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Unityの企業概要と収益源について分析

こんにちは。
株式会社ニュークラウドの代表「木村」です。

みなさん、「Unity(ユニティ)」という会社をご存知でしょうか?実は、現在ほとんどのゲームにこの会社が携わっています。本日は、そんなUnityという存在をビジネスモデルから掘り下げていきます。

Unityとは

Unityは、アメリカの「Unity Technologies(ユニティ・テクノロジーズ)」社が提供する“ゲームエンジン”です。Unityは、ゲームエンジンの中では世界シェアNo.1を誇り、全世界で100万人以上の開発者が使用しています。「ポケモンGO, ドラゴンクエストⅧ, スーパーマリオラン, 白猫プロジェクト」など、多数の有名な日本ゲームにも使用されています。

※ゲームエンジンとは、ゲームを簡単に作れるツールです。ゲームに必要な映像や音などの処理を行なってくれて、開発を効率化してくれます。

Unityの特徴は、主に2D&3Dに対応したノンプログラミングで開発できることです。本来ゲーム開発は、経験豊富なエンジニアに開発を都度依頼しないと作れなかったのですが、Unityのおかげで一般エンジニアやノンエンジニアの方でも簡単にゲーム開発ができるようになりました。またマルチなプラットフォームに対応しており、モバイルやスマホ(Android, iOS)、デスクトップ(Windows, Mac, Linux)、ゲーム機(Xbox, PlayStation, Wii)、Web、VR、AR、SmartTVなど幅広いプラットフォームに対応しています。

そしてUnityが最も選ばれる理由には、「価格が安い」ことが挙げられます。基本的には、無料で使うことができ、本格的な開発やプロ仕様である場合のみ課金となります。また課金時も月額2万円前後と業界の中ではかなり抑えて開発ツールを使うことができます。

Unityのビジネスモデル

Unityには、大きく3つの収益源があります。

【①クリエイトソリューション】(約31%)
2D&3Dゲームを開発する為のツールを開発者へ提供。またユーザーがゲームをプレイするためには、開発者はUnityのサブスク課金が必要。

【②オペレーションソリューション】(約60%)
ゲーム利用状況のモニタリングやユーザーへの課金管理サービスを提供。またユーザーからの収益を開発者と折半&従量課金。

【③戦略的パートナーシップ&その他】(約9%)
他のプラットフォームと共同開発による収益。またゲームに利用できるツールを提供する「アセットストア」というサービス収益もある。

※()は、売上に占める収益源のそれぞれの割合です。

Unityにとって最も大きな収益源は、「②オペレーションソリューション」となります。このことから、Unityで開発されたゲームでユーザーが実際に課金してプレイしていることが分かります。そのため、プレイユーザーが増えれば増えるほど、Unityの売り上げもどんどん積み上がっていく形です。

しかし現在Unityは、大きな売り上げがあるにも関わらず「赤字」の状態です。それは、「研究開発費」に多額の投資をしているからです。一般的なGAFAや日本大企業の「研究開発費」は、売上の約10%が平均です。

・ファイスブック(約18%)
・アルファベット(約16%)
・アマゾン(約12%)
・ソニー(約6%)
・アップル(約5%)
・トヨタ(約3%)
・日立製作所(約3%)

※()は、売上に対する研究開発費の比率です。

それに対してUnityは、売上の約50%を研究開発費に使っています。これは、Unityが急成長に向けての投資と捉えられており、Unity社としてもこの赤字をほとんど心配していないとのこと。また会社としての自己資本率も70%を超えている(一般的に30%、50%以上あれば良好)ため、赤字だからといって危ないわけではないです。

まとめ

現代では、ゲームに対しての需要が昔に比べてさらに高まっています。またeスポーツなどゲームが職業化や実際にお金を稼げるプラットフォームにもなっており、ポジティブに捉える方が増えています。さらにメタバースやARなどゲームとの相性が良いテクノロジーが日々生まれており、これからも需要拡大が見込めていきます。

業界全体から見ても今後さらに成長&拡大されるため、引き続きUnity社から目が離せないですね。

株式会社ニュークラウド 木村

こんにちは。 株式会社ニュークラウドの代表「木村」です。 noteでは、主に「ビジネス」について書いています。 みなさんのサポートと応援により、クリエイティブな活動が続けられています。 本当にありがとうございます。 これからも応援のほど、よろしくお願いいたします😊