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ハマチのサヤ
2021年9月3日 17:50
鳩は悲しんでいる。癒えない夜の真中の隙間に、挟まって、留まってるあなたが邪魔で。尋問して絡まってく価値観。巻貝の渦巻。鯨の目頭。伊勢エビの殻。鮪の叩き丼。重低音。望まれないまま暮らすクラスタ。トビウオの世界一周旅行達成目前に巻き込まれた竜巻。その時死んだ最古の微生物が4年後最新のテクノロジーの結集により蘇る。青函トンネルを彷徨い続ける白い魚の亡霊。シンプソン砂漠から果てなくサラサラ飛んで
2022年7月9日 19:57
水重力150% のっそりゆったり人は歩く雲入道雲もゆっくり 淀んだ空気の街は枯れる相当焦った左車線100キロオーバーバイパスで透明マントを被ったヒーロー疲れた身体に突如のめり込むあいや みな ココロから そら 天手古舞舞 自作自演 逃げたいな みな お外から そら 先生揃って 見ぬ振りです勿体ないからココロしな そら 皆楽しく笑っていたい超爆発 Let's スーパーノヴァノ
2022年5月27日 01:02
見つけちゃった見つけちゃったそんな子供干してしまえ枯らしちゃった枯らしちゃったとどのつまりのして蹴った板に乗ったあなたたちは次の次の遠い君に苦し紛れ吐いて捨てたもう昔の宿り木に風を切って放り捨てた夜の田んぼ気持ちいいねああだこうだ空に舞った赤と黒の僕の声見届けてた見届けてた生ぬるさと暑苦しさ寝かしつけた寝かしつけた廻る月の方見つからないように息を殺して扉を開けて閉め
2021年7月27日 22:48
雨 降り始めた夜の11時曇りガラスを開けずに見た月は僕に今残った全部の歴史を今さら摘み直させるんだ暗闇に飽き飽きした僕は外の声にただじっと耳をすまして聞いてみたんだ神様がいた窓越しの大きな光は地平線の彼方から伸びる銀河鉄道の線路を大きな楕円の螺旋状に連ねていた汽笛を鳴らして何処かへ 連れられて行く君を追いかけずにただ僕はじっと寝転ぶ夜だ昔 願った僕の幸福主義を 踏みにじる
2021年7月16日 11:03
池袋駅に止まって開いたドアをじっっと見つめて、ただ見つめて、動かないで、ただじっと見つめる。それが何を意味するでも、その先に待つ何があるでもない。ただその行為思考から、意味を引き剥がしてそれから完全なフラットになるんだ。いいかいそのまま、そのままにしておくんだ。上板橋〜!上板橋〜!朧気な視界に何とも言えぬ浮遊感。再び産まれ落ちた現実は、生暖かいプラットホームに流れるサイボーグの鳴き声と少し効き
2021年6月6日 17:44
あれはある昼下がりの、夕方の日差し迫る、いい風の吹く頃の事でした。いつものように崖を登って空を眺めていると、何処からか列車が通り過ぎてゆく音が聞こえてきました。当然、周りに線路など無いし、空耳にしてはちょっと長いし鮮明に聴こえたので、これはこれは不思議に思って、ぼおっと、悪戯に時を浪費し黄昏ておりました。時刻は午後5時過ぎ。暫くすると夕焼け小焼けのチャイムがじわりと遠くから聞こえて
2021年6月5日 13:15
賞味期限切れの感動の名曲を思い出した夕方の車内はセピアで塗り尽くされた遺跡だった。公衆便所で目を覚ました明け方の僕は、さっきまで気にしていたはずの彼女の在処を既に大海へ流してしまっていて見知らぬ街は面影を再生するたびに姿形を変えて何処へとやらへ逃げていく。バイパスに面した生活がおもむろに人々の正気を蝕んでいくのが何故だか目を通して解るようになっていた。失った正気を取り戻した僕は、再び公
2021年5月30日 13:03
チッ チッ チッ チッ ブー ブー ブー チーン(繰り返されるアラーム)午前 8時 00分午前 8時 1分 白午前 8時 2分 アメリカでは午後7時2分午前 8時 3分 黒 見えないお空の彼方の雷雲午前 8時 4分 白午前 8時 5分 黒白黒空 決して混じり合いはしない 執着執着(アラームが止まる)1.あれ、まだあの子今日は帰ってきてない
2021年5月9日 03:19
また繰り返してる 繰り返してる30分ごとに私は休憩 僕は仕事を悲観して終生頭の中の空白を探して30分 30分の労働どこからか どこからだ どこからか砂が流れ込む砂が流れ込むどこかを追いかけ30分 30分空白は 最早空白ではない30分 30分(間奏)
2021年4月8日 22:12
僕 はい、じゃはじめまーす。パチンと手を叩くと同時に目を閉じる。暫くして目を開けると驚いた表情。状況を飲み込むと、私は話し始める。私 (観客席に向かって写真を撮り、床に置く)どうもこんにちは、従順なわんコロのような可愛さと健気さ。私です。これから皆に私、のことについて話していきたいんですけど、んーまずね、私には弟がいます。年の離れた弟がいます。弟は自由奔放な性格で、好きなことを
2021年4月6日 12:08
うんと両腕を天に伸ばして、腰を落として、身体をくの字に押し曲げる。ゆっくりと時間をかけて、全身がはち切れんばかりの痛みと心地良さを抱えた限界の体勢。ここでキープ。ずっとキープ。風が止みやがて虚無が訪れるまで、ずっとキープ。新宿駅、山手線14.15番線の間。ずっとキープ。じわじわと痛みに比べ心地良さの比率が増していく。風と日差しが肉体を浄化させていく。きょうは日曜。
2021年3月2日 19:59
圧迫されています。ひどく、ひどく圧迫されています。身も心ももう押しつぶされて消えてしまいそうです。圧迫されています。ひどく、ひどく頭を蝕むように、じわじわと脳細胞を圧迫していきます。聞き飽きました。最初は良かったです。ですがもう聞き飽きました。機械音声の敬語ほど気持ちの悪いものはありません。ミームと化したこの情景も、そろそろみんな聞き飽きた頃じゃないか。気持ちの悪い。気持ちの
2021年1月12日 14:38
1/12生活に飽き飽きした私は、何か面白いことはないかと外へ出ました。街は相変わらず気鬱なようで。今日は特になようなので。少し心配にもなりますが、そっとするのが善なのです。遥か山の頭には、雪が降り連なる1月です。あの、そろそろ歌うのにも飽きてきました。特に何もありませんでしたが、今日はこれで帰りましょうか。どうせなら、あまり知らない道を。ぼんやり寒々しい空っぽの田舎道を歩く。特に懐
2021年1月4日 04:04
仄暗い、じっと仄暗い、月ももう嫌になる季節です。忙しない、ちと忙しない、じぃっとしてればいいものを。どっちかにしておくれよ町よ、重い静寂に滲み出る生活。そこがダメなんだよこの町は。もっと、そうさ、このまま、もっと、沈んでおくれ、いっそ底まで。チカチカ信号機もご苦労様々、お前のことなんかもう今じゃ誰も見ちゃいないよ。あれまどうしちまったんだよお前、頭は動いちゃいないが手と足はまだ