャー挑戦7年目で悲願のワールドチャンピオンに上り詰めた。その結果だけでなく、これまでの努力に拍手を送りたい。
初めてのワールドシリーズ。大谷選手にとって、勝者となったものの宿題が出されたように思えた。第2戦で盗塁時に左肩を痛めた。その影響もあってか、頂上決戦の打撃は19打数2安打。打率は1割5厘。本塁打も打点も0だった。
健康を最後まで維持し続ける難しさ。そして頂上決戦で快音を響かせる難しさ。この2つが次回の頂上決戦への宿題となった。
日本シリーズに目を向けても、好調な打撃を維持するのがいかに難しいかを思い知らされる。ソフトバンク打線の低調ぶりだ。第3戦から3連敗。第3戦の初回に1点を挙げて以降、無得点が続いている。対戦戦績は2勝3敗でDeNAに王手をかけられた。
バッティングと健康を維持する難しさ。大谷選手に次のワールドシリーズ出場のチャンスがめぐってきたら、ぜひとも健康な体でMVP級の働きを見せてほしい。やはり大谷選手のスーパースターとしての活躍を見たいから。