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「個別性」と「共通性」を扱う能力がこれから求められる

いつも記事を読んでいただきありがとうございます。
今回は「個別性と共通性」について解説します。

平均的な人は本当にいるの?

皆さんの会社でマーケティングや企画を立てるときに「ペルソナ」を考えるということをやったことがある人も多いと思います。

マーケーティングをする際に、自分たちがターゲットとする理想的な顧客像を考え、その人物の生活や嗜好性を考えることで、広告効果を高めようという手法です。

この考え方が出てきた背景に「みんなが欲しい商品を作る」とか「みんなに買ってもらいたい」という不特定多数を対象にしたビジネスの仕方をしていた時代があり、それでは商品が売れなくなってきたので、理想的な顧客像を絞って、しっかりセグメントをかけてビジネスを展開していこうという考えが産まれました。

確かに物やサービスが十分に市場にいきわたっていない時代には、不特定多数をターゲットにして商品開発しても売れる時代があったのですが、これだけモノが市場にあふれ、商品ライフサイクルが早くなってくると、ターゲットをしっかり決めて「これはあなたのために作られた商品ですよ」と言わないと手に取ってもらえない時代が来てしまったのです。

ところがこのペルソナを作るときに大きな落とし穴がありました。

それが理想的な顧客像を考えているつもりが、「顧客の平均」を考えているだけになってしまうということでした。

そしてこの「平均的な顧客」に向けてマーケティングを行っても期待した反応が得られず、「ペルソナはあてにならない」と言って諦めてしまうということが起こったのです。

なぜこのペルソナ設定がダメだったのでしょうか?

それは色んな要素をごちゃ混ぜにして、その平均を出してみたら、実際にはそんな人はいなかったというわけです。

平均値をとることで、個別の状況が分からなくなってしまう

これは例えば学校の教育を見てもこの平均思考は発生しています。

特に公立学校の教育は「平均的な生徒」をターゲットにしてカリキュラムが組まれています。

「5教科の平均点」や「偏差値」を見てこの子供はどのくらいのレベルの生徒だと考え、カテゴライズします。

実際には5教科の平均点と言っても、国語は90点、数学は20点、英語は50点、社会は70点、理科は40点という生徒の平均点と、国語は40点、数学は60点、英語は60点、社会は60点、理科は50点では、平均点は同じ54点でも、まったく得意不得意の科目は異なっているわけです。

それを同じ学校の同じカリキュラムの中に入れて考えるのは、控えめにいても少し乱暴な分け方でしょう。

つまり、平均をとることによって、個別の状況が見えなくなってしまうのです。

共通項目と個別で考える部分を分けて考える

ただ、誤解がないように言うと、平均を考えることがすべて悪いわけではありません。

様々な事象の中で、一番のボリュームゾーンがどこにあるのかを見極めることや、共通している部分はどこなのかを考えることが必要な場面はあります。

しかし、すべての対象を平均で考えようとか、全部同じやり方に統一しようでは、世の中の変化には対応しきれません。

例えばディズニーランドにはマニュアルが存在します。

マニュアルというと、あたかもすべての人が同じ行動をとるために作られたように感じるかもしれません。

しかしディズニーランドのマニュアルは全く違う作りになっています。

ディズニーのマニュアルでは、その職種に就く人が、全員共通で行わなければいけない仕事と、スタッフが自分の頭で臨機応変に対応しなければいけない仕事を明確に分けているのです。

この全員が共通で行わなければいけない仕事を「Duty(義務)」と呼び、スタッフが臨機応変にその場で対応する仕事を「Mission(使命)」と呼んでいます。

つまり清掃や調理といった誰がやったとしても同じ品質を出さなければいけない仕事は業務プロセスをきっちりと決めて共通して行う「義務」であり、来てくれたお客様に最高の時間を過ごしてもらうために、目の前のお客様に臨機応変に対応することが「使命」であると明確に分けているのです。

まさに「共通性」と「個別性」を見事に体現ている事例だと思います。

まとめ

私たちは平均で見るという思考が根深くあることが心理学的にも分かっています。しかし、平均で物事を考えることのリスクも同時に認識する必要があります。

一般的に言われていることが世の中の平均だと勘違いしてしまうこともあるはずです。

まさに「ファクトフルネス」で物事を見ることがとても大事なのです。

しかし全部を個別に対応することも非効率です。
そこで何を「共通性」で考えて、何を「個別性」で考えるのかを、私たち自身が考えられる頭を持つことがとても重要になります。

ぜひ皆さんも自分の仕事や身の回りで共通で考えるものと、個別に考えるものが何かを探してみてください。

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