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三角にうずくまる
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匿名

匿名

腐りかかったsilver
途ざしたstand
裏声の上をすべる声に揺られて籠の中 いつかの処方箋
作用 切れるまで洗脳ヱ

絡むコードに君から処方される言葉
群青におちたgreen 甘さが均一
明ければ暮れる メメントモリ喪える
片目の埋まらない達磨 カルマの白眼燃えている
色素に委ねて摂取したいDNA
兼ねてからの平行線

この前いった喫茶店 たちどまった交差点 溺れたsatin
聖者を装い

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星

囁きは ピリオドからはじまる
小さく犇く それ が可愛くて
記号の意味を 放棄

草木たちが夜露を零す夜明け
轡を外して吠えても
みんなは遠い眠りの中

パジャマのまま 跳ねた寝癖を羽に 扉を開ける
全てを放棄する姿は全てを被る姿
夜明けと共に注がれる視線の重さに背を焼かれる

誰も君を知らない夜明け
呪を魔法に見せてしまう そいつの振舞いに
同じ呪(もの)ください
点の羅列に指先翳して声にした

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lai

lai

ひんやりとした窓辺
シーツに僅かな体温を残して
深夜のアミューズ

白いタイルに散らばる鉄球
たのしい音に誘発されて
やっと火を灯した心は
安安と買われている事を知らない
じっと握るハンドルに宿る受け身の野望は
一粒一粒 期待の渦に飲み込まれてゆく

床に弾ける無数の影の上を這う
同じ言葉を繰り返して発生する狂気が
行き場のない蛇の眼を十字に割った
息を交わしていても
肉塊の質感を覚えてもdumm

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起きあがる頃

 

 部屋のカーテンが揺れる気配を感じて目を覚ますと教室の中だった。机の上の細かな木目、半分脱げた上履き。
 国語の時間に初めて触れる鬼一口という物語は、簡単に説明すると、雨の夜、男が愛する女と逃げ出し、見つけた倉の中で一晩過ごそうとしていたところ、男が気づかぬうちに倉の奥に潜んでいた鬼に女が喰われてしまう。暗い倉の中、雨音に声を重ねて女に呼びかけるが、女の返事がない事に男は女が居なくなったこと

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水とガム

水とガム

 

 あなたに出会って、硬い地面を裸足で駆け回る様な恋の存在を知りました。あなたがくれるのはぬかるんだ地面のようなものだったから。一瞬でも良いから欲しかったな、足音を鳴らしてアーケードを駆け回るような、淡いやつ。
 約束してみたかった、あなたとの次の季節。
 あなたと出会って私は、人間が二つ揃うだけで世界は簡単にできてしまうものなんだと知った気になりました。それがだめだったのかな。

舌の温かさ

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fence

fence

 私の住んでいるマンションの隣にはもう一つマンションが建っている。私が住んでいるマンションとそのマンションの間には敷地を区切るためのフェンスが併設されていて、これがかなり厄介だった。
 子どもの頃の私にはどちらのマンションも、はたまたその建物たちの敷地も全てが遊び場だった。フェンスを乗り越え、マンションとマンションの間を行き来してケイドロやかくれんぼをした。二つのマンションを行き来するという鬼が不

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plastics romance

plastics romance

履きつぶれるまで履いた靴ではもう歩けない。泥という勲章まみれのユニフォームを繰り返し洗ってもずっとは着てられない。お気に入りではしゃいで履いたスカートを来年の春も履いてるかと言えば同じモードでは着こなせないだろう。その時を刻むように思い切り使う、雑に振り回しながら愛してる。やがてそれらにはありがとうと伝えてさよならをしてその場限りの永遠を抱えて生きる。あの人がいる街に私が越したとて、"また一緒に"

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alcohol

alcohol

懐いた白鳥の涙
窓の外からこぼれるシグナル
チカチカ うずくまる腕から香る皮膚
どうせ終わる今夜の悲しみを 枕だけがしっている

ねぇ
少し声の太い女になることを許して
私は私を生きてきたの
ビールしか飲まないお付き合いにも笑って
甘いリキュールは苦手なの

"しらないだろ"と言って私を知らないまま続けて
馬鹿なやつって笑ってあげる
少し声の太い女になることを許して
あなたみたいな人には甘いリキュ

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しゃらら

しゃらら

おはよう きょうは特別な日です
目が覚めてからニタニタと隠しきれない
きょうは一度きりだから
シャワーを浴びたらパックをして
いつもより少しの気合い入りのメイクで
晴れやかな気持ちを纏っていくからね

おめでとう きょうは特別な日です
ふたりが目覚める明日の朝が
春の嵐が去ったあとのような静かな日常と
いつもと変わらない生活の音で溢れていますように

merry you しゃらら
未来を追いこす

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春とアトピー

春とアトピー

スポーツ飲料を浴びたような感じ
一本やりきったから、まだもう一本やれる
不甲斐ないやと後退りをした出来事も
"遠い昔の私"な感じ
どうせ変わってゆくのならば美しい方が好き

何度でも間違える私を
これでいいのだと思えた
儚くおわってく出来事も、あなたのおかげでしょう

正解とは言い切れない愛も
変わらないものとしてなら抱えていける
小さな箱の中でしか囁けなかった言葉も
あなたの目を見てさらりと言え

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daDDLA

daDDLA

識別できないから隙間を探して息をとめた
混じる時間、離れた街での出来事は今年の春のこと?

きりよく終わらせたいと願ったのに
結局ひきずって綺麗にまとめられない
季節を使い捨て、若さを飼い殺し、
裾のほつれにも気づけないまま繰り返す春

"少し足りないだけ"に気づけず踏み込むベンティーサイズは余分で
渇くから百々目鬼湧いた、立ち止まることを選ばない夜行
躊躇してると消えてしまいそうなお祭りごとも窓

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死にたくなる関係

キスの仕方も忘れてしまいそう。忘れへんよ。でも衰えそうじゃない?いややなぁ。嫌なん?嫌や、だってせっかく。あくびがとまらない友人と夜な夜な電話。占いに行った話と、終わった恋の話とため息だけで私たちは3時間いける。

忘れたから忘れたままでいたいことも、手離したくない記憶も結局全部忘れながら生きてる。朝起きてあなたに澄ました顔をされることをこわいと思った。無かったことにはならないのに、一人だけ、私だ

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とまる

とまる

たくさんはしったけれど届かない
すこし休みたいよと
たちどまった

私の景色はゆっくりに

すすむあの場所は遥かとおくへ

たちどまったときにひらいた幅は

またはしりだしてもきっとうまらない

私はみすごしてしまいそうな野花に足をとめ

またあの場所からとおざかる

私は野花にこえをかけ、みずをやる

日々

日々

大丈夫を貯金しておこうか
いつくるかわかんないからね
今夜の月にあづけておくよ
大丈夫を蓄えていようか
いつかわけあうためにね
クローゼットのなかにしまっておくよ

洗濯物の影
おちてくるおひさま

刺激的のなかをまう
とげとげのこころ
でも大丈夫
大丈夫を集めてたからね
大丈夫