自分の強みを究極に磨いた「さかなクン」
「好きなことを仕事にしたい」
「自分の強みを生かして働きたい」
私はこれまでに転職支援から、障害者の就労支援まで、様々な人たちの「仕事の選択」に関わってきました。
その中で、比較的多くの人の仕事選びの基準に自分の好きなことや、強みを生かして仕事をしたいというニーズがあることに気づきました。
しかし、実際に自分の好きなことを仕事にできている人はどれくらいいるでしょうか？
今回は自分が好きなことを仕事にするために必要な考え方をお伝えします。
プロの世界で好きを仕事にできた人たち
世の中には自分が好きなことを仕事にして成功している人たちが存在しています。
プロスポーツ界では「イチローさん」や「本田圭佑選手」「石川遼選手」などは子供のころの文集に将来の夢を書き、それを実現したという話しがたびたび引き合いに出されます。
また将棋の「藤井聡太棋士」も、小さなころからプロになると公言し、それを実現した一人です。
このようにプロの世界には、子供のころから好きだったことを突き詰めて成功した人たちがいます。
しかしこういったプロの世界で活躍する人たちは、本人の努力はもちろんのこと、子供のころから激しい競争に勝ち抜く強靭なメンタリティを持ち、その中でごく一部の人だけがプロになれるというシビアな世界を生き抜いてきた人たちです。
こういったプロの世界の事例は、一般のビジネスパーソンにとっては再現することが難しいのも事実です。
では一般のビジネスパーソンはどうすればいいのでしょうか？
自分の強みの磨き方
ここで大事な考え方を一つご紹介します。
それは「強みは『人がより喜ぶよう』に磨く」ということです。
例えばゲームが好きな人が、ゲームの腕前をどんなに磨いたとしても、それが自分が楽しむためだけだとしたら仕事にすることはできません。
しかし、もしゲームの攻略法をまとめそれを必要としている人たちに教えたら、それは人のためになります。
またはゲームが上達するための方法を体系化し、それを人に教える動画を撮影してyoutubeにアップすれば、それも人のためになります。
つまり、自分が好きなことや強みを仕事にしたかったら「自分以外の誰かが喜ぶ」ように磨き上げればいいのです。
自分の強みを究極磨いた「さかなクン」
私はもっとも自分の強みを磨いて成功した一人が「さかなクン」だと思っています。
さかなクンを知ってる人は多いと思いますが、もしかしたらテレビに出ているタレントとしての姿だけを想像している人もいるかもしれません。
しかし、彼が実践したことは私たちにも大変参考になります。
さかなクンは子供のころから魚が大好きで魚のことにしか興味を示さない子供でした。学校の成績は壊滅的で、親御さんは学校からも呼び出されて「もっと勉強させてほしい」と言われるほどだったそうです。
しかし、彼の母親は「誰もが同じようになる必要はない。他と違う子がいてもいい」と息子が夢中になることを大事にしたのです。
それから数年たち、彼はTVでその魚の知識を披露し一躍TVの人気タレントになりました。
つまりこの段階で彼は「魚が大好きな少年」から「魚をネタに人を喜ばすタレント」になったわけです。
それからさらに数年後、彼は東京海洋大学名誉博士を授与され、そして現在は同大学の准教授になって学生に指導や、魚類学者として国会でも答弁を行っています。
魚好き（一人称）→ 魚好きのTVタレント（三人称）→ 魚類学者（専門家）
このように自分の強み、得意を出来るだけ多くの人が喜ぶようにしたり、より専門的な知識・技術にすることで、自分の好きなことを人の役に立つように磨き上げていったのです。
再現性を高める
さかなクンはレアケースかもしれませんが、ここから多くのことを学ぶことができます。
【自分の好きなことを仕事にするSTEP】
STEP1：自分が好きなことを追求し腕を磨く
STEP2：自分が好きなことを、必要としている人を探す（ニーズを探る）
STEP3：必要としている人が受け取りやすい形に加工する
STEP4：必要としている人に提供する
STEP5：必要としている人の対象人数を増やす
このようにステップを踏んでいけば、自分が好きなことを仕事にできる可能性が高まります。必要なことは自分の強み、得意を見つけて、人が喜ぶ方向に磨き上げることです。
人の価値観が多様化する一方で、ソーシャルメディアの発達によって個人同士が繋がるためのハードルは非常に低くなりました。
自分の好きなことを必要としている人に届けやすい形に加工し届けることが出来れば、それを自分の仕事にすることは可能です。
またこれは会社で働くうえでも役立つ考え方です。自分が得意なことを自分の部署以外の人にも提供できる方法を考え付けば、あたなの影響範囲は格段に広がるでしょう。
ぜひ自分の好きや強みを磨いて、自分のキャリアアップに繋げてみてください。
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