見出し画像

まだある、私の失敗談!

敬老会、防災訓練で私の意見はまったく聞き入れてもらえず、それでも私は引くことをせず、なんとかしてこれらの組織を変えてやろうと考えました。

自治会・町内会って、なに?


自治連合会を考える前に、まず「自治会・町内会」とは何かを、調べることにしました。本を買い、ネットで調べ、自分なりに勉強しました。

自治会や町内会とは、住民の利益のために集まった団体とされています。しかしその経緯は、戦後復興の折、自治体(主に市町村)が行政活動のお知らせを住民ひとりひとりに届けることが困難だったため、ある程度の世帯ごとに集まりを作って業務を簡素化したものです。だから、自治体の連絡を住民へ橋渡しする存在から始まったわけです。

昔は町内会で運動会なども開催され、住民同士の交流の場として担いました。ところが共同住宅が増え、デジタル化が進んだ近年では、町内会の役割が希薄になっているのは、皆さんご存知の通りです。

私の地域では、約20の自治会が集まって、一つの自治連合会が結成されています。連合会長は月一回、市役所へ定例会に出向き、市からのお知らせを持って帰り、月一回の連合会の定例会で自治会長へ手渡されます。

その中身というのは、わざわざ紙でいただかなくても、口頭でも十分伝わるものもや、市のホームページを見れば掲載されていることばかりです。自治体の代わりに報告を持ってくるのが連合会長です。市から持ち帰る書類の99%は不要物です。その不要物の説明を聞くために、自治会長は月一回集まります。

無駄です!


定例会で私は発言しました。

「報告物のために集められるのは時間のムダを感じます。そんなのは長々説明しなくても、見たら分かります。それよりも、各自治会で困っていることを発言してもらって、それについて皆さんで話し合うような時間を取ってはいかがですか?

この質問に対する連合会長の答えはそっけないものでした。

「各自治会で困っていることは、各自治会で解決してください。ここはそういうことをする場ではありません。前例もありません。」


はい、出ました。前例なし発言!


行政とまったく同じ口癖を言います。呆れて物が言えないくらいでしたが、そこは頑張って声を上げました。

「皆さんはどう思われますか? 月一回ここへ来て座っているだけで、一度も発言しないまま一年すぎる人がいっぱいいますよね。どうして皆さんは発言しないんですか? みんなでもっと有意義な話の場にしたいと思いませんか?」
「シ〜~~~ン・・・」
「ほら、誰もそんなこと望んでないんだから、そんなことはしません。」

無かったことになりました。


池が氾濫しそうで困っているのに助けない連合会長


その数カ月後、ひとつの自治会にある池が氾濫しそうになったことで、そこの自治会長が困ってられました。市に相談に行ってもきちんと対応してくれなかったことから、連合会長に相談されたのですが、「一つの自治会の中での困りごとは、その自治会で解決してください」と、無下に断られたのです。

目の前で困っている自治会がいるのに連合会が助けないのはおかしいです。自治会長は一年ごとに変わるし、イヤイヤ順番でたまたま当たっただけの人です。「どうして私の時にこんな厄介なことが起こるの?」と泣きそうな顔でした。だから私は市と自治会長の間に入ってお手伝いして、解決しました。

すると後日、連合会長から私が勝手なことをしたと言ってお叱りを受けることになったのです。何かおかしいですか?

理由は、よその自治会の話に首を突っ込んだというのです。訳の分からない理由です。困っている人を助けて叱られるとは、これ如何に!?


連合会長は総会で決定すると言いながら、あらかじめ決まっている


一年に一回、自治連合会は総会を行い、連合会長などの役員を決めます。総会で渡されるレジメには、すでに次年度の役員の名前が書いてあります。それなのに、「次年度の役員をこれから決めたいと思います。立候補する人はいませんか?」と決まり文句が出ます。

毎年同じことの繰り返しなので、「はい、立候補します!」と手を挙げたら一体どうなるのだろう?そんな事を考えながら、3年が過ぎていました。


よし、連合会長に立候補しよう。


決めました。このままでは、何も変わらないし、もっと良くするためには、私が立ち上がろう。そう決心しましたので、年度が変わる前に現・連合会長へ挨拶に行きました。

●「次年度、私が連合会長をやってみたいんですけど?」
→「それは困ったなー。実は次の会長はもう頼んであるんだよ」
●「じゃあ、選挙しますか?」
→「いや、それは困る」
●「何が困るんですか?」
→「かなり無理を言って、なんとか承諾してもらえた人なんだから、今更断れない」
●「いや、断る必要ないですよ。選挙したらいいんじゃないんですか?」
→「そう言うけど、選挙なんてしたことないよ」
●「毎年、立候補者はありませんか?って尋ねてるじゃないですか? あの時、私が本当に手を挙げていたらどうなってるんですか?」
→「そんなこと考えたこともない。選挙の準備もしてないし、突然手を挙げられたりなんかしたら、絶対困る」
●「じゃあ、今回はあらかじめこうやって相談に来たわけですから、選挙の準備できますよね?」
→「そんな困らすようなことを言わんでくれ。選挙なんてしたことないから、やりたくないんだわ」
●「じゃあ、私に立候補するなということですか?」
→「そういうことになるね」
●「何がダメなんですか?」
→「そう焦らずに、いきなり連合会長ではなく、会計とか、違う役から少しずつやっていったらどうなんだね?」
●「そんな事はまったく考えていません。市の案内を持ってきてグダグダ無駄な時間をやってるだけの定例会をやめたいから、連合会長になりたいんです」
→「そうやって何十年もやってきたんだよ。ソレをいきなり変えるなんて、そんな無茶なことしたらアカンわ」
●「でも、このままではダメだから変えなければならないって、いつも連合会長が言ってられるじゃないですか?」
→「そう言ってるけど、いきなり過ぎるやろ」
●「会館にはインターネット回線もまだないし、自治会長名簿の連絡先はいまだに家の固定電話じゃないですか。狭い地域内のことなのに、案内はいつも郵便で送られて来ますよね? 総会案内も封書で来て、返信はがきに記入して送り返すようになってます。メールかLINEでやり取りした方が便利ですよ。もういい加減、昭和から脱皮しましょうよ」
→「そう言うけど、ワシらはそういうのが苦手なんだから」
●「だから若いもんが変えていきたいって、いま言ってるんじゃないですか」
→「そう、焦るなよ」
●「なぜ立候補したらダメなのか、その理由がまだ理解できません」
→「選挙はやったこともないし、前例がない。」
●「・・・・・・」

なんと馬鹿げた理由でしょう!

●「わかりました。では立候補しません。」
→「そうか、分かってくれるか。」
●「はい、その代わり、うちの自治会は自治連合会から脱会します。」
→「え?」
●「こんな頭の固い古臭い組織に属するのはイヤです。別に連合会に入ってなくても、自治会で市と連絡取っていれば、何も困ることありませんから。」

ということで、自治連合会を脱会しました。このやり取りは、約5年前のことです。それ以来、今でも何も問題なく生活できています。無駄な定例会に出席する必要がなくなりましたし、敬老会に時間を割くこともなくなりました。いたって平穏な生活ができています。


人より優れているという思い込みでマウントする


今回こうやって書いているうちに、自分のことがいろいろ分かってきました。「自分ならもっとうまくできる」という自信があります。それは人より自分が優れていると思い込んでいるから、マウントしてしまう傾向にあるのでしょう。

何十年という歴史ある自治連合会を今風になんとかしたいという気持ちを持った段階で、すでにマウントしてしまっていたと思われます。経緯を考えず、人の気持ちも考えない発言では、聞き入れてもらえるわけがありません。

でもいつも言われるんですよ。「あなたは正論だ」って。そう言われるから、考え方に間違いはないと、自信を持ってしまうんですよね。それで自分の意見を強く出し過ぎて、マウントしてしまいます。結局、正論は世の中に通用しないのです。

長い文章になりました。最後まで読んでいただきありがとうございました。反省しながら自分を見つめ直す機会とします。私の失敗談が一人でもお役に立てれば幸いです。

サポートしたいと思われるくらいまで頑張って書きますので、今はシェアかコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。