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ガラス作家ミヤウチモネの『drawing series』【FREEPARK】

秋の風を感じ
涼しさに優しい気持ちになる

美しいものを見たり
美味しいものを食べたり
幸せをたくさん
感じられる季節

FREEPARKでは
新進気鋭のガラス作家
ミヤウチモネさんの
ポップアップを開催します

期間は
9月28日(土)~10月13日(日)

ミヤウチさんの作品には
曲線にほんわかした温もりがあったり
色に華やかさが見えたり
小さな花器ひとつにも
明るいパワーがギュッと入っています

これから活躍すること間違いなしの
若手ガラス作家のミヤウチさん
いろいろとお話をうかがいましたので
ぜひゆっくりとお読みくださいませ

ミヤウチさんとはじめてお会いしたのは
5月にスパイラルで開催されたSICF25でした

若手作家が集まるフェスティバルにおいて
MARKET部門白本由佳賞を受賞されたことは
本当に素晴らしいことだと思いました
改めて、おめでとうございます

■ ミヤウチさん:
ありがとうございます

作家として作品を発表し販売されたのは
3回目だと伺ったのですが、
SICF25の感想をお聞かせくださいませ

■ ミヤウチさん:
以前から憧れていたSICFに出店できて
とても嬉しかったです
更に賞までいただけてとても光栄でした

SICFのようにたくさんのブースが
並ぶ中に出展することは初めてでした
殆どの方が作家として自立し、
本業としている方のようで、
作品の魅せ方やお客様とのやり取りの中から
多くのことを学ばせていただける
貴重な機会になったと思います

とても価値のある経験だったのですね
SICFに続き、7月にはイラストレーターである
お父様である宮内ヨシオさんとの
3回目の2人展「がらすとすいさい」が
開催されたのも記憶に新しいです

私たちも見に行ったのですが
ご来場客数が多くとても盛況な2人展でした
来年も開催されるんですか?

■ ミヤウチさん:
はい

自由が丘で開催されていることや
お父様との2人展である理由など
作品を発表することについて
どのように考えていますか?

■ ミヤウチさん:
自由が丘は私の地元であり、
一度も引っ越していないので、
幼少期からの友人や家族ぐるみの
付き合いの方がたくさんいます
展示をすることで
もう何年も会っていなかった人と再会できたり、
来てくれた友人同士でどこかで
繋がりがあって新しく友達になったりと、
人の輪が広がることが
自由が丘で開催する理由の一つです

父との二人展である理由は、
3年前に「一緒にやる?」と誘ってくれたからです
深い意味はありませんが、
お互いの友達が来るので、
個展では知り合えないような人と
お互い知り合えたりと
相乗効果があると感じています

2人展を開催することで
人と人が出会い
その輪が広がっていくのは
とてもやりがいのある
魅力的なことだと思いました

お二人の作品が
自由が丘から世界中に
広がっていきますように!

ミヤウチさんは現在、
多摩美術大学大学院修士2年工芸専攻にて
ガラス作品を制作されておりますが、
ミヤウチさんの普段の制作活動について
お教えくださいませ

■ ミヤウチさん:
大学ではいわゆるアートピース的な
作品を手掛けて発表しています
ガラスの素材の特徴を活かした形態を模索し、
ガラスという素材の面白さや
新しい表現に挑戦しています

いくつか写真を拝見しましたが
SICFでの作品とは全然違っていて
もっと繊細で挑戦的な作品でした

■ ミヤウチさん:
なので実は今回のPOPUPの
「drawing series」は大学では
発表していません
「drawing series」は初め、
アートピース作品の合間の
息抜きのような意味で作り始めました
すごくプライベートな日記のようなもので
見せるものではないと考えていたので
以前は発表していませんでした
しかし何個も作るうちに
これは自分のその時々の考えや気分が
反映されていて面白いと感じ、
発表してみて今に至ります

なるほど!
そうだったのですね

小さな一輪挿しに宿る
気持ちよく散歩をしているような
ほっこりした空気感は
ミヤウチさんの人柄だったのですね
等身大で丁寧に制作をされている
イメージを持っていたのですが、
まさに「drawing series」が
ミヤウチさん自身を映しているような
作品だったのですね

魅力的な活躍をされていますが、
具体的にはどのようにガラスと向き合っているのか、
デザインや工程におけるこだわりなどを
伺えるとうれしいです

■ ミヤウチさん:
作品にもよりますが、
今回発表させていただく「drawing series」は
作りながらデザインを考えていく方法で制作しています
スケッチはしません
ガラスそのものでスケッチ、
ドローイングしていくイメージです

ガラスは熱いうちはとても柔らかく
どんな形にもなりうる素材です
しかし熱い時間はほんの僅かで
どんどん冷めていきます
その短い間に直感的に形作っていくやり方や
素材の特性が私の性格と非常に合っていると
感じています
ガラスという素材がなりたい形を汲み取りながら
自分の意思をガラスに投影していきます

感覚的に作られているのに
それを実現するためには
すごく技術と集中力がいるように思います

ガラスと向き合い理解して
受け入れながら自分と調和させていく
その先に自分らしい作品が出来上がる
ミヤウチさんの作品に感じる魅力は
そんな制作から生まれるんですね

子供のころや学生時代から現在にかけて
どのようにつながってきたと思いますか?

■ ミヤウチさん:
子供の頃から絵を描いたり
ものを作ることは好きでした
近所にフカラボという造形教室があり、
そこに通っていました
そこでは毎回素材を渡されて
それで自由にものを作って良いという
スタンスでした
素材を扱う面白さや、
ものを作る過程の楽しさを
認識したのはその頃だと思います

素材としてのガラスとの出会いや
ガラスを始めようと思った
きっかけはありましたか?

■ ミヤウチさん:
ガラスとの出会いは大学一年生の時ですが、
吹きガラスを本格的にやりたいと
思ったのは2年生の時です
2020年コロナ禍において、
タマビも半年間授業がありませんでした
自宅で課題をこなす中、
6月ごろに吹きガラスの作業場を
開放するという告知がありました
参加は自己責任だったので集まった生徒は10人ほど
日によっては4、5人しかいませんでした
とてもラッキーだったと思います
そこで私はたくさんガラスに触り、
先輩のやり方を見て学びました
それが吹きガラスをやろうと思う
きっかけになったと思います

どうしてもネガティブになりやすい
パンデミックの期間に得たチャンス
それを見つけられたのは才能ですね
少人数だからこそ得られる機会を
しっかりとモノにできたからこそ、
今のミヤウチさんがいるんですね!

作品づくりにおいて影響を受けた
作家やアーティストはいらっしゃいますか?

■ ミヤウチさん:
実はあまり、「このアーティストが好き!」
という方はいません
しかし少なからずどこかで見たりしたものが
私の作品に影響を与えていると思います
それは必ずしも美術作品というわけではありません
電車で小耳に挟んだことや
街中のポスターのキャラクター、
日々の食事なども影響してきます
最近だとカルダー展を見に行ってから
モビールを作りたくなりました
それからエルツのおもちゃを見ることも最近のブームです

「drawing series」がミヤウチさんの
日記のような作品だと伺ったので、
すごくしっくりきます
日頃の感性が受け取った影響が
作品に反映されているんですね

今回のポップアップの作品はすべて
「drawing series」ですが、
どれも有機的でもっちりとした曲線、
目を惹く色合いが特徴的です
重複してしまうかもしれませんが、
改めてどのようなコンセプトで
制作されているのかお教えくださいませ

■ ミヤウチさん:
「drawing series」はその言葉通り、
絵を描くような感覚で作っている一輪挿しです

その日の気分で、色で、ノートの隅に書く絵のような
ラフな気持ちで吹いています

ガラスは熱いうちにしか形を変えることができません
一瞬一瞬直感的に自分の意思をガラスに伝え、
それと同時にガラスの意思も汲み取ります
私とガラスの意思が調和した時、
ひとつの作品が完成します
それは毎回違う形で、ガラスの温度や私の気分、
その日の気候などに左右されます
その不安定さや偶然性に面白さを感じています

実物をご覧いただき、
手に触れることで
より魅力が感じられるとおもいます

もうひとつ面白いなと思ったのが、
それぞれつけられた作品名です。
どのように名付けているのですか?

■ ミヤウチさん:
名前は作品が出来上がってからつけます
ガラスは素材の特性上、作った翌日まで
オーブンのような炉の中に入れ、
時間をかけて冷ましていきます
そして作った次の日にオーブンを開けて
作品と再会します
その時に思いついた名前を基本的にはつけます
たまに思いつかない時は
写真を撮って電車で眺めたり、
何か他のことをしている時に
ふと思いついたりした名前をつけます

ここにも直感やひらめきが
あったのですね

ミヤウチさんにとって
ガラスとはどのような存在でしょうか?

■ ミヤウチさん:
ガラスはいろいろな側面を持っていると考えています
その側面の一つとして私は、
吹きガラスは三次元に絵を描ける道具だと
認識しています
引っ張ったり伸ばしたり膨らませたり
粘土に近いようにも思えます

ミヤウチさんとガラスの関係が
わかってきました
私たちが思っているガラスより
ミヤウチさんの扱うガラスは
少し熱くなくて
少し硬くないように感じました

だからこそ
作品を手に取って
その魅力を感じて欲しいと思います

2025年3月には大学院を卒業されますが、
これからのビジョンや夢などがございましたら
お聞かせくださいませ

■ ミヤウチさん:
来年は母校の高校の工芸の非常勤をしながら
自分の制作を続ける予定です

SICFの懸賞として来年の5月に
再び青山スパイラルガーデンで
展示販売をさせていただける運びとなりました
今回の場所はスパイラルガーデン入って直ぐの
エントランスです

また、来年の9月には4回目となる
「がらすとすいさい 二人展」の開催もございます
こちらは自由が丘です

大学を卒業して工房もレンタルするので
何もかもが今まで通りではなくなると思いますが、
これからもできる限り頑張り、
楽しく制作していきたいと思います

学生からガラス作家へと活躍の場を広げ
多くのお客様に作品をご覧いただけるのが
今から楽しみですね!

最後にFREEPARKのお客様へメッセージをお願いします

■ ミヤウチさん:
私自身も普段からFREEPARKさんを
利用している1人です
思わず友人にプレゼントしたくなるような
良いモノがたくさんありますよね
お客様の心にヒットするような
良いモノに私の作品もなれたら幸いです

ありがとうございます
自由が丘を盛り上げる仲間としても
これからもよろしくお願いします





いつも最後までお読みいただき、
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