『さんぽ』のB面

ー仕事も住んでる場所も違う散歩好きの3人が、それぞれのB面をリリースする場所ー 『さん…

『さんぽ』のB面

ー仕事も住んでる場所も違う散歩好きの3人が、それぞれのB面をリリースする場所ー 『さんぽ』という日常のA面がフォーマルなモノだとしたら、B面はインフォーマルだけど世に出したら何か面白いコトが起きる”かも”しれないモノたち。

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あのとき、言葉があったなら

MONO NO AWAREの曲に「言葉がなかったら」という歌がある。 言葉でわかり合おうとしても、限界がある、わかり合うことができない。だったら、いっそ「言葉がなかったら」わたしたちはどう分かり合おうとするだろうか。もしかすると、もっとわかり合うことができるかもしれない。そんな可能性を示唆している歌だと解釈している。 最近「言葉があったなら…」と思うことが多い。会話することが怖い。うまく言葉が出てこないのだ。言葉が出てこないというか、頭が上手く動いてくれないのだ。そのたび

    • 「できる私」と「できない私」が織りなす世界

      「何か一つのものさしで測ることは、よくないこと」というのは、よく耳にするフレーズだ。典型的なのは、教育に関する文脈で「テストの点数だけで、子供を測るのは良くない」というもの。 なぜ良くないかといえば、その子供は実は「絵が上手い」かもしれないし、「周りの友達をよく笑わせている」かもしれないし、「先生の言うことをよく聞いている」かもしれないからだ。 点数で測ることは難しくても、その子にはできることがある。言語化することは難しくても、その子にはその子なりの価値がある。 ***

      • 「無駄づかいしない」という新年の目標は、おそらくだけど達成されないので、行動分析もどきしてみた 〜死人テストのすすめ〜

        新年早々わたしと会うと「今年の目標は?」とかめんどくさいことを聞かれてたみなさま、あけましておめでとうございます。雑談のスキルが低くて申し訳ありませんでした。 さてさて、その中で「無駄遣いしない」の目標に出会ったときに、「おそらく、達成されないまま終わるな・・」ととっさに思ったので、応用行動分析もどきの視点で、わたしなりの「いい目標の立て方」を考えてみました。 (ちなみに、今年のモットー的なのりで「無駄遣いしない」を語ってくれた彼のストーリーもとても良かったのですが、今回

        • 今年の漢字「暮」

          2020年の私の漢字は「暮」 シェアハウスに移り住んで10ヶ月が経って、「よりよく暮らす」の土台がまず構築された上に、仕事や学び、恋愛や地域や家や家族が、重なりあっていくことは幸せだなあと、体得した本当に大事な一年だった。 もともと、仕事が人生のやりがいと結びつきやすい体質の私は、新卒当初から仕事そのものへのやりがいで毎日ヘトヘトな一方で、生きるためのその他の活動が「不自由はないけど、充実感がないなあ」という感覚が常にあった。 2020年の春はターミナル駅に住んで、職場

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        • 中塚啓史
          11本
        • 大城美空
          7本
        • 村松美紀
          6本

        記事

          今年の漢字「流」

          書きたくない時期を経て、今日にいたります。なんだか書きたくなってきたな。 つい最近、大学時代のゼミメンバーに会った。この『さんぽ』のB面メンバーの大城と、長野までヒッチハイクをした友でもある宮田だ。おひさ〜。駅前のコーヒー屋さんに行くことにした。店内で焙煎をしているお店のためか、かなり香りが良い。飲む前に鼻が幸せです。 そこで、ふと大城が言う。 「今年を漢字一文字で表すと何?」 年末らしい質問だ。そうか、もう年末だったのか。2020年もフィナーレを迎える。今年は季節感な

          今年の漢字「流」

          「なぜヴァイオレットの手紙は、人の心に響くのか」

          最近は、「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」にどっぷりハマっている。映画を見たのは先々週だが、それ以来、サントラを流し続けながら、色々な問いを頭に浮かべては、作品のことを思い出している。 まだ見ていない人は、ぜひ。(Netflixで見れます) 舞台は、オランダのライデン。電話が普及する少し前の頃で、長い戦争が終わり、平和が訪れた。人々は戦争による傷を心に抱えながらも、新しい時代への希望が溢れているような、そんな時代。 主人公のヴァイオレットは、孤児として生まれ、幼いころ

          「なぜヴァイオレットの手紙は、人の心に響くのか」

          【オンライン英会話】久しぶりに”生徒”になって、良い先生について考えてみた

          英語を使いたくて、DMM.comがやっているオンライン英会話を、毎日25分受講する生活が1ヶ月続いた。(もちろん、ダメな週はダメなので、はっと気づくと三日ぐらい連続サボってる日もあることも白状します。) 大学生ぶりに「生徒」をやっていく中で、苦手なことを教わるときの「良い先生」ポイントがあるなって思い始める。 自分も人に何かを教えたり伝える仕事をしているので、やっぱりこれって大事だよねって、思ったことのあれこれをまとめてみる。 ========= 【ドイツ人のA先生】受

          【オンライン英会話】久しぶりに”生徒”になって、良い先生について考えてみた

          「留学で日本人と過ごしたらダメ」で、「一人暮らしで食洗機は贅沢」の呪い

          雨がよく降るこんな日は、その濡れた空気の匂いから、RainCityと呼ばれるシアトルに半年間留学していた時の感覚が再現される。 郊外にあるホームステイ先の家で、外が暗くなるのが早すぎる11月。語学学校に通いながら、インターンをしていたわたしは、その日の出来事をシェアしたいと思ったけれど、Iphoneに表示された写真を、SNSにアップするか悩んでいたのだった。 ぐるぐるにまいたマフラーに顔を埋めて、冬めいた空と美しい湖をバックにした写真に映るのは「日本人3人」だったからだ。

          「留学で日本人と過ごしたらダメ」で、「一人暮らしで食洗機は贅沢」の呪い

          B面、今書けるのはここまで。

          文章を書くのは結構好きな方だとは思う。書きたいときは書かずにはいられない。しかし、仕事ではないのであれば、書きたくないときは書きたくない。 今は、書きたくないとき。 私の「『さんぽ』のB面」は、早くも更新が滞った。 今とても気分が落ちている。仕事のことでモヤモヤが止まらないし、私生活でも不満がとてもある。日付をまたいでもなかなか寝付けないのに、朝は3時には起きて出社する。具体的に羅列できないものばかりで漠然としんどい。靴下脱ぎっぱなしなのが何日も続いて部屋中に散らかって

          B面、今書けるのはここまで。

          「良い定義」ってなんだろう

          最近「良い定義」とそうでない定義があるような気がして、少し考えている。定義は、基本的にコミュニケーションを円滑に行うために行われるものだと思うが、なんだか良いものとそうでないものがある気がしている。 たとえば「日記」を定義するとして、「日記とは、毎日の出来事や感想を記録したもの」なんて言われても、「それはそうなんだけども…」という気持ちにならないだろうか。 「共感」とは?最近、会社の上司が「共感とは何か」をずっと考え続けていると、話題に挙げていた。デザインにおいて「共感」

          「良い定義」ってなんだろう

          服を買いに行くのがどうしても苦手

          今年で26歳になるが、恥ずかしながら服を買いに行くのが苦手だ。どうしても服を売っているお店に行くと、アウェーに感じてしまう。 多くの人は、学生時代もしくは社会人になったタイミングで、身だしなみを意識して、服にお金や時間をある程度使い始める。それによって学びながら、服を買うことに慣れていく…そういうケースが多いと思う。僕はそうしてこなかったから、学び忘れてきた感覚だ。 だから、服を買うというテーマで書くけれども、自身の「学び忘れてきたもの」や「アウェーに感じる場所」なんかを

          服を買いに行くのがどうしても苦手

          考える人

          リモートワークが主体となって、およそ半年。予定調和の会話が増えたように感じるのは気のせいだろうか。 オンラインツールによって、コミュニケーションが規定されている。 また在宅によって、移動がなくなり、思考モードは固定化されてしまう。 日々のインプット情報やアウトプット情報も、かなり減った気がする。さらに言うと、テキスト情報ばかりに偏っているように感じる。例えば、以前であれば、たとえ短い時間の通勤であっても、周囲の音や景色から、あらゆる種類の情報を無意識にインプットしていたは

          イメージの力

          現在放送中のアニメ「ソードアートオンライン・アリシゼーション編」も、いよいよ最終回が近づいている。先週のバトルシーンは圧巻だった。 いわゆるSAOシリーズの舞台は、VRによる仮想世界である。SAOで描かれる仮想世界が魅力的に映る理由は、キャラクターの意志が世界に反映されるところにあると思う。 特に「アリシゼーション編」では、登場人物のイメージ力によって、能力(強さやできること)に反映されることがハッキリと言及されている。 第8話にて、剣士としての技術を学ぶ学院に通ってい

          社会距離拡大戦略

          社会的距離って、なんだっけ?「社会距離拡大戦略」。まるでSF小説におけるディストピアの世界で用いられているような、おぞましさを感じさせる響きの言葉である。気になる人は[ソーシャルディスタンス]と入力して、グーグル検索してみてほしい。このヤバい戦略は、ウィキペディア曰く、以下の内容を指す。 「感染症の拡散を停止または減速させることを目的とした、医薬品を使わない感染抑制のための手段である。それは、人と人との間に物理的な距離を取ることによって人が互いに密接な接触を行う機会を減少さ

          社会距離拡大戦略

          本屋に通ってしまう病

          「本屋に行くことは、旅行である」というフレーズを耳にした。僕はとても共感できる。本屋に行くだけで、あらゆる思考や感情を体験することができるからだ。 僕が本屋に行くのには、3つのパターンがあると思う。「情報収集」「仲間との出会いを求めて」「未知との出会いを求めて」である。 1つ目は、情報収集。 このパターンは、おおよそ2つある。まず、ある程度狙いが定まっていて、特定のテーマやキーワードをもとに探していくケース、例えば「カンタンにできる料理レシピ本」を探そうといったような場

          本屋に通ってしまう病

          相手の良いところを見る宣言

          ちょうど二ヶ月ほど前の土曜日、一人でアウトレットに買い物に行った。 お昼ご飯に、お蕎麦を食べることにした。大きな窓ガラスからはドッグランも併設された広い芝生の広場が見える開放的な内装だったので、お店は即決。麺類の中では、フォーと蕎麦がトップ争いを何年も続けているが、この日は完全に蕎麦の勝利だった。 お蕎麦おいしい〜!わたしもちょっと良い値段出してお蕎麦食べて、ランチにスパークリングワインを付けられるくらいになったんだな(感慨深い)などと、日頃のわたしを労った。 景色も良いな

          相手の良いところを見る宣言