旅館から飛び出そう! 嬉野温泉まち歩きガイドをつくってみた
嬉野温泉 旅館大村屋がお届けする「嬉野温泉 暮らし観光案内所」にようこそ。連載のために月に1度は必ず嬉野温泉に泊まっている、ライターの大塚たくま(@ZuleTakuma)です。
──今回は何をするんですか?
今回は「嬉野温泉街のまち歩きガイドをつくりたいな」と思いまして。
──おお。ようやく、観光案内っぽいコンテンツですね。
「暮らし観光」的な視点ではありますけどね。大村屋にチェックインして、夕食までの間の時間をどう過ごすか。この記事を読めば、2~3時間は街の中で楽しめるはずです。さっそく旅館から飛び出しましょう!
──はい、行きましょう!
まず、大村屋を出て右手に見えるのが公衆浴場である「シーボルトの湯」ですね。
まち歩きをする際、ここを「北極星」と思ってほしいですね。道に迷ったら、この建物を目指して帰れば、大村屋が見えてきます。迷っても、トンガリ屋根が目立つんですよ。
お土産もお菓子も「小野原商店」
暮らし観光的には、まず最初に寄ってほしいのは「小野原商店」ですね。みやげ、だがし、たばこ。子どもから大人まで楽しめます。
──ここは言われないと絶対に立ち寄らない……。
週末はもちろん、平日の夕方にも子どもたちが集まっています。土日にお客さんが多いですね。
──ほんとだ、駄菓子がたくさん! 懐かしいな……。
しかも、お茶が無料で飲めます。駄菓子を買って、ここで食べられるので、子どものたまり場になっていますよ。
──おもちゃもたくさんありますね。
昔はおもちゃ店でした。ここでスーパーファミコンのソフトを買った思い出があります。
──北川さんが子どもの頃から思い出のある場所なんですね。
先代のお父さんがけっこうこわくて。お菓子を買うと「お菓子ばっかり食べるな」と怒られるから、お父さんがいないときにこっそり行ってました。
──売ってるのに理不尽な話だなぁ……。
部屋で食べるお菓子が欲しいということで利用される方も多いですよ。夏はここでアイスを買って、食べながらまち歩きをしても良いかもしれません。
うちがチェックアウトのときに配っているお茶の飴はここで買える。なかなか好評なので、ぜひチェックしてみてください。
小野原商店
嬉野市嬉野町大字下宿乙825
よもぎだんごがおすすめ「食彩市場きはら」
「食彩市場きはら」も外せませんね。こちらは野菜も果物も良いものが安いんですよ。佐世保まで行って、市場の美味しいものを仕入れているそうです。
──お弁当も美味しそうですね。しかも安い。
温泉湯どうふも購入できます。こちらで買えば、300円台で湯豆腐ができるんです。
──旅館大村屋の温泉湯どうふもあるのに……。紹介しちゃっていいんですか?
もちろん、旅館の温泉湯どうふを買ってほしいですが……。「高いよ」「自宅用のはないの?」という方もいらっしゃると思います。それで諦めるくらいなら、きはらさんで買っていただいたほうがいいでしょう。
──本気の紹介ですね……。
なんと言っても、おすすめはよもぎだんごです。
──うわー、これもめちゃくちゃ美味しそうですね。1個90円ならお手軽だし良いなぁ。
手作りで美味しいですよ。まち歩きしながら食べるのもおすすめです。ぜひ食べてほしいですね!
食彩市場きはら
嬉野市嬉野町下宿乙873-2
お茶っティーの聖地「アサヒヤ」
──きはらさんの目の前には「シーボルトのあし湯」がありますね。
ここは、わかりやすい名所ですね。この足湯ができてから、観光客が集う場所ができたのがよかったと思います。それまでは本当にたまり場がなかったんですよね。
──足湯につかって、ゆっくりするのも気持ちいいですよね。
足がきれいになったら「靴下」も新しいのが欲しくなりますよね?
──えっ、どういうことですか?
おすすめの靴下があるんですよ。
──こちらは以前取材した"究極のゆるキャラ"お茶っティーの聖地である、洋服店のアサヒヤさんですね。
▼過去記事はこちら
じつはお茶っティーの靴下が誕生したんですよ。こちらです。
──うわっ、めちゃめちゃかわいくて、おしゃれじゃないですか。すごい……。
一昨年に記事で紹介して以降、お茶っティーの人気は拡大を続けており、地元でジワジワ人気が出ています。
──お茶っティーグッズ、めちゃくちゃたくさんありますね。お土産にも良さそうです。
表にはガチャガチャもありますよ。お店に入りづらいという人も、ガチャガチャだったらできるでしょう。気軽にトライしてみてほしいですね。
お茶っティーに限らず、おしゃれな洋服がたくさん売っているので、ぜひ中でショッピングを楽しんでほしいですね。旅先で洋服を買う人は意外と多いと言われています。思い出になりますし、おすすめです。
アサヒヤ(select fashion asahiya)
嬉野市嬉野町大字下宿乙822−1
クラフトビールが買える「三根酒店」
──三根酒店。こちらは酒屋さんですね。
はい、塩田地区にある五町田酒造の「東一」の販売店として有名な酒屋さんです。
お土産として「東一」を購入するのもいいんですけど、まち歩き的には「クラフトビール」をおすすめしたいです。
──クラフトビール!!飲みたい!!
500円なんで、かなり気軽に買えますよ。これを買って、まち歩きしながら外で飲むのなんて、最高ですよ。
──めっちゃおいしい〜! すごくフルーティーで、苦味も少なくて、さわやかですね。ビールが苦手な人も、楽しめそうな味。
晴れた日に足湯や温泉公園で、ビールを飲むのは最高ですよ。夕食の時間を19時半とか、少し遅めにして。まち歩きの途中でビールをつまみと一緒に飲んで、ぶらぶらして、お風呂入って、夕食……。
──明るいうちから飲めるというのは、旅行の贅沢。ここにクラフトビールというのは、教えてもらわないと気づかないですね。ぜひ行って欲しい!
三根酒店
嬉野市嬉野町大字下宿乙818-1
丸ぼうろが名物「橋爪菓子舗」
──こちらのお菓子屋さん、橋爪菓子舗さんでは何が有名なんでしょうか。
橋爪菓子舗さんで有名なのは「丸ぼうろ」ですね。上品な甘さとふんわりした食感、蜂蜜の香りがアクセントになっています。
最近では「まんまるカステラ」も人気です。プレーンのほかに「うれしの茶味」があって、おすすめですよ。
──まんまるカステラ、しっとりしていておいしい。香りがいいですね〜!
でしょう! ちなみに、完全に余談ですが、この工房の3階には音楽ルームがありまして。おとうさんが、ハードロック好きらしいんです。
──マジで完全に余談だ。
防音にしているけど、やっぱり漏れて聞こえるそうで。新宿のディスクユニオンに3時間いれちゃうほどの音楽好きなので、往年のハードロックバンドの話をすれば盛り上がるかも。
──まさに暮らし観光的な情報。お土産にも、まち歩きのお供にもぴったりなので、ぜひ立ち寄ってもらいたいですね。
橋爪菓子舗
嬉野市嬉野町大字下宿乙937-1
お茶スイーツなら「うれし庵」
お茶スイーツなら、うれし庵は外せませんね。こちらには、たくさんの絶品お茶スイーツがあります。
──うれし庵は一度、暮らし観光案内所でも取材させていただきましたね。ここのお茶スイーツはぼくも一度食べてほしいです。
▼過去記事はこちら
もともとご両親が呉服屋さんだったこともあって、現在でも呉服屋の機能を残しているところも面白いポイントです。嬉野の旅館の仲居さんが使用する帯なども手に入ります。
──そういった背景も嬉野ならでは。面白いですよね。他にはない、作られていない自然な和モダンが楽しめるお店です。
うれし庵
嬉野市嬉野町大字下宿乙769
高級自転車で茶輪「シモムラサイクルズ」
──レンタサイクル「茶輪」でおなじみのシモムラサイクルズさんですね。暮らし観光案内所でも、以前取材しました。
まち歩きで飽き足らない場合は「茶輪」を使って、サイクリングに出かけるのも良いでしょう。
──たくさんの自転車がありますが、これはなんですか? すっごく大きい。
これは新しく入荷されたe-マウンテンバイクだそうです。電動アシストがついているので、坂道もスイスイ進めます。山の上にある茶畑や、展望台にも自転車で行けちゃうんですよ。
──こんなに本格的で大きな自転車がレンタルできるんですね。
本格的ですけど、初めての人でも簡単に乗れます。電動アシストの威力に驚くんじゃないでしょうか。軽く漕ぐだけで「スーッ」と進んで、面白いですよ。購入すると約50万円なのだそうです。
──50万円! すごい。ぼく、前の車は中古車でしたけど、50万円でした。一度は乗ってみたいですね!
シモムラサイクルズ
嬉野市嬉野町大字下宿乙938-1
塩田川のせせらぎと「新湯広場」「嬉野温泉公園」
──うれし庵から右折して脇道へ。ここは新湯通りという名前がついているんですね。
そこから、川の近くにある「新湯広場」を覗いてみるといいですね。記念写真が撮りやすいと思います。
──ここは記念写真撮影用のスタンドもあって便利ですね。川のせせらぎが気持ちいい。ちなみに、これはなんですか?
──よく見ると、周囲にハートがたくさんあります。
これは……ぼくもよくわからないんですよね……。まあ、ここにいらっしゃった方が受け止めたいように受け止めてもらえると……。
──……先に行きましょうか。
新湯広場
嬉野市嬉野町大字下宿乙730-17
こちらの橋を渡って、温泉公園へ行きましょう。
──この橋からの眺めもいいですね!
橋を渡れば温泉公園です。温泉公園は「まちのリビング」というものがありまして。公園のテーブルに電源があるんです。
──塩田川のせせらぎを聴きながら、ノマドワークもできるというわけですね。
Wi-Fiも通っているので、作業はしっかりできますね。天気の良い日はぜひ、使ってみてもらえると良いと思います。ワーケーション中の気分転換にもいいですよ。
嬉野温泉公園
嬉野市嬉野町大字下野甲12-1
最後はお礼参りに「薬師堂」
──温泉公園から出て橋を渡れば「シーボルトの湯」に戻ってくるというわけですね。これで1周ですね。いいまち歩きでした。
最後に「シーボルトの湯」の裏にある、薬師堂へ挨拶に行きましょうか。
──「薬師堂」は温泉の神様でしたよね。
そうです。シーボルトの湯の向って左手に石段がありまして、そこを登るとあります。ちなみに嬉野温泉公園のそばにも「薬師堂」があり、そちらも温泉の神様です。両方とも市民に大切にされています。
【番外編①】嬉野交流センターで行われる生放送
まち歩きを終えた後、ぼくらは嬉野交流センターへ。嬉野交流センターでは、嬉野茶などの特産品をはじめ、肥前吉田焼などさまざまなアイテムが販売されています。
──嬉野交流センターは、よく紹介されていますよね。まち歩きにもぴったりとは思いますが、ここも「暮らし観光的」なんですか……?
今日はここで、嬉野のケーブルテレビ用の生放送が行われるんですよ。ちょっと見てほしくて。
──えっ、生放送……ここにスタジオがあるんですか? あっ。
嬉野のケーブルテレビ局、テレビ九州の生放送があるんです。これは「暮らし観光的」でしょ?
──たしかにこれは「暮らし観光」だ……。
──番組内容について、かなり熱心に打ち合わせされていますね。放送は何分後ですか?
あと3分くらいじゃないですか。
──あと3分!? いや、だとしたらギリギリすぎだわ。「この話がしたい」みたいな話をめっちゃしてたし。え、番組時間は何分くらいですか?
5分間くらいだと思います。
──5分!? いや、めちゃくちゃ「話したいこと」ありましたよ。嬉野のイベント、おすすめ商品、さらになんか豆知識みたいに「台風1号」の話もしたいとか言ってたし、絶対に収まらな
大塚さん、静かに! 始まりますよ。
▼生放送の様子
──やっぱりカオスじゃん。決壊する堤防から溢れ出す濁流のようなトーク……。メインMCのかずちゃんの気持ちあふれるトークに棹さすことなく、受け流していく忍者の弦さん……。
ね、最高でしょう。
──最高です。
この生放送は、以前デイリーポータルZでも取り上げられました。すごい。
▲「知らんやろ」なタイトルが秀逸
【番外編②】夜も暮らし観光を満喫
夜は昼のまち歩きで前を通って気になっていた「やきとり戦国」に行きました。
表には「戦国」を思わす、メニュー札が。「本能寺」とか「徳川家康」はわかるんだけど、「ハイヒール」は戦国関係ないだろ。
本格的な炭火焼で焼き鳥はとってもおいしい! ビールが進みます。
ちゃんと「ハイヒール」も頼みました。「ハイヒールをください」と真顔で注文すると、なんだかテーブルが「悪ノリ」みたいな空気になりましたが。店員さんはちゃんと豚足を持ってきてくれましたよ。
そして「戦国」に行ったら食べてほしいのが、うどん入りの温泉湯どうふ!これがとってもおいしい。
嬉野の飲みでこれ以上のシメがあるでしょうか。大満足。ごちそうさまでした。
二次会はスナックシュールへ移動。嬉野にはたくさんのスナックがあるんです!
矢沢永吉色がやたら強い店内で、自由にポール・マッカートニーやB'zを熱唱。
ノリノリなママのおかげでたっぷり楽しめました。また歌いに行きたいです!
嬉野の面白さは旅館の外にある
嬉野の魅力は、旅館の外にあります。ぜひ旅館の外へ出かけてみてください。今回廻ったコースは以下の通り。
今回ご紹介したスポットは、嬉野の魅力のほんの一部です。嬉野には、まだまだこれだけではない面白いスポットがたくさんあります。ぜひ、この「まち歩きガイド」をきっかけに嬉野の魅力を探しに行ってみてください。
きっとこの記事に載っていない、あなたなりのお気に入りスポットが見つかるはずです。
「嬉野温泉 暮らし観光案内所」次回もご期待ください。
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