佐々木俊尚
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ワーク・クッキング・インテグレーションという新たなライフスタイル 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.816
特集 ワーク・クッキング・インテグレーションという新たなライフスタイ〜〜〜令和時代は「時短料理」から「気持ちいい料理」へ(3)
2010年代は、「ていねいな暮らし」という流行語に象徴される新しい生活文化と、平成ブラック時代の末期に男女ともにクタクタになるまで働き家庭料理には「時短」を求めるという、二律背反した方向に引き裂かれていた時代でした。
2000年代が「投資で一発逆転しよう」という楽天的
「ていねいな暮らし」と「時短料理」の矛盾に彩られていた2015年 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.815
特集 「ていねいな暮らし」と「時短料理」の矛盾に彩られていた2015年〜〜〜令和時代は「時短料理」から「気持ちいい料理」へ(2)
1986年の男女雇用機会均等法を経て、1990年代になると女性の社会進出が本格的に始まり、これにともなって家庭料理の世界にも変化が現れます。それまでの「家庭料理の継承」「おふくろの味を夫に作ってあげる」といった伝統的な内容から、電子レンジを駆使するなど「時短」に重きを
音楽と家庭料理の変遷から、時代の空気の変化を学ぶ 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.814
特集 音楽と家庭料理の変遷から、時代の空気の変化を学ぶ 〜〜〜令和時代は「時短料理」から「気持ちいい料理」へ(1)
甲南大教授で社会学者の阿部真大さんに『地方にこもる若者たち 都会と田舎の間に出現した新しい社会』(朝日新書、2013年)という著書があります。
中央メディアではあまり取りあげられない地方の若者の実態や価値観を描きだした好著なのですが、特に面白いのが1980年代から2010年代にか
クソリプの存在を無視せず、かといって言いなりにもならない良き議論とは 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.813
特集 クソリプの存在を無視せず、かといって言いなりにもならない良き議論とは〜〜〜マスコミとネットと政治の関係の未来を考える(5)
クソリプの構造を解析していくという壮大な目標の本シリーズ。いよいよ最終回です。これまで以下のマトリクスでクソリプの構造を見てきました。クソリプを送る人は以下のDに当てはまっている人たちです。
A)マクロの視点/解像度が高い
B)ミクロの視点/解像度が高い
C)マ
うっかりクソリプ投稿をしてしまわないための視点とは 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.812
特集 うっかりクソリプ投稿をしてしまわないための視点とは〜〜〜マスコミとネットと政治の関係の未来を考える(4)
クソリプの構造を解析していくという壮大な目標の本シリーズ。前回は、何かの発言をする際に、その発言の考察の解像度が高いか/低いか、視点がマクロ(鳥の視点)か/ミクロ(虫の視点)かという二つの軸でマトリクスを描くということを解説しました。
A)マクロの視点/解像度が高い
B)ミクロの視
登山の魅力を「官能的」ということばで再定義する〜フラット登山という提案⑤
登山で「登りたい山ランキング」などを見ると、上位にはそりゃそうだろうなあ〜という山々が並んでいます。富士山、槍ヶ岳、奥穂高岳、剱岳、北岳、白馬岳……。たしかにこれらの山は魅力的だしカッコいいし、とくだん異論があるわけではありません。しかしわたしがこういうランキングを見るといつも微妙な気持ちになってしまうのは、毎年リクルートがやってる「住みたい街ランキング」と同じにおいを感じるからかもしれません。
クソリプの構造をマトリックスを描いて解き明かす 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.811
特集 クソリプの構造をマトリックスを描いて解き明かす〜〜〜マスコミとネットと政治の関係の未来を考える(3)
現代のSNS社会は、だれもが専門家であるのと同時に、だれもがクソリパー(クソリプを送ってしまう人、つまり頓珍漢な見解を堂々と発表してしまう人)になりうるのだということを前回は解説いたしました。
これは一般人に限らず、研究者や弁護士、会計士など専門職とみられ世間から尊敬されている人も同じで
なぜワイドショーのコメンテーターはクソリプみたいな発言をするのか 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.810
特集 なぜワイドショーのコメンテーターはクソリプみたいな発言をするのか〜〜〜マスコミとネットと政治の関係の未来を考える(2)
テレビのワイドショーに出てくるコメンテーターとは、いったいどのような存在なのでしょうか。そもそもコメンテーターは必要なのでしょうか。
ワイドショーをときどき目にすることがあるのですが、コメンテーターの人の発言を見ていると奇妙な感慨が湧いてくることがあります。どのようなも
インターネット世論は政治をどう動かしていくのか? 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.809
特集 インターネット世論は政治をどう動かしていくのか?〜〜〜マスコミとネットと政治の関係の未来を考える(1)
新聞が販売部数を激減させ、近い将来には消滅に向かうことがほぼ確定しつつあります。一部の新聞は生き残るでしょうが、かつてのような「新聞が世論を作る」というパラダイムが消滅しつつあるのは間違いありません。
現状では、全体の部数が半減したとは新聞はまだ影響力を保っています。この背景には、高齢
イノベーションを満たすための「三つの要件」とは何か 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.808
特集 イノベーションを満たすための「三つの要件」とは何か〜〜〜スマホに続いてVR、生成AIは社会を変えることができるか
イノベーションとは何でしょうか。日本では過去に「技術革新」と訳してしまったこともあり、技術が進化することをイノベーションであると誤解している人がいまだ少なくありません。しかし現代の概念としてのイノベーションは、単なる技術進化ではなく、新しい技術によって産業界や社会が大きな変化を
アリゾナの「クルマのない街」実験は、ウォーカブルシティの未来か 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.807
特集 アリゾナの「クルマのない街」実験は、ウォーカブルシティの未来か〜〜〜「歩ける街」の楽しさから観光立国の未来は始まる(5)
ここまで4回にわたってウォーカブルシティ(歩ける街)の可能性について解説してきました。ウォーカブルシティの未来は、自動運転の実現とセットで考えていく必要があります。つまりレベル4〜5の完全自動運転が実現し、都市を無人タクシーが縦横に走り回ってバスや鉄道などの公共交通を代
完全自動運転が実用化し、普及した社会を描写してみる 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.806
完全自動運転が実用化し、普及した社会を描写してみる〜〜〜「歩ける街」の楽しさから観光立国の未来は始まる(4)
3回にわたってウォーカブルシティ(歩ける街)の可能性について解説してきました。今回は、この「歩ける」という都市機能が自動運転の実用化によってどう影響を受けるのかということを論考していきます。
いまタクシーの「台数足らない」問題が大きな議論になっています。この問題は都市と地方、あるいは都