佐々木 拓馬
詩です。日常で思わず立ち止まった場所のことを詩と呼ぶような気がします。
じぶんが、洋服のことをどう考えているのかを知るためのメモです。
カウンター越しの店主 ショートカットの女性 過去の水泳による肩の張り 包丁を手際よく叩く そのリズムに乗せられて心が踊る おいしい料理をたべられるいいおみせ こ…
朝の電車は うつろで 昼の電車は ほうけていて 夜の電車は うつむいて なにか渦巻き右往左往する感情漂う最終電車 やたら派手なシャツを着て 無表情で無感情な傍観者…
立ち小便みたいに どこでだって化粧をする カールのまつ毛に色まで付けて カラフルなまぶたはアイスのトッピングの様だが 食欲は湧かない 熟れすぎた林檎のように真っ…
真っ暗な夜の海の砂浜に打ち上がった魚 それを食べる鳥の姿を街灯が見せつけて 月の灯がきらきらと美しさを添える 削られた山は土となり畑として耕され 道ができ 朽ち…
「この木も生きている」 そんなふうに言われ ぺちぺちと触られる わたしは100年ちょっと生きているらしい 生きている そう 生きている まだまだわたしが小さき頃 …
雨が降るとともに 寒さも落ちてきて 人の衣が分厚くなるとともに 街のガラスは蒸気を纏い 虫の音の変化とともに 空が明るさを減らして朝と夜を対等にみせる 秋の味覚…
赤ちゃんは泣いている 母ちゃんはあやしている 時間は時計をまわし続けて 地球はつられてまわり続けて 赤ちゃんは眠っている 母ちゃんは泣いている 時間は未来をはぐく…
海辺の勘違いを風に乗った帽子が運んでくる 強い風が顔をなで髪をなで その後もずっと吹きつける 前が見えなくなることはなくても 辺りがほとんど見えなくなるような強…
よく知らないけどよく笑う よく知らないけどよく感じる よく知らないからこそ沈黙するが よく知っているかのような穏やかな時間が流れる よく知らなくてもよく知り続けれ…
あなたは今あなたのすぐ側で強く光るものに 夢中になっている あなた自身がすぐ側に寄ったり寄せたりするその光 強く光らせているのもあなた自身のようだが その光の寂…
こんにちは。佐々木 拓馬です。 「私と北条政子」というテーマをいただかなければ私は北条政子について海ほどは深くなくとも、この文章を書く前より深く知ることはなかっ…
こんにちは。佐々木拓馬です。 2013年まで高円寺でvividという古着屋をやっていました。 2019年現在、もう6年も経ったので、お忘れの方も多いかと思います。 この6年間、…
はじめまして。佐々木 拓馬です。 洋服を着ることがいつの間にかすきになっていて、特に経験を積んだわけでもないのに2010年、高円寺に「vivid」というMADE IN JAPANのヴ…
2023年3月15日 12:45
カウンター越しの店主ショートカットの女性過去の水泳による肩の張り包丁を手際よく叩くそのリズムに乗せられて心が踊るおいしい料理をたべられるいいおみせここは路地裏びりえっと
2023年2月13日 16:53
朝の電車は うつろで昼の電車は ほうけていて夜の電車は うつむいてなにか渦巻き右往左往する感情漂う最終電車やたら派手なシャツを着て無表情で無感情な傍観者の私だけが電車の中で生きている
2023年1月11日 16:54
立ち小便みたいに どこでだって化粧をするカールのまつ毛に色まで付けてカラフルなまぶたはアイスのトッピングの様だが食欲は湧かない熟れすぎた林檎のように真っ赤なほっぺたに食欲は湧かない光る唇はフライが大好きな事を語りかけてくるが食欲は湧かない
2023年1月3日 23:42
真っ暗な夜の海の砂浜に打ち上がった魚それを食べる鳥の姿を街灯が見せつけて月の灯がきらきらと美しさを添える削られた山は土となり畑として耕され 道ができ朽ちた木がそこに横たわるように寝そべって行手を阻むその先に 伸びきった草が視界を遮るその奥のひんやりとした空気と静寂が巨大な自然の疲れを伝えているどうしようもない運命をそのままに受ける自然のもの達を前に人は大切な
2022年12月12日 20:03
「この木も生きている」そんなふうに言われ ぺちぺちと触られるわたしは100年ちょっと生きているらしい生きている そう 生きているまだまだわたしが小さき頃 枝をへし折られたり葉をむしられたり 皮をはがされたりそういうことをやられましたでも 大きくなった頃 「素晴らしい大きな木だ」 と言われてから枝も葉も皮も大切にされ 側に人が寄らなくなった素晴らしいなんて 本
2022年11月16日 19:59
雨が降るとともに寒さも落ちてきて人の衣が分厚くなるとともに街のガラスは蒸気を纏い虫の音の変化とともに空が明るさを減らして朝と夜を対等にみせる秋の味覚を味わいながら本当にくるのかと疑っていた冬が境目をはっきりと示しはじめて夏の心を引き剥がす
2022年11月1日 12:19
赤ちゃんは泣いている母ちゃんはあやしている時間は時計をまわし続けて地球はつられてまわり続けて赤ちゃんは眠っている母ちゃんは泣いている時間は未来をはぐくんで地球はいのちをはぐくんでやがて ふたつのいのちは色を変えて大きさを変えてひとつ消えひとつ生まれひとつ消え母と赤子は愛をはぐくみつづけて 時間を越えて地球をせせらぎ脈をうつ赤ちゃんは笑っている母ちゃんも笑っ
2022年10月17日 19:57
海辺の勘違いを風に乗った帽子が運んでくる強い風が顔をなで髪をなでその後もずっと吹きつける前が見えなくなることはなくても辺りがほとんど見えなくなるような強い風がまだ吹いてまだ吹いてそして帽子はどんどんどんどん遠くに飛んでゆく
2022年10月6日 10:44
よく知らないけどよく笑うよく知らないけどよく感じるよく知らないからこそ沈黙するがよく知っているかのような穏やかな時間が流れるよく知らなくてもよく知り続ければよく笑い合えるからよく知らなくてもよく知ってるように楽しいよく知らないことは知らないこととは違うよく知らないことがよく知ることのはじまりでよく知らないからこそよく知りたいよく知ったからといってよく知りえたのではないよく
2022年9月13日 19:39
あなたは今あなたのすぐ側で強く光るものに夢中になっているあなた自身がすぐ側に寄ったり寄せたりするその光強く光らせているのもあなた自身のようだがその光の寂しい青白さには気がついていない澄んだ青空を見上げると暖色に静かに光る星がある青空に浮かぶ光る星への距離があなたとわたしとの距離に似ているそしてわたしはあなたを光らせるあなたが空を見上げる頃空模様も変わっている
2022年7月31日 01:04
こんにちは。佐々木 拓馬です。「私と北条政子」というテーマをいただかなければ私は北条政子について海ほどは深くなくとも、この文章を書く前より深く知ることはなかっただろうと思います。最初に正直に申し上げておきたいのですが、北条政子には全く興味がありませんでした。平安の終わりから鎌倉にかけての歴史は、なんだか華やかさもなく地味な印象でしたので、私を含めた多くの人が、なんの引っかかりもなくその先の
2019年12月4日 14:17
こんにちは。佐々木拓馬です。2013年まで高円寺でvividという古着屋をやっていました。2019年現在、もう6年も経ったので、お忘れの方も多いかと思います。この6年間、ぼくは、お店もないのに仕入れをし続け、その結果、4000枚もの洋服が集まり置き場所がなくなりまいってしまい店舗物件を探しこの度「ichiru」という名前のお店を開くことになったので、お知らせいたします。よく「構想〜年」とか
2016年3月4日 21:54
はじめまして。佐々木 拓馬です。洋服を着ることがいつの間にかすきになっていて、特に経験を積んだわけでもないのに2010年、高円寺に「vivid」というMADE IN JAPANのヴィンテージショップをオープンさせ2013年に閉店させました。閉店し、場所がなくなったにも関わらず仕入れを続けていて「なにをやっているのか?」とじぶんによく問いただしますが、よくわかりません。3000着以上の、じぶんで