徒然草をひもといて 5章㊶

 先日,215段で、宣時朝臣の老いの語りが、ほっこりしていい感じだったので、コメント紹介して投稿しようとしたが、なぜか、どうしても受け付けてもらえない。字数制限の規約が表示され、それによると題名の字数制限255とか、何度か縮めて見たが、だめらしい。今回もどうなるかと思いつつ、書くことにした。
 時代は時頼公のときの話、鶴ヶ岡八幡宮参詣の機会に足利義氏公-これも入道の肩書付の方でーの邸に立ち寄られて接待を受けられた。
 接待は三献に渡り、鮑、海老  かいもちい(餅飯、またはカキの別名という説もある)で終わった。その時同席したのは、主人夫妻のほかに、八幡宮の別当隆弁僧正で、主人側の席ににつかれていた。
 そして、このあと、話は華やかな展開になる。
時頼公が「年ごとに賜る足利の染め物、心もとなく候」心もとなく、という言葉は現代語訳では「まちどおしい」となっている。するとあるじは早速「用意し候」と答えて、色さまざまの染め物三〇疋,女官たちに目の前で小袖に仕立てさせ、後日贈られたというのである。
 その時、傍でその光景を見た人が、存命していて語ったことだ、と法師は書き添えている。

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