里村邦彦

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  • 女子高生麻雀について

    201707あたりから急激にはまり込んだ『咲 -Saki-』シリーズについての雑文をまとめておくマガジンです。

最近の記事

ぼっち・ざ・ろっく関係のメモ2

 前の記事の続き。同じく、ふせったーに投稿していた長文のベタ移植。個人的に埋もれさせると、前に自分が何考えていたのかわからなくなって怖いので。 ぼっち・ざ・ろっくの学園祭ライブの話、 あるいは山田お前何考えてやがるんだ 結局演奏されないで終わった、学園祭ライブセットリストの三曲目は何だったのか?というのは誰しも気になるところだと思うが、僕としては「フラッシュバッカー」を推す。これには一応、それなりの理由がある。最終話後に公開された曲だからそれっぽい…というのももちろん強い。

    • ぼっち・ざ・ろっく関係のメモ1

       ふせったーに投稿していたものを、twilogサービス停止での参照困難性発生などがあって今のうちにとほぼベタ移植する。下記の記事は、2022/12/26に書かれたものだ。TVとオンライン配信で、『ぼっち・ざ・ろっく!』の#12が放送された二日後ですね。 ぼざろ怪文書。大量の青臭さが含まれます。見たな? 邦ロックというかおおよそ洋の東西を問わず音楽に触れたことがない(といっていい)タイプの人間によるアルバム『結束バンド(結束バンド)』の所感 5.ギターと孤独と蒼い星  

      • あるいは無法者の掟

         上記の記事の続きというか、上のような雑感を抱いている人間による「キヴォトス(ブルーアーカイブ作中世界)での感覚」についての妄想です。  お題は「キヴォトスにおける罪の軽重について」。  そもこの話について着想を得るきっかけになった、与吉さんによる記事(https://note.com/yokitimeira/n/nb68cb8f1c6df)に感謝を。こいつ毎回こんなこと言ってるな。 青春の蹉跌について顔なじみの犯罪者たち  ブルーアーカイブはよく、(笑い話として、ジ

        • 『ブルーアーカイブ』所感

           昨年の秋ごろから、スマホアプリゲームの『ブルーアーカイブ』を遊び始めました。いろいろな理由で割と気に入って、長く遊ばせてもらえそうだな…と感じている。ごく最近ゲーム自体は二周年を迎えたそうだ。1.5周年記念が終わったあとから手を付けた僕は、全期間の25%も触っていない…ということになるのだけど、いろいろ語りたくなる内容(主にシナリオ、次いで製作者側で共有されているだろうイメージのベースについて)だったので、どこかである程度、知識も知能も薄っぺらいユーザーなりに、思うところを

        ぼっち・ざ・ろっく関係のメモ2

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        • 女子高生麻雀について
          5本

        記事

          大文字の『問題』という怪物

           いろいろともやもやしていたことが、少し言語化できそうなので備忘録を兼ねて書き込んでおく(いろいろあって、ほっとくと自分の悪意敵意の類が普通に暴走しそうなジャンルなので、自戒の意味もある)。  なお、言い訳として、これは論文のたぐいではない(だから当然リファレンスもついていない)し、記憶を頼りに書いている雑想であるという前置きはしておく。卑劣で何が悪い。  ここに、なにか物語があるとする。  それが「おもしろい」とはどういうことだろうか?  まあ、これは難しい問題で、少

          大文字の『問題』という怪物

          『がっこうぐらし!』観てきました

           麻雀以来アイドル実写映画の人に片足突っ込んでる気がしますが。  いい映画だったのでご報告まで。 「きらら系日常もの」というジャンルのメタネタとして生まれた節がある、ある意味殴り合う魔法少女のご同輩とも言える(そういやまどか☆マギカも芳文社だったし、まさに自家薬籠中の大御所なのかもしれない)原作漫画を実写化する、と聞いて、割と妙な顔をした人も多かったと聞いています。  まあ不安なのはわからないでもない話で、実際アイドル主演のホラー観て首を傾げた経験は僕も一度ならずある。  

          『がっこうぐらし!』観てきました

          蠢く

           夢が覚めるようだった。彼女の指が器用に、確かな手順を心得た様子で作業を終えたあと、複雑な皺の残った黒い折り紙が一枚、残されているきりだった。けれどなんど何度矯めつ眇めつしても、僕にはこの皺、あるいは折り目の形が、裏表で一致するようには思われないのだった。 「いかさまなんて、していなかったでしょう」  不承不承、僕は頷いた。賭けは彼女の勝ちということになった。文化祭の展示を手伝うと、受け入れないわけにはいかなかった。  最初、折り紙を展示物にすると言いだしたとき、僕は反対した

          『来る。』何かが。

           ※『来る。』ならびに原作小説『ぼぎわんが、来る』の内容に触れる記述があります。気にされる方はご注意。  ということで久々の投稿はまた映画の話。  原作の小説『ぼぎわんが、来る』が好きだったので、期待して見に行ったんですが、実写化にあたってかなり大胆な改変が施されているタイプの映画で、実は当方、同じような目に別のホラー作品で出くわし、数年単位で遺恨になるレベルの恨みを抱いた経験がありました。  今回は大丈夫。というのも、たぶん「改変の規模は大きいものの、作品のキモになっ

          『来る。』何かが。

          実写阿知賀編のこと

           ということで、まだ、実写映画版・阿知賀編の話をします。  今回は本編バレが大量に含まれるため、その点ご注意ください。  『咲』本編が何の話かというと、遊ぼう、という話だと僕は見ている。そういう話は以前書いた記事で触れていて、要するに今回も似たような内容の繰り返しではある。ただ、原作者監修が相当入ったという映画を見て、なんか近いとこあるかもなあ、と錯覚したくもなったんである。  以前の記事、というのは下記。  ざっくり纏めるに、『咲』は「遊べない誰かを、輪の中に引き入れ

          実写阿知賀編のこと

          『咲 -Saki-阿知賀編 episode of side-A』観てきました

           ということで、去年の夏からドハマリしたやつの実写映画版。本編の実写版の方は映画館で観れずたいへん悔しい思いをした(DVDは買ったけどやはり映画館で浴びられるというのは意味があるのです)ので、今度は公開初日に観に行きました。ついでに、あとでもう一度観に行きました。  結論から行きますと、公開中にあと一度か二度観に行きたいです。  入れ込みかたについては下記記事を参照のこと。  漫画の実写映画、というと、僕は好きでよく見に行くわけだけれども、これがなかなか難しいところのあ

          『咲 -Saki-阿知賀編 episode of side-A』観てきました

          『キングスマン ゴールデンサークル』

           ということで、珍しく大作映画を観てきました。  スパイアクション! 悪趣味! 悪趣味! スパイアクション!  英国紳士を強調しつつ、スーツの胸襟一つ開いたらばおおよそグロテスクでシモネタまみれな007と現実のパロディが、塊になってテラテラ光っている感じだった前作、評判を聞いて映画館に足運んで、威風堂々で堪え切れず笑ってしまってから四年。期待して見に行きました。  いや酷かった。そりゃもう期待通りの意味で。二重三重の意味での露悪趣味の塊(ドギツイ社会風刺をてんこもりにす

          『キングスマン ゴールデンサークル』

          『ベイビー・ドライバー』

           クライムサスペンス、というものを想像してもらいたい。  舞台はアメリカ。主人公は腕利きの「逃がし屋」、イカした車を飛ばして、どんな状況からでも生還してのけるスーパードライバー。もちろんビズには音楽が欠かせない。オールディーズのロックをガンガンに、ポリを相手に手球にとって、きょうもシビれる走りを見せつける。  どんな人物だと思うだろう。たとえば厳つい巨漢、たくましい顎に上腕。そうでなければ刃物のように痩せた男。ともかくスタイリッシュか、さもなければタフそうなファッションでキ

          『ベイビー・ドライバー』

          魔法使いの弟子 (女子高生麻雀)

           承前。今回も小品SSのネタになりそうなブツですが、そっち方面にうまいことビルドできないし外部に絡めたいのでこっちの形式で行きたいと思います。 異能力麻雀世紀  阿知賀編の主人公チームこと阿知賀女子学院麻雀部は、異能者がごろごろしている全国高校生麻雀大会においても一枚抜けた異能者含有率を誇る異能特化型チームである。  全選手の 4/5 が異能者で構成されているチームとなると、これより上は覇者白糸台(全員異能者)、同じ割合は(たぶん)宮守女子。あの異能麻雀の代名詞

          魔法使いの弟子 (女子高生麻雀)

          女子麻雀の王子様(咲の話の続き)

           本記事には「ここ半月ばかりで読み始めた、一通り資料が揃った状態で一気に摂取した個人の視点」が含まれます。あと本編に加え『阿知賀編』『シノハユ』の内容に思い切り踏み込んでいってるのでそのへんご注意。  承前。  本編感想文と統合すると内容的に重くなりすぎた、というかこっちは完全にキャラへの入れあげとカップリング談義の話に化けるのであの調子の感想に混ぜ込むのが憚られた内容です。  何が言いたいかというと、最終的な結論はかなりに単純で、  末原恭子、お前なんで宮永咲以外に

          女子麻雀の王子様(咲の話の続き)

          牌に愛された子どもたちのこと

           最近、女子高生麻雀漫画にハマっているのです。ブームからすると数年遅れだけど、まだ連載続いてるので遅いとも言い切れないあたりがなんともいえない気分になる。  ということで、これです。『咲 -Saki-』シリーズ。早々に電書で全巻揃えて、配信で一通りアニメシリーズも見た(のでDVD版がどうとかだの特典映像だのは見たことがないのです)。あと半年早くハマれてたら実写映画も確実に見に行ってただろうに、なんともいえない間の悪さが実に自分らしいとも思う。自分の遍歴を思うと「全国区まで行

          牌に愛された子どもたちのこと

          映画を見てきました。

          ということで観てきました。LDHプロデュースな映画、ということで去年観た『HIGH & LOW』シリーズがかなり気に入りだったので封切り日に行ってきたんですが、正直に言ってかなり人を選ぶ、というか有り体に言って映画に娯楽活劇性を求めてる人が行ったら相当キツい一本だったと思います。僕ももう少し頭を切り替えるのが遅ければ即死していたかもしれない。 これは活劇的な娯楽映画ではない。というか 口語化したカタルシスは皆無 です。その反面で 原義的な意味でのカタルシスは山盛り にある。む

          映画を見てきました。