佐々木俊尚

作家・ジャーナリスト。近代の終焉と情報通信テクノロジーの進化が社会をどう変容させるのか…

佐々木俊尚

作家・ジャーナリスト。近代の終焉と情報通信テクノロジーの進化が社会をどう変容させるのかをライフワークとしています。

マガジン

  • 佐々木俊尚の未来地図レポート

    社会はこれからどうなっていくのか? テクノロジーは社会をどう変えるのか? わたしたちの関係性はどこに向かうのか? 佐々木俊尚が独自の視点で切り取った、世界の見方をお伝えします。

  • 日経COMEMO

    • 13,284本

    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

  • フラット登山のススメ

    山頂を目指す登山ではなく、都会の気軽な散歩ではなく、長大なロングトレイルでもない。歩く楽しみだけを追求する、気軽な「登らない登山」。それがフラット登山です。

  • 「時間とテクノロジー」

最近の記事

登山の魅力を「官能的」ということばで再定義する〜フラット登山という提案⑤

登山で「登りたい山ランキング」などを見ると、上位にはそりゃそうだろうなあ〜という山々が並んでいます。富士山、槍ヶ岳、奥穂高岳、剱岳、北岳、白馬岳……。たしかにこれらの山は魅力的だしカッコいいし、とくだん異論があるわけではありません。しかしわたしがこういうランキングを見るといつも微妙な気持ちになってしまうのは、毎年リクルートがやってる「住みたい街ランキング」と同じにおいを感じるからかもしれません。 「登りたい山」と「住みたい街」は似ているたとえば2024年版の「住みたい街ラン

    • クソリプの構造をマトリックスを描いて解き明かす 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.811

      特集 クソリプの構造をマトリックスを描いて解き明かす〜〜〜マスコミとネットと政治の関係の未来を考える(3) 現代のSNS社会は、だれもが専門家であるのと同時に、だれもがクソリパー(クソリプを送ってしまう人、つまり頓珍漢な見解を堂々と発表してしまう人)になりうるのだということを前回は解説いたしました。 これは一般人に限らず、研究者や弁護士、会計士など専門職とみられ世間から尊敬されている人も同じです。専門分野では素晴らしい知見を発表している人が、専門外のことに口を出したとたん

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      • なぜワイドショーのコメンテーターはクソリプみたいな発言をするのか 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.810

        特集 なぜワイドショーのコメンテーターはクソリプみたいな発言をするのか〜〜〜マスコミとネットと政治の関係の未来を考える(2) テレビのワイドショーに出てくるコメンテーターとは、いったいどのような存在なのでしょうか。そもそもコメンテーターは必要なのでしょうか。 ワイドショーをときどき目にすることがあるのですが、コメンテーターの人の発言を見ていると奇妙な感慨が湧いてくることがあります。どのようなものかというと「ツイッターでこういうクソリプよく来るなあ」という感慨です。ワイドシ

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        • 広大で歩きやすく、心も晴れる日光戦場ヶ原〜フラット登山という提案④

          日本の誇る巨大観光地・日光。東照宮に華厳の滝、中禅寺湖、戦場ヶ原、そして男体山や女峰山などの峰々と、日本の素晴らしい自然景観を圧縮して一か所にまとめたテーマパークのようなところです。東京からも近く、新宿から東武線直通の特急も出ています。座ったままで新宿から2時間で東武日光に着いてしまうのは本当に楽。 オーバーツーリズム気味な観光地としての日光とはいえ、日光ならではの面倒くささもあります。まず日光の中枢に行くのに、東武日光駅あたりからだとけっこう遠い。あのクネクネが延々と続く

        登山の魅力を「官能的」ということばで再定義する〜フラット登山という提案⑤

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          インターネット世論は政治をどう動かしていくのか? 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.809

          特集 インターネット世論は政治をどう動かしていくのか?〜〜〜マスコミとネットと政治の関係の未来を考える(1) 新聞が販売部数を激減させ、近い将来には消滅に向かうことがほぼ確定しつつあります。一部の新聞は生き残るでしょうが、かつてのような「新聞が世論を作る」というパラダイムが消滅しつつあるのは間違いありません。 現状では、全体の部数が半減したとは新聞はまだ影響力を保っています。この背景には、高齢の政治家や経営者、さらにはテレビ業界の人たちなど、ネット世論の存在やその力学など

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          軽井沢から、廃バスと廃墟の峠道をたどって〜フラット登山という提案③

          日本人はどんなスポーツでも「道」にしようとする、という議論があります。伝統的な柔道や剣道だけでなく、野球のような外来のスポーツまで「野球道」にして、そこに我慢強さや忍耐のような精神鍛錬のスピリッツを盛り込みたがる。 水戸黄門のテーマ曲みたいな辛い登山これは登山でも同じです。重い荷物を背負って、重い登山靴を履いて、きつい登山道をひたすら登って、栄光の山頂を目指す。つらければつらいほど良いのだ!という精神。水戸黄門のテーマ曲が鳴り響いてきそうな「道」です。 「人生楽ありゃ 苦

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          イノベーションを満たすための「三つの要件」とは何か 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.808

          特集 イノベーションを満たすための「三つの要件」とは何か〜〜〜スマホに続いてVR、生成AIは社会を変えることができるか イノベーションとは何でしょうか。日本では過去に「技術革新」と訳してしまったこともあり、技術が進化することをイノベーションであると誤解している人がいまだ少なくありません。しかし現代の概念としてのイノベーションは、単なる技術進化ではなく、新しい技術によって産業界や社会が大きな変化を引き起こすことです。 その好例がスマートフォンです。最初のスマートフォンである

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          アリゾナの「クルマのない街」実験は、ウォーカブルシティの未来か 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.807

          特集 アリゾナの「クルマのない街」実験は、ウォーカブルシティの未来か〜〜〜「歩ける街」の楽しさから観光立国の未来は始まる(5) ここまで4回にわたってウォーカブルシティ(歩ける街)の可能性について解説してきました。ウォーカブルシティの未来は、自動運転の実現とセットで考えていく必要があります。つまりレベル4〜5の完全自動運転が実現し、都市を無人タクシーが縦横に走り回ってバスや鉄道などの公共交通を代替するようになった時に、「歩く」という行為はどう変容するのかを考えていく必要があ

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          栃木のウユニ湖・渡良瀬遊水池の地平線〜フラット登山という提案②

          「フラット登山」こと登らない登山の第一回目は、栃木のウユニ湖との異名を持つ渡良瀬(わたらせ)遊水地をめぐる旅。「登らない登山」どころか、山でさえありません。かといって散歩かというと、散歩の域はとうに越えてるぐらいな「旅感」があります。どこまでも広々とした土地を、地平線を求めてどこまでも歩く旅、という感じなのです。 決して山頂を目指す登山ではない。しかし散歩でもない。歩行4時間ぐらいなので、ロングトレイルというほど長大ではない。まさにフラットな歩く旅。 運動靴でも大丈夫な渡

          栃木のウユニ湖・渡良瀬遊水池の地平線〜フラット登山という提案②

          完全自動運転が実用化し、普及した社会を描写してみる 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.806

          完全自動運転が実用化し、普及した社会を描写してみる〜〜〜「歩ける街」の楽しさから観光立国の未来は始まる(4) 3回にわたってウォーカブルシティ(歩ける街)の可能性について解説してきました。今回は、この「歩ける」という都市機能が自動運転の実用化によってどう影響を受けるのかということを論考していきます。 いまタクシーの「台数足らない」問題が大きな議論になっています。この問題は都市と地方、あるいは都市でも中心部と郊外とで温度差が大きいことに留意が必要でしょう。都心の道路を見てい

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          登山でも散歩でもない、新しい徒歩の旅〜フラット登山という提案①

          登山というと「つらい」「歩くのだるい」「足が痛い」という印象を持つ人が多いようです。そういう意見に対し、山慣れてるしてる登山者の中には「体力つければ大丈夫」「そんなの慣れだよ」とバカにする人もいます。そういうちょいと「上から目線」が、結果的に登山と社会の距離を遠くしてしまってる。 登山というものに対する固定観念もあります。「ヒイヒイ言いながら急な登山道を歩いて、なんとか頂上に到達して達成感を味わう」みたいな固定観念です。しかし本当にそれが登山の本質なのでしょうか? ここで

          登山でも散歩でもない、新しい徒歩の旅〜フラット登山という提案①

          コンパクトシティとウォーカブルシティから地方の未来を考える 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.805

          特集 コンパクトシティとウォーカブルシティから地方の未来を考える〜〜〜「歩ける街」の楽しさから観光立国の未来は始まる(3) 歩ける街「ウォーカブルシティ」について2回にわたって論考してきましたが、読者の方から以下のようなメッセージをいただきました。紹介いたします。 「私は横浜から12年前に岡山に移住した者ですが、地方都市の人にとっての移動は100%自動車であって、間違っても徒歩は選択肢に入りません。そのため、本稿で述べているようなウォーカブルという概念を理解しづらいのだと

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          これからの観光は名所旧跡ではなく、歩ける「けもの道探訪」佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.804

          特集 これからの観光は名所旧跡ではなく、歩ける「けもの道探訪」〜〜〜「絶景でインスタ映え」はもはや古い 歩いて楽しい街、最近の流行りことばで言えば「ウォーカブルシティ」に必要な要素は、何でしょうか。前回は以下の四つが必要であると解説しました。 (1) 商店や飲食店、駅、住宅などさまざまな要素が混在していること。 (2)交差点と交差点の距離が短く、歩道なども整備され「歩くインフラ」が整っていること。 (3)歩いていて気持ちの良い美しい景色があること。 (4)交通事故や

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          歩き迷える「ウォーカブル」な街こそが21世紀の都市の魅力だ 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.803

          特集 歩き迷える「ウォーカブル」な街こそが21世紀の都市の魅力だ〜〜〜歩いて楽しめる街にはどのような要素が必要なのか 「歩く」ということに近年、注目が集まっています。とはいえ本稿では「健康のためには歩くことが大切だ」「身近な散歩から始めよう」と言った、よくあるステレオタイプな話に終わらせるつもりはありません。「歩く」が2024年現在、社会においてどう位置づけられ、これが未来にはどう変化していく可能性があるのかを、さまざまな補助線を引きながら予測していきましょう。 さて、「

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          水道の給水停止という公務員のお仕事から、現代社会の貧困を学ぼう 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.802

          特集 水道の給水停止という公務員のお仕事から、現代社会の貧困を学ぼう〜〜〜生田斗真主演の傑作「渇水」をAmazonPrimeVideoで観る 今回は「水道の停止執行」をテーマに、貧困について考えてみましょう。昨年劇場公開された「渇水」という日本映画があります。アマゾンプライム会員ならプライムビデオで追加料金なしで配信を観ることができます。 生田斗真が主人公の市役所水道局員、同僚に磯村勇斗、水道を止められてしまう貧しいシングル世帯のお母さんに門脇麦という、なんとも安心して観

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          「運用する側の視点」と「弱者の視点」のバランスを考えることが大事 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.801

          特集 「運用する側の視点」と「弱者の視点」のバランスを考えることが大事〜〜〜SNS時代に可視化された「現場の哲学」を考える(2) インターネットが普及する以前から、新聞やテレビの報道はつねに「お客さんの目線」でした。鉄道が事故や災害などで運休したときには、あくまで乗客の目線で報じているのです。しかし一般社会には、現場の人間として「運用する側」として働いている人がたくさんいる。そうした人たちは駅員に突っかかる客の目線ではなく、苦労しながら復旧させる駅員さんや現場スタッフの目線

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          「運用する側の視点」と「弱者の視点」のバランスを考える…