徒然草をひもといて 5章㊳206段
203,204,205段と、古いしきたりや、取り決めが、時のながれと共に、忘れられたり、簡略化され、心得ている人も無くなりつつあることをなんとなくおしみつつ呟き、筆をとって徒然なるままにあれこれ書き留めている故老を彷彿させる段が続く。
さて、そのはてに、ちょっとおかしいのが、206段に登場する検非違使自邸の使庁舎で起こったアクシデントである。
検非違使といえば、もともと平安時代からあって、当時はいまでいう警察と検事局を兼ね備えたような役職で、風俗の取り締まりばかりで