![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/94227710/rectangle_large_type_2_0657a013c4424f1e518331427621663a.jpeg?width=800)
【七十二候】麋角解‥さわしかつのおつる
『麋角解‥さわしかつのおつる』
12月27日から1月1日頃
今年も終盤に差し掛かり、二十四節気では
冬至の次候を迎えました。
麋角解の『麋』にはいろいろな説があります。
ちょうどこの時期に角を落とす動物で中国の絶滅危惧種「麋鹿(ミールー)」という大型のシカのことではないか‥という説や
ヘラジカまたはオオジカのことを指すのではないかという説も‥。
野生のヘラジカは
日本では見られない鹿です。
過去には、川崎の動物園や金沢の動物園でも飼育されていたり
遠い昔の氷河期には日本にも生息していた時期もあったようですが、現在はおらずそしてこの先も日本で見ることは不可能に近いとか。
七十二候はこれまで何度か手を加えられ
日本の風土に合うように作り替えられてきました。
それでも今もなお、日本では見ることのできない野生の麋の七十二候が残っているということは、きっとそこに何かしらの意味があるのでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1672059476520-OMnX3M00Jq.jpg?width=800)
鹿の角は雄シカだけのもので
日本にいる鹿の角は毎年3月頃になると、自然と根元部分から落ち、新しく生え替わるそうです。想像するとなんだか痛そうに思えますが
春になると突然ポロンと取れてしまうもののようです。
とても興味深かったので調べてみると
ある動画のなかで雪道をジャンプするように
走っている鹿の角が、片方だけポロンと落ち‥
その様子があまりにもポロン‥だったので思わず笑ってしまいました。
片側だけポロンと落ちて、バランスが悪かったのか足を止め、不思議そうな顔をした鹿さんの表情が本当に愛らしかったです。
鹿の角は、体の成長とともに大きくなり
何ヵ所かに枝分かれします。毎年新しくモデルチェンジして立派な角が生えてくるんですね。
あの動画の鹿さんには
今度はどんな角が生えてくるのかな。
そしてもうひとつ‥。
鹿繋がりで。笑
なぜサンタクロースのそりをひくのは
トナカイが選ばれたのでしょう。
ちょっと気になり
こちらも調べてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1672055991343-hZqaW9aYhh.jpg?width=800)
サンタクロースの発祥は北欧の寒い土地。
北欧の地には実際にトナカイにソリを引かせて生活をする民族サーミ人が住んでいて
荷物をそりに乗せ、長距離の移動をすることからトナカイが選ばれたのではないかと言われているようです。
そんな風に、昔から人々の間で語り継がれてきた嘘か本当か分からないような夢物語に触れることもまた私の楽しみでもあります。
遠い昔に思いを馳せ
心を巡らせ‥。
決して実際には見ることのできない風景を
頭の中に思い描きながら触れる。
そんなひとときも大切にしたいなと思うのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1671971045541-JCSu2YEitk.jpg?width=800)
今年を飾る七十二候のカレンダーは
冬至の次候であるこの『麋角解』で終わります。そして来年2023年の元旦には
冬至の末候『雪下出麦』から始まります。
冬至の途中で年を越すのも少しばかり
違和感を感じますが
それもまた新暦ではない暦がもうひとつ心の中に存在するように私には感じられ、2月4日の立春の前に、年越しがもう一度あるような‥最スタートするチャンスがあるような‥
そんな気がするのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1672138719438-yNoj50CU6j.jpg?width=800)
立春の2月4日から始まった
詩的な記憶の七十二候。
この一年は、今まで以上に季節と共に過ごし
これほどまでに肌で感じたことがあったのだろうかと思うほどに、移り行く季節と密に付き合ってきた一年でした。
七十二候の記事だけでなく
そこにまつわる写真もいつか自分で撮りたいと思い始めたのはいつの頃だったでしょうか。
この記事の最後に
今回の七十二候の写真は
すべて自分で撮った写真となります。
いつか自分の写真で
自分の言葉で‥すべてを完成させたいと
思っていたので
完成した今とても感慨深く
胸がいっぱいです。
と、書いていたように
この記事は私の小さな想いが‥夢が
叶った瞬間でもありました。
書くことに対し、真摯に向き合うことで
それは時に痛みや辛さも伴いましたが
通るべくして
選んだ道のように感じています。
実際に歩き回り、そして七十二候に沿う被写体を探しては撮り‥。
そこに確かに存在する生命に耳を澄まし
寄り添い‥この身に触れること。
小さな画面の中で完結するだけではなく
やはり直接外に出て感じることで
得られることはとても多く
自分が感じた心からの実感として文字にすることができたことを本当に嬉しく思っています。
思うように書けず苦しい日も
スムーズにすらすらと書けた日も‥
わたしにとっては大切な一頁となり
この一年、この場所で多くの方々に支えられながら過ごせたことを心から感謝しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1672056613155-8UJaYgqJW8.jpg?width=800)
今年一年読んでいただき
ありがとうございました。
七十二候に関しての次の記事は
2023年1月1日になります。
来年も『詩的な記憶版。二十四節気七十二候』をよろしくお願いいたします。
『詩的な記憶』としては
こちらの続き
写真と共に7月から12月を振り返る
Vo.2が最後の投稿になります。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?