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ジェイクギレンホール顔圧映画(コヴェナント 約束の救出感想)
『コヴェナント 約束の救出』(2023)ガイリッチー監督、過去作品『スナッチ』『オペレーションフォーチュン』
あらすじ
感想(ネタバレあり)
アメリカ軍基地帰還シーンの迫力が凄まじい。
帰還する際、主人公のジョンキンリーの視点で進んでいく。敵がどこから出てくるかわからない状況に置かれた主人公の視点は『ローンサバイバー』に近い。また、こちらは敵の姿に気付いているが、向こうは気付いておらず、音を
持たざる者へ(ダーティーハリー感想)
ダーティーハリー(1971)ドンシーゲル監督
上に立つ者と下に立つ者、監視する者とされる者。この対比構造が映像でうまくこなされていた作品。冒頭、犯人は建物の上からスナイパーライフルで殺害。その後、死体が発見され、主人公の刑事キャラハンは犯人と同じところに登り街を眺めるようなシーンから始まる。「街を眺める」行為が映画内でいくつか散見される。この冒頭だけではなく、警察が高いところに登り犯人を探してい
偏見が露になる時(12人の怒らる男感想)
『12人の怒れる男』(1957)シドニー・ルメット監督
とても良い…
12人の陪審員が死刑判決を下されようとしている少年について有罪か無罪かの議論、ほぼ一つの部屋を舞台に繰り広げる会話劇。脚本の出来の良さはさることながら、人物の配置などの映像の構図、カメラワークが見事にその時その時のキャラクター達の立ち位置、心情を表しており90分間一切緊張感を途切れさせない、どこを取っても見所のある映画だった。
男性性批判で読むエイリアン(エイリアン感想)
『エイリアン』(1979)リドリースコット監督、改めて観たので感想を。
何回めの鑑賞か分かりませんが久々に観たらめちゃくちゃ面白かった。
冒頭、宇宙船の乗組員は冷却睡眠から目覚める。白を基調としたシンメトリーな空間はどこか神聖さをイメージさせる。また、冷却ポッドの開き方は後のエイリアンの卵の開き方に酷似する。このシーンは「誕生」を映し共にその神聖なイメージを映し出している。しかし、次のカットでは
映画からの逃避(テルマ&ルイーズ4K 感想)
リドリースコット監督『テルマ&ルイーズ 4K』(1991)をヒューマントラストシネマ有楽町にて。
最近の『ナポレオン』や代表作『エイリアン』等、男性性批判はリドリースコットが持つ一つのテーマだと見受けていたが、この映画ではより明確に示されていた。
以下雑文
冒頭、ダリルが乗る派手な色をした車はまるで自分の地位を誇示するかのように見える。テルマが駐車場でレイプされかけるシーン。人の姿はなく画面に均