「普通の人」「普通の会社」から抜き出る方法
いつも記事を読んでいただきありがとうございます。
今回は「普通の人」「普通の会社」について解説します。
スコトーマ(認識の盲点)
私たちは普段様々な情報を目にして脳内で情報処理をしています。
しかし私たちは目に見えるすべての情報を「意識」できるわけではありません。その時、自分にとって重要なモノしか「意識」できないのです。
例えば時間を知りたいときに時計見ると思いますが、家の時計、腕時計、スマホの画面、どれでもかまいませんが、いまそれを見ずに紙に詳細に絵を描くことはできるでしょうか?
おそらく多くの人が家の時計も腕時計もスマホの画面も正確には書けないはずです。
それは、時間を知りたいとき人間は「時間を知る」ことが重要なので、時間は「意識」に上げることができるのですが、それ以外の「デザイン」などは重要ではないので「意識」に上げることができないのです。
この見えているけど、意識に上げられず結果的に見えていないのと同じ状態のことを「スコトーマ(認識の盲点)」と呼びます。
つまり私たちは普段多くの情報が「スコトーマ」に隠れてしまい、意識に上がっていないのです。
会社経営にもスコトーマが発生する
このスコトーマはあらゆるところで発生します。
例えば「会社の経営判断」の時にもスコトーマは発生します。
新規事業の企画を考えている時にも、その企画を考えている人にとって重要な情報は意識に上げられますが、重要だとは思っていない情報は意識に上げられません。
そのため、その企画を考えている人は、色んな情報を集めているつもりでも、実際には自分にとって重要なことしか企画に盛り込むことができないのです。(実際に当たる企画というのは、スコトーマの中に隠れている可能性が高いです)
そして私が最もスコトーマが発生しやすい原因と考えているのが「売上と利益」を重要視する考え方です。
多くの会社では売上と利益が会社経営にとって最重要になっています。
そのためあらゆる経営判断が売上と利益に照らし合わせて行われています。
例えば追加で何か投資を行わなければいけないという判断があったときに、多くの企業では「予算」と照らし合わせて判断されます。
しかしその場合「予算外」であったとしても投資するメリットがあるかもしれませんが、経営者は「予算」を達成することが最重要判断となってしまい、得られる可能性のあるメリットが「スコトーマ」に隠れてしまい見えなくなってしまうのです。
これは多くの企業で実際に起こっている現象です。
企業の新規開発の場でも上司が「それで売上はどのくらい上がるの?」と聞くのは「売上と利益」が最重要と考えているからになります。
多くの新規事業は「売上と利益」がどのくらい立つかなんてわかるわけありません。もしそれが分かっていたらとっくにその事業を誰かが行っているはずです。
このように多くのビジネスパーソンが「売上と利益」という2つの項目に判断基準を持ってしまっているのです。
つまりほぼ全ての会社が同じ価値基準を持った「普通の会社」というわけです。
「普通の会社」から脱却する方法
ではどうしたら私たちはその他多くの企業から脱却することができるのでしょうか?
最も簡単な方法は会社の判断基準の「重要度」を変えることです。
特に会社経営においては、本当に「ビジョン」や「企業理念」などを上位に持ってくるということです。
殆どの会社に「ビジョン」や「企業理念」が設定されていますが、絵に描いた餅になっている場合が少なくなりません。
多くの会社では「ビジョン」や「企業理念」より上に「売上と利益」が来ています。
しかし、それでは他の会社と同じ判断しかすることができません。
そうではなく、本気で「ビジョン」や「企業理念」の実現を想像してみるのです。
また何か経営判断するときにも「予算」で判断するのではなく「ビジョン」や「経営理念」に照らし合わせて判断を行います。
そしてそこで判断したものの中で、最も費用対効果が高そうなものから順番に実行に移していくのです。
こうすることで「売上と利益」に照らし合わせて選ばれたものではなく、「ビジョン」や「経営理念」に照らして考えられたものが優先され、「普通の会社」から抜けることができるのです。
まとめ
大事な点は私たちには「スコトーマ」が存在していて、重要なモノしか私たちは「意識」に上げることができないということです。
そしてこの重要性には「集団同調バイアス」が働くため、私たちは他の人と同じものを重要だと感じてしまいます。
しかし、これだと私たちは他の人と同じことしか「意識」に上げることができません。つまり私たちは「普通の人」にしかなれないのです。
世の中で抜きんでた人や会社は必ず「普通の人」や「普通の会社」とは同じ判断をしていません。
私たちが「普通」から抜け出すためには、まず他の人と同じことを「重要」だと思うことを止めなければならないのです。
ぜひ皆さんも自分の中にある判断基準を見直してみてください。
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