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研究関連エッセイ

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研究に関するもろもろの雑記
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株式会社サイバーエージェントのEBPMデータベースに参加しました

先日サイバーエージェントの経済学社会実装チームから、証拠に基づく政策(Evidence-Based Policy Making, EBPM)を促進するためのプラットフォーム、EBPMデータベース(https://cyberagentailab.github.io/EBPMDB/)がリリースされました。

このEBPMデータベースの目的は以下のよう。

担当の森脇さんのさらに詳しい経緯や思いはこちら

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自己紹介:職業としての研究者

自己紹介:職業としての研究者

「なにやら研究とやらをしてるらしい」

ということまでは、自分や妻の家族・友人はわかってくれているようですが、具体的にどんなことをしてるのか、についてはまだわかってない&僕もうまく説明できてないと思ってます。

初めて会う人にも、素直に「人口学者」や「研究者」、あるいは「大学で働いている」と言うと頭の上にはてなが浮かんでることが多々あります笑

そんなわけで、ここに「研究者ってどんな職業なのか」と

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稼げる研究者になりたい

稼げる研究者になりたい

自分の持っている情報や考えてることを発信することって大事ですね。最近改めてそう思う機会がいくつもありました。自分の中だけで留めておいても何も生まれないですからね。どんどん発言して、実現のためにいろんな人に手伝ってもらいたい。

というわけで、今から7年の間(端数なのは40歳までの目標なのです!)にやりたいことをここに記します。ちょっとでも関われるかも、と思ってくださる方がいらっしゃれば、連絡くださ

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研究成果を使う・消費するときの平均値の意味ってなんだろう

研究成果を使う・消費するときの平均値の意味ってなんだろう

妊娠・出産に伴い、研究事例が載っている本をたくさん読み、初めて研究を「使う」・「消費する」側になったように思います。

そこで驚きだったのが、個人的なイベントを経験する際に「平均値」ってあまり役に立たないかもな、ということです。平均値よりむしろ、「陣痛に気づかなかった」等の、分布の裾の事例が非常に役に立ちました。

これは平均だけでなく分散も伝えましょう、という話ではなく、一般の方が個人的なイベン

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研究者もメディアでのプレゼンスを高めることは大事かも?という話

研究者もメディアでのプレゼンスを高めることは大事かも?という話

研究者がメディアで有名になる必要はないが、メディアで有名な人が間違ったメッセージを出しているときに太刀打ちできない。

統計学やデータ分析が広まったことは素晴らしいことだが、非専門家がデータを使って「っぽいこと」が割と簡単にできるようになった。しかし、正しい方法論や解釈の仕方を知らないと、「っぽい」データ分析で(意図せずに)間違ったメッセージを伝えてしまうことがある。

大きな声を持った人が間違っ

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最近のもやもや。評価と組織

最近のもやもや。評価と組織

アカデミアの、特にアーリーキャリアへの評価基準の難しさ。

論文数だけではかるのはいかがなものか。数より論文の質だよ、と言われるがどうやって質をはかるのか曖昧。引用数?実社会へのインパクト?研究界へのインパクト?どれもある程度長期的に見ないとわからないのではないか。長期的に雇用されることが少ないアーリーキャリアには不利。じゃあ短期的なインパクト、つまりメディアに受けそうな内容や今のホットトピックを

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