株式会社サイバーエージェントのEBPMデータベースに参加しました

先日サイバーエージェントの経済学社会実装チームから、証拠に基づく政策(Evidence-Based Policy Making, EBPM)を促進するためのプラットフォーム、EBPMデータベース(https://cyberagentailab.github.io/EBPMDB/)がリリースされました。

このEBPMデータベースの目的は以下のよう。

EBPMを実施する際にデータ収集や分析を自前で実施するのではなく、既存のエビデンスを簡単に要約したレビュー(記事)を集約することで、エビデンスを集める手間をはぶいて簡単にEBPMをはじめられるようなツールがあれば多忙を極める行政職員でもEBPMの実施が可能になるのではと考え、EBPMデータベースをリリースいたしました。

https://www.cyberagent.co.jp/techinfo/news/detail/id=27644

担当の森脇さんのさらに詳しい経緯や思いはこちら(https://cyberagent.ai/blog/tech/oss/16582/)をご覧になってみてください。胸熱です。


以前、「これからは企業・自治体とコラボしていきたい」とツイートしたところ、森脇さんに声をかけていただき、少子化分野でEBPMデータベース(https://cyberagentailab.github.io/EBPMDB/)に参加させてもらいました。改めて貴重な機会をありがとうございます!

今回初めて企業と協働させてもらったのですが、いくつか大感心したところ、これから研究にも活かしていきたいな、と思うことがあったのでまとめたいと思います。

1.スピード感

初めてお話しをもらったのが今年の1月末で、そこから僕の作業分を提出したのが2月末くらいだったので、リリースまで3ヶ月弱という速さ。もちろん構想から考えるともっと長いのかもしれませんが、動き出してからのスピード感はさすがだな、と思いました。アカデミアだとやはり何をするにも遅くなってしまうので、もっとこういうスピード感も大事にしていけるといいよな、と。最初はスマホ対応じゃなかったのですが、あっという間にスマホ対応になってて、こういうところで「チーム」の力、もっと言うと「仕事として集まってるチーム」の力の威力かなと思います。個人的には、なんかもうちょっと「仕事」として研究したいなぁと最近強く思うんですよ。ちょっとまだうまく言葉にできてないのですが、、なんというか、大きな目的を掲げてそれにチームとして向かってく感じのスタイルで研究者をやりたい。

2.見せ方

データベースのサイト見てわかる通り、かっこいいし見やすいですよね。最近はビジュアリゼーションの流行?見直し?もあって、論文の普通のグラフも見やすくなってるし、R shinyappとかで魅せるものも増えてきてはいるけれど、やっぱり企業のこうした見せ方はもっと研究にも取り込んでいきたいところです。こうやって完成したものを見るとできそうな気がしてしまうのですが、いざやるとなると大変なんですよね。すごい。アカデミアでもレビュー論文ってたくさんあって、非常に価値のあるものですよね。いろんな分野でAnnual Reviews系の雑誌があると思います。社会学でも非常に権威があります。レビュー論文を書いたこともない僕が言うのもあれですが、レビュー論文もこのEBPMデータベースのような見せ方にしたらもっとインパクトあるのになー、と今回思いました。見やすいですもんね。Appendixとかでこういうサイト作るのはかなりアリだと思います。今後。
どうしても論文がアクセプトされたらひとまず終わり、となってしまいがちでいざパブリッシュされてもいくつかツイートするくらいで終わってしまう論文ってたくさんあるんですよね。やはり論文の価値は読まれて初めて生まれると思うので、もっとシェアすること、そして読んでもらうための見せ方を工夫していきたいなと思いました。

森脇さんのいる経済学社会実装チームは他にも待機児童問題などの社会課題に対して経済学を使ってアプローチする取り組みをなさっているので、要チェック!

こんなかっこいいビデオまで、、

「社会にインパクトのある研究者」になっていきたいので、もし少子化関連でご興味のある企業・自治体の方がいらっしゃいましたら、ぜひお声かけください。

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