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「時間とテクノロジー」のプロローグを全文無料で公開します
プロローグ 未来は希望か絶望か
最初に、奇妙な問いかけから始めたいと思います。
「未来はあなたの前にあるのでしょうか? それとも後ろにあるのでしょうか?」
この質問そのものを不審がる人は多いでしょう。
当たり前じゃないか、未来は前にあるのに決まっている。そういうイメージは、私たち日本の社会では当たり前にあります。
中学校の教科書に出てくる高村光太郎の詩「道程」の有名な一節でも。
僕の
「時間とテクノロジー」の第一章を全文無料で公開します
第一章 鮮明な過去はつねに改変され、郷愁は消える
(先にプロローグから読む)
過去のもつ意味が変化しようとしています。本章の最初に、何が変化しているのかを宣言しておきましょう。以下の四点です。
過去が、色あせなくなった。
しかし過去は、つねに改変される可能性がある。
そして私たちは、そんな過去に郷愁を感じなくなっていく。
それどころか、過去は押し付けがましくなり、忘れることさえできなくなって