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シロクマ実験〜思考の癖を修正すること〜

本日は不安症で悩みがちな人へ心理学ネタも
用いて1つ思考法をご紹介したいと思います。

皆さん「シロクマ実験」という心理学の実験を
聞いたことがありますでしょうか。

アメリカの心理学者であるダニエル・ウェグナー
により行われた実験です。

これは「皮肉過程理論」という心理現象を証明
するための実験でした。

この実験で証明されたことは、

「人は何かを考えないように意識すればするほど、その何かが頭から離れなくなってしまう」

という心理現象です。

この実験では被験者に対し、約1時間シロクマに
関する映像を見せる際、下記の3パターンで声を
かけておきました。

A:シロクマについてよく覚えておくよう

B:シロクマのことを考えても考えなくてもどちらでもOK

C:シロクマのことを考えないでください

この3パターンで質問をしておき、映像を見た
後に映像の内容について振り返ってもらうと、

考えないようにと伝えていたCグループの
被験者たちが1番内容を記憶していたという
結果が得られたというものです。


これは身の回りでも同じような例があります。

例えば、タバコを吸う方で禁煙をする場合、

「タバコを吸わない」「タバコを吸わない」
と思えば思うほど、タバコが頭から離れなく
なってしまい、結局やめられなかったという
ことがあると思います。


皮肉なことに、ものごとを意識すればするほど
人の脳はそのものごとに意識が集中してしまう
ようです。


では、不安症な方についてはどうでしょう。

人よりも人一倍不安に感じやすい方は、
常に頭のどこかに何かしらの「シロクマ」が
いる状態です。

しかし、これは自ら作り出してしまっている
シロクマです。

「不安になってはいけない」
「焦ってはいけない」
「落ち着かないと」

このような言葉で自分からシロクマを消そうと
していると、よりそのものごとが意識されて
余計不安に陥るという負のスパイラルになって
しまうことがあります。


これはすべて「思考の癖」なんです。

私もこの思考の癖で苦労している1人ですが、
この思考の癖さえ修正することができれば
きっと心が楽になります。

こういった不安に陥りやすい人は、

「ちゃんとの呪い」

にかかってしまっているそうです。

「ちゃんとしなきゃ!」という思考がより
自分を苦しめてしまうのです。

人生をノーミス100点満点で終われる人は
この世に一人としていません。

そのため、できている部分とできていない部分
をしっかり見極め、ここまではできている自分
をまず認めることが大切です。

そして、できていないことに対しては不安に
感じでもいいです。

しかし、それに対して自分にプレッシャーを
かけるのではなく、不安に感じた場合は

「自分いま不安に感じてるなぁ(笑)」

と不安に感じている自分を受け入れることです。

そこで、「不安に感じてはいけない」と思うから
余計に不安になるんです。

こういった思考の修正をしていくことを、
精神科では「認知療法」と言われます。

この人の「認知」つまり思考のパターンを
しっかり修正していけば、きっと心が落ち着く
考え方に変えていけると思います。


そして、先日良い考え方を知れました。

自分の取り組んでいることに対する過程や成果
に対して、

「まだまだ…」
「よし!!!」

こんな2つの言葉を自分でかけてあげることが
あるのではないでしょうか。

最初のうちは「まだまだ!」と追い込んで
いくのはいいことかもしれませんが、一定の
レベルまできた時に「まだまだ!」と言って
いると、それはモチベーションの低下や自信の
喪失に繋がりかねません。

そのため、ある程度のところまできたら、
自分に対して「よし!!!」とそのレベルに
いる自分を認めてあげることも大切ということ
です。

そこでは、「進行形とゴール」は常に同位置
だということが書かれていました。

自分の今いる場所は「まだまだ」と思う進行形
でありながらも、目指していた「ゴール」でも
あり賞賛に値するということです。

ぜひ自分の思考のズレを修正して、頭の中から
消えてくれないシロクマを1匹でも多く逃して
いきましょう。

それでは。

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