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第八章 別れと決意 #03複雑な気持ちと懐かしさ

第八章 別れと決意 #03複雑な気持ちと懐かしさ

まぁ、ほんとに行くつもりで言ってるのかも分からないし、とりあえず「そうだね、ご飯行けたら行きましょう〜」と返信した。その後、しばらく返信はなく、何だよ!!と落ち込み、全く振り回されてばかりだ。

一週間後、「今週の土曜日空いてる?よかったら飯行きませんか〜?」と連絡がきた。おい!ほんとに行く気あったんかい!と心の中でツッコミつつ、喜んでいる自分がいた。自分を振ったことを許せない気持ちと、まだ少し好

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第八章 別れと決意 #02優柔不断

第八章 別れと決意 #02優柔不断

大学生活が始まり、新しい環境に対応するのに必死の毎日だった。でも、新しい勉強に新しい友だち、サークルにも入ってとても充実した毎日を過ごしていた。ただ、新しい恋に踏み出せたかというと微妙なところ。かっこいいなぁとか、やさしいなぁと思う同級生や先輩はいたけど、まだ心のどこかに高田さんの存在があって、付き合いたいって気持ちまではいけなかった。

そして、7月。高田さんの誕生日におめでとうメールを送ろうか

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第八章 別れと決意 #01悲しみの果て

第八章 別れと決意 #01悲しみの果て

彼から別れを切り出されてから、ずっと考えていた。
「私、何か悪いこと言ったかな?」「しつこかったかな?」「嫌われるようなことした?」でも、そんなこと考えても仕方ない。
やっぱり別れたくない!って連絡しようと何度も思った。けど、めんどくさい女にはなりたくなかったから辞めた。
毎日、思い出す度に涙が溢れてきた、泣いて泣いて泣いた。
1か月くらいかな。
涙が枯れ果てたころ、悲しみが怒りに変わった。
今よ

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第七章 新たな日々 #03不穏な空気

第七章 新たな日々 #03不穏な空気

あれから、次いつ会えるかと連絡しても、「忙しいから」となかなか会ってもらえなかった。まぁでも、漫画の仕事が順調ってことだったら邪魔しちゃ悪いしなぁと、そこまで心配はしていなかった。ただ、早く会いたいなぁとは思っていたので、やっと会えることになった時は嬉しかった。

デートはいつも通り彼の家で。
会った瞬間、何か様子が違うなとは思った。何か言いたそうな、でもそれはいい事ではないなと直感的に分かった。

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第七章 新たな日々 #02デートの約束

第七章 新たな日々 #02デートの約束

合格が決まり、大学が始まる4月までまずは応援してくれた人たちに報告とお礼の連絡をした。みんな本当に喜んでくれて、頑張ってきてよかった〜って心から思った。もう勉強しなくてもいいんだと思ったら何だか不思議な感じだったけど、好きなことできる!と思うと意外と何したらいいか分からないものだ。高田さんにもたくさん会えるし、、と思ったけど、意外と仕事が忙しかったりしてたくさん会える感じでもなかった。いつも彼から

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第七章 新たな日々 #01ようやく

「合格」ようやくその文字を見ることができた。ここまで頑張ってきてよかった。だけど、本当にたくさんの人たちに支えられて得ることができたと思う。家族、予備校の友達、先生、そして彼。

彼に合格を伝えると本当に喜んでくれた。これまでは勉強優先の日々だったから、これでやっと思う存分彼と会うことができるし、遊べると思うと嬉しすぎる。彼からは「大学に入ったらかっこいい人いっぱいいて、そっちに行っちゃうんじゃな

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第六章 物語の始まり #05そして終わり

第六章 物語の始まり #05そして終わり

ついにこの日が来た。受験本番。やるべきことはやった。緊張する気持ちを彼に伝えると、「大丈夫。やるべきことはやってきたんだから。」と言ってくれた。彼に言われる「大丈夫」がこれほどまでに心を落ち着かせてくれるとは、不思議。

試験は、出来る限りの力を出すことができた。あとは結果を待つのみ。これで本当に終わるんだなぁと思ったら嬉しいような、、でも、まだ結果が出るまでは分からないから複雑な気持ち。

第六章 物語の始まり #04充実した毎日

第六章 物語の始まり #04充実した毎日

恋をしていると、他のことが手に付かなくなるタイプと他のことも頑張れるタイプがいると思う。私は後者だと思っている。だって、受験勉強もかなり頑張っていたし、予備校で新しい友達もできて、かなり生活が充実していた。彼も応援してくれていたし、毎日会うとかはなくて、お互いの予定を考えて適度にデートするようにしていた。もちろん会えば嬉しいし、楽しかった。

受験本番が近づいてくると、不安になったり、勉強が辛くな

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第六章 物語の始まり #03お決まりの

第六章 物語の始まり #03お決まりの

あれから私たちのデートは決まって、公園か彼の家だった。私は学生、彼はアルバイトでお金がないのもあったけど、別に不満はなかった。

お気に入りは、井の頭公園。入り口近くにある焼き鳥屋さんで焼き鳥、コンビニでお酒を買って公園のベンチでゆっくりおしゃべり。それだけでもう楽しかった。彼の家では、DVDを借りてきて観たり、彼の描いた漫画を読ませてもらったり、彼がご飯を作ってくれたり。こんな幸せなことがあって

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第六章 物語の始まり #02帰り道

第六章 物語の始まり #02帰り道

帰り道、まだ帰りたくないなと思いながら駅へ向かっていた。もうすぐ駅に着きそうな時、「お腹すいた?夜ご飯食べて行こうか?」と聞かれた。私の心が読めるのかと思うくらい、いつもいいタイミングで言ってほしいことを言ってくれる。心が読まれるのは少し恥ずかしいので、考えるフリをして間を取って「はい。」と答えた。

お店はいつも彼が決めてくれる。私は優柔不断だから、そういうところ助かっている。焼き鳥がおいしい居

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第六章 物語の始まり #01花火大会

第六章 物語の始まり #01花火大会

こんなに楽しい夏は、今まであっただろうか。自分が浪人生だということを忘れそうなくらい、幸せだった。

付き合ってすぐに彼の誕生日があって、その日に花火大会へ行くことになった。初めてのデート。浴衣着ようかな、でも気合い入ってるって思われるのも恥ずかしいし、、私服で行こう。誕生日プレゼントって何あげたらいいのかな、、考えすぎて分からない、、お金もないしな。悩んだ末に手作りクッキーをあげることにした。ク

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第五章 夏の始まり #06優しい時間

第五章 夏の始まり #06優しい時間

「じゃあ、実感湧かせてみようか。」彼のそのセリフで、心の声が外に漏れていたことに気付いた。「え?」「実感湧かないなら、湧かせてみよう大作戦!ココおいで。」そういって彼は自分の横の床をポンポンとたたいた。私が戸惑っていると、「こんな感じ!」といって私の隣に彼が座った。ただ横にいるだけなのにドキドキしている。「キスしていい?」

そんなの良いに決まってる。でも、恥ずかしくて「いいよ。」なんて言えるはず

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第五章 夏の始まり #05突然の告白

第五章 夏の始まり #05突然の告白

「俺と付き合ってくれない?」「え、、」「ひろちゃんのこと、好きなんだよね。」「、、、、、」しばらく沈黙が続いた。実際には一瞬だったかもしれないけれど、私にはものすごく長く感じた。驚きと嬉しさと葛藤。嬉しいけど、本当にOKしていいのか、これは現実?と頭をフル回転させてから、やっと答えた。「私でいいんですか?」「ひろちゃんがいい。」胸キュンとは、このことを言うんだろうな。そんなことを言われる日が来ると

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第五章 夏の始まり #04夢追い人

第五章 夏の始まり #04夢追い人

勉強を教えてもらうってことで来た訳だけど、何となく高田さんにその気がないことは感じていた。昔から勘は良い方だと思っている。ただ、それを態度に表す訳にもいかないので、いつどうやって勉強道具を出すか様子を伺っていた。とりあえず何かしゃべらないと、、、「本当に漫画描いてるんですね。」まずは私から声をかけてみた。「いや、本当に描いてるよ。嘘だと思ってたの?笑」「そんなことはないですけど。笑」「見る?」「え

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