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4歳児へのオンライン授業は本当に子どものためなのか? - 必要なのは「見てもらっている感」だと感じる話

4歳児のボスとの幼稚園のオンライン授業は、1日の中で最も大変なタスクといっても過言ではありません。

バンコクでは月末まで学校・幼稚園への登校・登園が自粛となり、ボスの通う幼稚園もオンラインに切り替わりました。

月末まで毎朝オンライン授業が続きます。

ボスの通う幼稚園の先生たちは、子どもの学びを止めないように一生懸命に手作り教材を準備して、毎週郵送してくれています。

紙コップ、毛糸、塗り絵、書き方練習等、自宅でできる工作の動画もGoogle Classroomに添付されています。

幼稚園の先生には本当に感謝です。

ふと、前回の自粛はいつだったかな、と振り返ってみると今年の1月で以下の記事を書いていました。

やはり、ライブのオンライン授業は苦しみます。

Covid19がもたらした学びへのインパクト。

私がnoteを書いてきたきっかけでもあります。

未だに答えの見つからない継続課題について、自分なりに考えてみました。

1. 4歳児とオンライン授業

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競争心が強いボスは、問題を出されると誰よりも早く答えたがります。

非常に良いことだと思うのですが、オンライン授業だと苦しみます。

例えば、こんな一場面。

先生が子どもたち7人に対してクイズを出しました。

「この動物は何?」

とシルエットを出します。

ボスは「Snake Snake Snake!」とiPad Proに向かって叫びます。

声が大きければ、先生は自分が答えたと思ってくれるだろうと思い、必死に大声で叫びます。(0歳娘はこの大声にびっくりして泣き出します。)

結局別の生徒が指名され、“Good Job!” と褒められて終わりました。

自分は答えがわかって答えていたのに、先生に気づいてももらえなかったショックで泣き出してiPadを閉じて悔し泣きです。

私は隣で励まします。

次のクイズでは、手を挙げる作戦にしました。

ボスは画面を見つめ、手を上げて先生が当ててくれるのを待ちます。

先生は子どもを順番に指名することを心がけていると思うので、別の子を指名しました。

ボスは答えがわかっていたのに、発言もできずに悲しくなり、iPadのキーボードをカタカタして画面を閉じ、カメラに映らないところへ逃げて走り回ります。

私は追いかけ、涙するボスを抱きかかえ、一緒にiPadの前に座ります。

どうにか画面上で目立とうと、カメラに顔を近づけ、口の中をカメラに移します。笑

一生懸命「見てもらおう」としているようです。

7分の1の画面で目立とうとするために、最近は変装して登場することにしました。

朝一で先生に必ず突っ込んでもらえます。

新しいおもちゃを画面に映したり、何かを食べて「何食べてるのー?」と聞いてもらおうと工夫したりします。

彼なりの工夫でしょう。

心が痛みます。

2. オンライン・ライブ授業でしか得られないものは何か

先生が子どものためにできることは全てやってくれていると思います。

 エクササイズ・ダンス・運動
 音楽・歌
 クイズ
 本の音読
 工作
 親から集めた写真でビデオムービーの作成

これだけ工夫してもらっても、本当にこのライブのオンライン授業は子どものためになっているのか、と考えさせられます。

達成感を味わうはずのクイズが、悔しさや虚無感を味わうきっかけになっているからです。

子どもにとっては、YouTubeもNetflixもオンライン授業も四角の画面の中で起こることに違いはありません。

タブレットを使うのであれば、自分の関心のあるNumberblocksやGecko's GarageやBlippiのような教育チャンネルの方がよっぽど集中して見ています。

◆ Numberblocks

◆ Gecko's Garage

◆ Blippi

一方通行で情報提供型のコンテンツであれば、こういうもの方が楽しく長時間座っていられます。

4歳児が複数人で行うオンライン授業で、双方向型でしか得られないものは何かと考えさせられます。

 クラスメートとの交流
 クラスメートが同じものを見てどう反応しているかを見れる。
 先生とのコミュニケーション
 先生からの情報提供型アプローチ
 先生からの問いかけ
 自分が作ったものを発表できる

3. 結局は横にいる人が必要

昨日のWall Street Journalから以下の記事を見つけました。

Kindergarten “can’t be replicated even by the very best teachers in the virtual environment,” said Whitney Oakley, chief academic officer for North Carolina’s Guilford County Schools.

幼稚園は「最高の先生だったとしても、バーチャル環境では再現できない」

教える側からのこの言葉にも重みがあります。

以下の記事も見つけました。

... there’s the children, who aren’t really built for it. “Kindergartners usually need a lot of movement and exploration, and these are things that you can’t really do remotely, especially having to sit and stare at a screen,” said Lily Kang, a kindergarten teacher in the Boston area who’s teaching her students online this year.
(幼稚園児は通常多くの動きと探求を必要とします。これはリモートではそれほどできない。特に座ってスクリーンを見た状態ではなおさらです。)

Not far away, Catherine Snow, a professor of education at Harvard, agreed: “The biggest worries about missing in-person kindergarten are about socio-emotional development, learning to work in groups, and things like that,” she said.

体験、身体性が大切な敏感な時期だからこそ、私はモンテッソーリのような五感を大切にする理論と実践を参考にしています。

一方で、コロナによって五感を使った学びの機会が失われているようです。

結局は自宅にいる人の関わりがメインになります。

在宅ワーク、共働き、複数人子育ての場合は、超カオス状態と言っても過言ではないでしょう。

マルチタスクが苦手な私は色々と考えさせれます。

私は仕事用カレンダーに息子のオンライン授業の時間が、”BUSY”として入っています。

何か糸口はないのか。

今の所は、「見てもらっている感」を出せる家族が子どもとの関わり方の質を上げる家庭教育の質を上げることでしか乗り越えられないのではないかと思っています。

昨年12月に書いたこの記事に戻ってきます。

ワクチン開発が進む一方で、変異型の流行からの緊急事態宣言と、状況はあまり変わっていないようにも思います。

誰も体験したことのない時代だからこそ、noteのような健全なプラットフォームで良い実践・アイディアを共有していくことが良いのではないかと思っています。

最後に

✅ 子どもは「見てもらっている感」を必要としている
✅ 今の所、子どものためにできることは家庭教育の質を上げることではないか
✅ 在宅ワーク× 子育ては継続的なグローバル課題

毎日の4歳児とのオンライン授業を体験し、答えが見つからない問題についてなんとか考えてみました。

コロナがあったからこそ可能になったことがある、と思えるように皆さんの力を合わせて、最適解を見つけていきたいものです。

今日もオンライン授業に挑みます。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。 (2)

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