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本のことを書いたノートをまとめています。
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#本

8~13冊目-ユーラシア横断宗教本の旅~『アルケミスト』から『親鸞と道元』まで(後編)

8~13冊目-ユーラシア横断宗教本の旅~『アルケミスト』から『親鸞と道元』まで(後編)

2月の「宗教本強化月間」の記録を綴る三部作の、ラスト3本目。

1本目で『アルケミスト』の始まりの地であるスペイン・アンダルシアから、聖書の舞台である中東世界へ、そして2本目でそこからダライ・ラマの故郷であるチベットを経由して、ブッダの言葉に近づくべくインドまでやってきました。

最後はブッダの語った「無我」の意味を追って、日本への伝来の道を辿ります。

公方俊良『般若心経90の智恵―276文字

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8~13冊目-ユーラシア横断宗教本の旅~『アルケミスト』から『親鸞と道元』まで(前編)

8~13冊目-ユーラシア横断宗教本の旅~『アルケミスト』から『親鸞と道元』まで(前編)

なんだか一気に「冊数」の数字を稼ぎにいったみたいなタイトルなのだけど、さにあらず。

2月は思いがけず「宗教本強化月間」となったのでその記録をつけておこうと思ったところが、全部バラバラにするにはもったいない感じの連関性だったので、まとめてみたというわけ。

そして後から気づいたのだけど、この一連の読書がヨーロッパの西端からアジアの東端つまり日本までの「旅」のような軌跡になっていたという発見があり、

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7冊目-『私とは何か 「個人」から「分人」へ』

7冊目-『私とは何か 「個人」から「分人」へ』

本を読み終えてから、「ああ、あれにも書いてあったことと関係ある話だ」と思ったりするのはままあることで、今回もそんな話なのだけど。

平野啓一郎『私とは何か 「個人」から「分人」へ』(2012,講談社現代新書)



津村記久子・深澤真紀『ダメをみがく "女子"の呪いを解く方法』(2013,紀伊國屋書店)

について。

『ダメをみがく』についてはこのマガジンの2冊目でも書いたことがあって、今回は

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6冊目-『仕事なんか生きがいにするな』

6冊目-『仕事なんか生きがいにするな』

友人に借りた本。

お互いに「マーカー可」のルールのもと本を貸し借りできる大変ありがたい存在なのだけど、これもビシビシ線を引いたうえ、たぶん保管用に自分でも購入するだろうと思われる。

だったら人のもの汚さなくてもよかったじゃないかという話ではあるのだけれど。

大変ありがたい存在である。。

『仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える』泉谷閑示,2017,幻冬舎新書まず初めに、この本は

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5冊目-『世界が土曜の夜の夢なら』

5冊目-『世界が土曜の夜の夢なら』

年末に引っ越してきた町は、割と「治安の悪さ」や「ヤンキー」のイメージが強いエリアで。

私自身はさほど気にしておらず、町を歩いても家族連れが多かったり、やたらクーポン券を配っていたり、「生活感」という印象のほうが強かったのだけど、フードコートで3分ほど席を外した間に財布から数千円を抜き取られていたことに後から気づいたときは、「この町の洗礼か…」と思ったりもして。

まあ、鞄ごと置きっぱなしにした自

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4冊目ー『ミルクと日本人』

4冊目ー『ミルクと日本人』

このごろ牛乳を飲むことはめっきり少なくなったのだけど、たぶん多くの人と同じように、子どものころは毎日の学校給食で当然のように飲んでいて。

味覚的な食べ合わせは無視されて有無を言わさず毎日でてくる牛乳を、当然のようには飲めない隣の席の子の分までがぶがぶ飲んだり、また隣の友だちとどちらが速く飲めるか競争したり、最中にぶちまけて先生に怒られたり、結果的にお腹がゆるくなって地獄の昼休みを過ごしたり、さま

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