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つづきのない恋を終わらせよう。
もう会わないことも、会うことも約束せず私たちは、終電で帰った。話しても話しても相手の心がわからなかったのは正直、初めてだったと思う。彼の頭の中は、いつも仕事でいっぱいだった。
「一緒にいて面白いし、デートもしたい。長い時間一緒にいられるとうれしい。けど、付き合えない」。なぜなら、仕事が忙しいから。なぜなら、あなたの恋愛には理想があるから。なぜなら、1-2年は結婚を考えられないから。そういう言い訳
つづきのない恋に、寄り道してみた。
つぎが楽しみになるデートがあるように、この世界には続きがないとわかっているのに進みたくなる恋がある。
話は遡ること2ヶ月ほど前。すぐそこに、日差しが煩すぎる夏が来ていた。彼にとっては、人生の一コマにもならないかもしれない。でもわたしにとっては、紛れもなく特別な一コマになった。
ひとりで企業経営している彼と、土日関係なく働く会社員のわたし。お互いに忙しいわたしたちのやりとりは、大体いつも深夜0時
世界の特別になれなくていい。誰かの特別になりたかった。
「その仕事が誰かを笑顔にしているのなら、いい仕事だよ」
スマホ越しのYouTube、某インフルエンサーが胸を張って語りかけてきた。視聴者の相談に乗る企画だった。
はて、わたしの仕事は誰かを笑顔にしているんだろうか。
忙殺されゆく日常に身を委ねて、何ひとつ形になっていかない企画。もう涙も渇いてしまった私の代わりに、誰かに泣いてほしい気分だった。何かを変えたいのに、変わりたいのに、変えなきゃいけ
33で、初めてフラれた。
「仕事が結婚相手で、僕は愛人みたいだ。」そう言われた日、私はフラれた。33歳で初めて好きな人と付き合って、あっという間に彼は私の前からいなくなった。
フラれてから一週間、時間単位で変わる自分の天気模様に絶望したり、無理やり希望を見出したりしながら、荒れ狂う海で必死に船を漕いでいた。でも、前に進めない。何も頭に入ってこない。なにせ初めてまともにフラれたのだから。どうしたらいいか全然わからなかった。