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中国の詩「黄鶴楼」四首
黄鶴楼は「中国四大名楼」の一つです。
湖北省武漢の黄鶴楼
湖南省岳陽の岳陽楼
江西省南昌の勝王閣
山東省蓬莱の蓬莱閣
黄鶴楼と岳陽楼と勝王閣は「江南三大名楼」とも呼ばれています。
由来として、
「酒屋に老人が来て、ただ酒を飲み続けた。半年経ち、店へのお礼にと、店の壁に黄色い鶴を描いて去った。鶴の絵は、客の歌に合わせて舞い、店は繁盛した。十年後、老人が再訪し、笛を吹くと、鶴が壁から出てきた。老人は
日本語の歌は母音「あ」が多い…?
母音が「あ」の音(あかさたなはまやらわ)で歌い出す歌のことが、気になっています。
昔、アイドルの松田聖子さんの80~90年代の歌唱を、
「『あ』の発音がうまい。だから作詞家も松田さんの歌に『あ』を使うことが多いのだろう」
と分析する評論を読んだからかもしれない。
松田聖子さんの歌で、歌い出しが「あ行」の歌は、確かに多いです。
【松田聖子】
あぁ,わたしの恋は南の風に…
赤いスイートピー…
風
歌詞「小路」「忘记他」
「小路」
这小路静悄悄
听得见心儿跳
我和妳在一起
这还是头一遭
天上的云到处地飘
飘到哪里不知道
妳不要像天上的云
飘啊飘啊飘得不见了
走小路有无数
走大路只一条
妳要往哪里走
也该让我知道
天上的云到处地飘
飘到哪里不知道
妳不要像天上的云
飘啊飘啊飘得不见了
走小路有无数
走大路只一条
妳要往哪里走
也该让我知道
(わたしの不正確な訳)
この道は静かだ
心臓の鼓動が聞こえる
私はあなたと一
不思議な日本語、「声明(しょうめい)」
また勉強会に行きました。
そういえば、先月ここに書いた、
「不思議な日本語、共話」
について、一つ書き忘れていたことがありました。
能は、シテとワキの二人芝居です。
シテとワキの台詞は、演者の所属する流派によっては、逆になっていることがあります。
でも、二人の台詞が入れ替わっても、まったくストーリーは変わりません。
それは、シテとワキの会話が〝共話〟だから。二人で一つの文を作るように、流れるよ
中国の詩、「牵牛花」秦観
「牵牛花」秦観
银汉初移漏欲残
歩虚人倚玉栏干
仙衣染得天辺碧
乞与人间向暁看
(わたしの不正確な訳)
天の川もうつろい、夜が終わるころ
仙人が空を歩いてきて、玉の欄干にもたれてる
羽衣が夜明けの緑の光に照らされてる
暁の中で、下界にその姿を一時見せてくれた
タイトルの「牵牛花」は、朝顔の花のこと。
明け方に見た朝顔の花を、仙人(仙女?)の羽衣に例えたのかな。
この詩も、タイトルに花の名前が
〈只要你心里有我〉〈微风細雨〉の歌詞
「只要你心里有我(大阪时雨)」
云儿你悄悄地飘来
又默默地去
莫非你比我更情深
离别时候难开口
常言两座青山不能相见
人与人能碰头
只要你心里有我
啊 相逢时候情依旧
水儿要走一刻也不停留流过我心头
想起天边的那片云不知何时再聚首
我常时刻怀念遥远地方有一位好朋友
只要你心里有我
啊 相逢时候情依旧
(わたしによる不正確な日本語訳)
雲のように静かに君が来て、静かに去る
もしかして君は私よりも愛
中国の詩、「清夜悠悠」秦观
「清夜悠悠(桃源忆故人)」秦观
玉楼深锁薄情种,清夜悠悠谁共?
羞见枕衾鸳凤,闷则和衣拥。
无端画角严城动,惊破一番新梦。
窗外月华霜重,听彻《梅花弄》。
(私の不正確な訳)
「桃園で古い友を偲ぶ」
夫が不在で、まるで翡翠の塔に閉じ込められているような気持ちだ
この晴れた夜を、誰と共に過ごせるのか?
見るのも恥ずかしいが、布団に鴛鴦のカップルの刺繍がある
人間なのに、私という女は、鳥にも劣って
不思議な日本語、「共話」2
「共話」の続き
今日、カフェに仕事しに行って、バリスタさんと世間話をしました。
その会話も「共話」になっていた、と後で気がつきました。
「はい、コーヒーです。お待ちどうさま」
「ありがとうございます。今日、暑いですね〜」
「暑いですね〜。ランチを食べに行ったら、冷やし中華が始まってましたよ」
「あぁ! 暑い日に冷やし中華、おいしそう」
「そう! でも温かい牛肉麺もおいしそうで、すごく迷って、牛
不思議な日本語、「共話」
今日会った方の中に、日本語の「共話」について論文を書いた方がいました。
共話とは、共感(Sympathy)による会話のこと。
相手の話に、肯定的な相槌を打ち、相手が話しやすいように励ますこと。
そして、自然に相手の話の続きを引き受け、途中から自分が話し、二人で一つの文を作ること。
(例)
1「今日は天気が良くてさ」
2「うん、うん」
1「部屋が暑くてさー」
2「わかる。ぼくも冷房つけたよ」
1「
中国の詩、「胭脂泪(相见欢)」李煜
「胭脂泪(相见欢)」李煜
林花谢了春红,太匆匆。
无奈朝来寒雨晚来风。
胭脂泪,相留醉,几时重。
自是人生长恨水长东。
(わたしの不正確な訳)
森の春の紅(花)たちが、あまりにも慌ただしく散り終えてしまった
朝はどうしようもなく冷たい雨が降り、夜には風が吹いていたから
そうして地面に落とされた花は、まるで女の口紅や頬紅の混じる涙のように真っ赤に濡れていた
この別れの後、いつか再会の時が戻ってく
中国の詩、「春晩(武陵春)」李清照
「春晩(武陵春)」李清照
風住尘香花已尽
日晩倦梳头
物是人非事事休
欲语泪先流
闻说双溪春尚好
也擬拟泛轻舟
只恐双溪舴艋舟
载不动许多愁
風住み 塵香りて 花すでにつき
日たかくして 倦みながら頭を梳く
物は是なるも 人は 非にして 事事休し
語らんと欲して 涙先に流る
聞くならく 双渓 春尚ほ好く
也た擬して 輕舟を泛ばすと
只だ恐る 双渓の小舟
載せて動かせず 許多の愁ひ
(私の不正