佐々木俊尚

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作家・ジャーナリスト。近代の終焉と情報通信テクノロジーの進化が社会をどう変容させるのかをライフワークとしています。

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    社会はこれからどうなっていくのか? テクノロジーは社会をどう変えるのか? わたしたちの関係性はどこに向かうのか? 佐々木俊尚が独自の視点で切り取った、世界の見方をお伝えします。

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「思いもよらないものを二つ接続させる」という外れ値的発想 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.773

特集「思いもよらないものを二つ接続させる」という外れ値的発想〜〜〜SNS時代の「日本語の作文技術」について考える(第7回) AI時代にも生き残る文章とはどのようなものか。それはAIにも書けるような優等生的、中央値的な文章ではなく、外れ値であるとわたしは考えています。そして、ただ外れ値であるだけでもいけない。それは単なる「極端な意見」でしかありません。外れ値だけれども、読んだ人に「うーむ」と思わせる説得力を持たせる必要があります。 この「説得力のある外れ値」を、どのようにし

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    • 「タスク労働」をこの手に取り戻せ

      中世はタスク労働だった日本でもヨーロッパなど海外の国々でも、中世の労働はタスク的だったと言われています。タスクは現代のビジネスシーンでもよく使われる英単語ですが、おおまかな意味としては「期限が設定されており、期限までに終わらせる必要がある業務」のこと。現代だと「企画書を作る」「業務報告書を作成する」といったタスクがあります。 中世でもこれは同じで、たとえば稲作に携わっていた農民だったら「田植えから稲刈りまで、半年をかけて稲を育て収穫を得る」というタスク。職人だったら「家を一

      • 「外れ値だけど説得力がある」文章のつくりかた 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.772

        特集 「外れ値だけど説得力がある」文章のつくりかた〜〜〜SNS時代の「日本語の作文技術」について考える(第6回) 簡潔でわかりやすい文章は、これからはChatGPTのような生成AIの独断場です。だとすれば、AI時代にも生き残れる「人の手による文章」とは何でしょうか。AI時代の「書く力」にはどのような能力が期待されているのでしょうか。 生成AIの時代には、AIとの協力が人間の大事な仕事になっていきます。AIに任せられる仕事は任せ、人間にしかできない仕事を人間が遂行する。つま

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        • ほとんどの「文章術」の本は、生成AIで無効化される 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.771

          特集 ほとんどの「文章術」の本は、生成AIで無効化される〜〜〜SNS時代の「日本語の作文技術」について考える(第5回) 世の中には「文章入門」「文章術」といわれるジャンルの本が、無数といっていいほどに出版されています。このジャンルにも時代の流れはあって、昔の文章本は小説家が名文の書き方を教えるというものが多くありました。有名なところでいえば、谷崎潤一郎の「文章読本」(1934年)、これも同じタイトルの三島由紀夫の「文章読本」(1959年)、そしてこれもまた同じタイトルの丸谷

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          感想は「小並感」でも構わない。その先を深められるかどうかだ 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.770

          特集 感想は「小並感」でも構わない。その先を深められるかどうかだ〜〜〜SNS時代の「日本語の作文技術」について考える(第4回) 小並感(こなみかん)というインターネットのスラングがあります。「小学生並みの感想」の略で、幼稚な感想のこと。他人の感想をバカにするために使うのではなく、どちらかといえば自分が抱いた幼稚な感想を自虐的に表現するときに使われることが多いようです。 とはいえだれしも人間が脊髄反射的に抱く感想なんて、スタートはたいていは小並感です。よほどその分野に精通し

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          「脊髄反射的な平凡な感想」をじっくり素因数分解してみよう 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.769

          特集「脊髄反射的な平凡な感想」をじっくり素因数分解してみよう〜〜〜SNS時代の「日本語の作文技術」について考える(第3回) 文章を書くときの文字量について考えてみましょう。 ツイッターは基本は140文字。このぐらいの分量なら、ほとんど脊髄反射だけで書けます。ツイッターには脊髄反射的なコメントがやたらと多いのは、140文字という制限があるからというのが大きいのではないかと思います。もしツイッターに「投稿は最低でも500文字」という制限があったら、脊髄反射コメントなど蔓延しな

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          SNS時代にもっとも重要な文章術は「誤読されないこと」である 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.768

          特集 SNS時代にもっとも重要な文章術は「誤読されないこと」である〜〜〜SNS時代の「日本語の作文技術」について考える(第2回) 著名な朝日新聞記者だった本多勝一氏の1976年の著書「日本語の作文技術」。これは文章の書き方を教える本としては、名著中の名著といえるでしょう。この本の素晴らしいのは、詩情あふれる文学表現ではなく、客観的でわかりやすい論理的な文章をどう書けばいいのかということに徹して解説されていることです。 ★【新版】日本語の作文技術 (朝日文庫) https

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          文章が読めない人たちにも読んでもらえる文章力が求められている 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.767

          特集 文章が読めない人たちにも読んでもらえる文章力が求められている〜〜〜SNS時代の「日本語の作文技術」について考える(第1回) SNSが普及して、短い文章を的確に書くという能力は社会全体で飛躍的に高まりました。ふと昔を振り返ってみると、1980年代から90年代に新聞記者をしていたころ、ごくたまに上司から「読者から来たハガキの整理をしてくれ」と雑用を指示されることがありました。まだパソコンさえ満足に普及していない時代で、ハガキの多くは手書きです。 たくさん溜まっているハガ

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          ChatGPTで人類は古代の「対話することによる知」を取り戻す 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.766

          特集 ChatGPTで人類は古代の「対話することによる知」を取り戻す〜〜〜対話型AIの「現在地」と「未来」を俯瞰して解説する メタが提供する新しいSNS、スレッズがサービス開始から5日間で1億人ユーザーに達して話題になりました。この「最速1億人」の記録をそれまで保持していたのは、ChatGPT。2022年11月に公開されてから2か月で1億人を突破し、話題になったばかりです。 それ以前というとティクトクが1億人に達するのに9か月、インスタグラムは2年4か月かかっています。そ

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          ChatGPTの登場で、人間を超える知性「シンギュラリティ論争」が再燃している 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.765

          特集 ChatGPTの登場で、人間を超える知性「シンギュラリティ論争」が再燃している〜〜〜対話型AIの「現在地」と「未来」を俯瞰して解説する ChatGPTの登場をきっかけに、シンギュラリティ論争がにわかに再燃しているようです。 シンギュラリティは「技術的特異点」と訳されており、日本語にしてもさらにわけがわからないのですが、一般的には「2045年には人間すべての知性を合わせた能力を超えるスーパー知性を持つAIが現れる」という仮説として知られています。このようなスーパー知性

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          ChatGPTなどの対話型AIの「現在地」を俯瞰して解説する 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.764

          特集 ChatGPTなどの対話型AIの「現在地」を俯瞰して解説する〜〜〜テクノロジーは熱狂期と幻滅期を繰り返し普及していく 対話型AIのChatGPTが昨年の終わりに登場して、テクノロジーをめぐる状況は一変したように感じます。トレンドとして盛り上がりすぎた結果、「もう幻滅期に入った」という記事まで登場しています。 ここで言う「幻滅期」は、有名なガートナー社のハイプサイクルというグラフで説明されているものです。新しいテクノロジーが登場すると、最初はブームになって熱狂するが、

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          あなたにとっての良書を見つけるための「芋づる式良書検索メソッド」 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.763

          特集 あなたにとっての良書を見つけるための「芋づる式良書検索メソッド」〜〜〜本はたくさん数を読めばいいというものではありません 何人かで読書について雑談していたときに、「月に何冊ぐらいを読むか」という話題になり、ひとりの女性が「わたしは月にだいたい15冊ぐらいは本を読んでいる」と発言して皆が「おお……」とどよめいたことありました。そんなにたくさん読んでいるとは! しかし詳しく聞いてみると「本を手に取ってパラパラっと内容を眺めて、だいたいの流れが頭に入ればそれで完了」という

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          アウトサイダーに憧れ美化する物語を、マスコミは現代も量産し続けている 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.762

          特集 アウトサイダーに憧れ美化する物語を、マスコミは現代も量産し続けている〜〜〜日本の学生運動の歴史から、テロ報道のありかたを考える 戦後日本の大衆文化は、アウトサイダーに憧れる文化でもありました。象徴的な作品をひとつ挙げましょう。1975年の映画「祭りの準備」です。黒木和雄監督、江藤潤主演。昭和30年代の高知・中村市を舞台に、いつか上京して脚本家になろうと夢みる若い信用金庫職員が主人公です。 息子を愛する母親に上京を猛反対され、生活にプライバシーはなく、主人公は田舎の生

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          重信房子氏率いる日本赤軍は、1970年代には「カッコ良かった」(と思われていた) 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.761

          特集 重信房子氏率いる日本赤軍は、1970年代には「カッコ良かった」(と思われていた)〜〜〜日本の学生運動の歴史から、テロ報道のありかたを考える 安倍元首相事件報道で露呈したように、なぜマスコミは、テロリストを「被害者」化した物語を描いてしまうのでしょうか。 さる5月末には、日本赤軍のリーダーだった重信房子氏が懲役20年の刑期を満了し、出所しました。「闘いの中で無辜の人たちに被害を与えた。おわびします」と彼女はコメントしましたが、一部メディアが彼女の登場を大歓迎し「王の帰

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          昭和元禄と呼ばれた豊かな1960年代になぜ学生運動は燃えさかったのか 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.760

          特集 昭和元禄と呼ばれた豊かな1960年代になぜ学生運動は燃えさかったのか〜〜〜日本の学生運動の歴史から、テロ報道のありかたを考える なぜマスコミはテロリストを「被害者」化した物語を描いてしまうのか?問題を、前回に引き続いてとりあげます。 この背景を語るためには、戦後の歴史から解き明かさなければなりません。 1950年代後半からはじまった高度経済成長は、日本を農業国から工業国へ、そして途上国から先進国へと脱皮させる原動力となりました。この高度成長によって日本社会の構成も

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          1960年代の学生運動は、なぜテロリズムに陥ったのかを考察する 佐々木俊尚の未来地図レポート Vol.759

          特集 1960年代の学生運動は、なぜテロリズムに陥ったのかを考察する〜〜〜テロリストの過剰な物語化は、彼らを「被害者」にしてしまう問題 昨年から今年にかけて、日本の政治リーダーを狙う二つのテロ事件が起きました。昨年七月、安倍晋三元首相が奈良での遊説中に銃撃された暗殺事件。そして今年四月、岸田文雄首相が手製の爆弾で襲撃された事件。 とくに安倍元首相暗殺事件では、犯人を擁護するような言説が出まわりました。これは非常に危険な兆候です。 わたしもコメントさせていただいている上記

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