ファッションを捨てられないミニマリストが、夏のセールで買ったもの

7月も下旬になり夏休みも近いので、本来だったら旅行の計画や友達と会う約束をしたりする時期だったと思う。夏のセールが始まれば買い物へ行き、試着をし、悩みながらランチをし、考え抜き、心から欲しいと思う服を買って、ご機嫌でお酒を飲み帰宅する。買った服をいつ着ようかとウキウキ考えながら。

そんな夏もあったなぁと、少し懐かしい気持ちになる。今年も、あまり「お出掛け」はしない夏になりそうだ。

ファッションを捨てられないミニマリストが、サマーセールで買ったもの

私はファッションを捨てられないミニマリストである。ミニマルでシンプルな生活を極めたいと思いながらも服の予算だけは削れない。ミニマリストの方々が実践している「私服の制服化」は到底できない女である。

最近だって新しい服を買いたい衝動に駆られてオンラインショップを無限ループしたし(猫が乱入してくるまでやめられなかった)、かつては仕事帰りに毎日ルミネや百貨店巡りをしていた。今はファッション地獄状態からは逃れられたものの、やはり服を買う楽しみだけはやめられない。

そんな私が今年の夏のセールで購入したものは、こちら。

・新しいサニタリーショーツ 2枚

オンラインショップでサマーセールがスタートしてから、カートに入れた服やサンダルやアクセサリーの数は数知れず。しかし、実際に購入したのはこの2枚のみ。

月経カップを購入した際に生理用品の見直しをして、ボロボロだったサニタリーショーツを処分したのだ。捨てたので、新しいものを買った。

以上で、私のサマーセールは終了だ。だって、新しいスカートもパンツも浴衣も、カーディガンもワンピースも、来て行く予定の場所がないから。

「テンションを上げるため」に無理して買わない

この夏は、カーディガンを買おうと思っていた。暖かい時期に羽織れる長袖のカーディガンを持っていないためだ。

しかし、無いなら無いなりに、どうにかなってしまうのだ。麻のシャツを羽織ったり薄手のストールやスカーフを肩にかければ、夏の「ちょっとした寒さ(ほとんどが冷房対策)」は解決する。スカーフもストールも年間通して活躍してくれる心強いアイテムだ。今年はほぼ新品状態の麻のシャツを譲ってもらったので、何かをしっかり羽織りたいときにはこれを着れば良い。

可愛いなぁと思うカーディガンも見つけたのだが、「お出掛け」機会が少ないので今年は着る機会が少ないだろう。来年、普通に観劇やお出掛けができるようになってから、その時期に一番可愛いものを買った方が、絶対に沢山着られる。ならば、今季は不要なのではないだろうか?

かつての私だったら、「まぁスカーフや麻のシャツでなんとかなることはなるけれど、とはいえ新しいアイテムを買わないとテンションが上がらないし」とかなんとか言い訳をしながら、「なんとかなるのに」カーディガンを買う=アイテムを増やしてしまっていたことだろう。テンションを上げるために買う、それもファッションの楽しみ方の一つだ。自分自身もその考えで買い物をしまくっていたので、その気持ちはよく分かる。

だが、新しいアイテムが私を喜ばせてくれる時間は短い。本当に短い。下手したら、お会計をしてお店を出るときには、喜びの絶頂が過ぎている場合もある。欲しくて欲しくて買ったはずのアレが、コレが、家に帰ってファッションショーをすることには「テンション上がる…?いや、まぁいわゆるカーディガンであってそれ以上でも以下もないわ」くらいのアイテムになってしまっていることだってある。

そんな気持ちの上がり下がりが起きてしまう原因についてはこちらの本で詳しく説明されているのでぜひ読んで欲しい。

そういうわけで「テンションを上げるために買う」という理由の愚かさを、私は身を以て知っている。大切なのは「必要」かどうかだ。私が言う「必要」は、ボロでもいいから着られれば良いという極論のことではない。ファッションを楽しめる、ということが大前提にある。

買った服は捨てるまでそこにあり続ける。一瞬テンションが上がった服を勢いで購入して「単体で可愛いと思って買ったけれど、全然着回せない」「なんでも良いから新しいものが欲しくて買ったけど、よく考えたら別なアイテムが欲しかったのに。予算の無駄遣いをしてしまった」「殆ど着ないうちに、流行遅れのデザインになってしまった」などと後悔しても、そのアイテムがあるかぎり新しい服を買い足せなくなってしまうこともある。

本当に楽しい買い物とは、持っている服や靴がまた輝きを取り戻すような、またはそのアイテム一つでそのシーズンのファッションの幅が広がるような買い物だと思う。「テンションが上がる」と「必要」の違いはここにある。服は着てこそ価値がある。必要な服は、沢山着ることができる。

今季の分は、次の予算に繰り越し

さて、今季のセールは文字通りの意味で必要な買い物しかしなかった。だからと言って全然楽しくないわけではない。

今季の予算を、次のシーズンの予算に繰り越せたからである。

我が家はSS(春夏)とAW(秋冬)で服飾予算を決めており、予算内であれば何を買っても良いことにしている(予算オーバー分は自分のお小遣いから出す)。

今季の夏物予算は殆ど手を付けなかったので、そのままひとまずAWの予算に繰り越した。春夏より秋冬の方が何かとお金がかかるので、自分としては最善の買い物だったのではないかと思っている。

限りある資源を無駄にしないために不要なものを買わない。必要な物だけを選び抜いて買う。持続可能な社会づくりにも貢献できたら、嬉しい。

楽しみは、次にとっておく。そんな買い物の楽しみ方もある。


今年の夏も、ほぼ10着で過ごしている。






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