- 運営しているクリエイター
#超短編小説
【創作童話】アンドロメダの涙#4〈完〉
#4〜20分前〜
【最終話】そのピストルは
明らかに
わたしを狙った。
大きな悪意が
わたしに向けられた。
わたしの叫びは
宙に弧を描いた。
わたしの
血が熱い。
クレマチスが預言した
きっかり2時間
クレマチスの預言は
的中したーー。
【20分前】青い花畑では
ケプラーの音が鳴り響いていた。
芳しい香りと
青い光を放たれた空気は
朝のように
透明だ。
ガイドは
わたし達を
ゆっくり降ろ
【創作童話】アンドロメダの涙#3
#3〜無実のヒロイン〜 「ウォッカを一杯。」
その店はいっかくじゅう座の近く
シリウスを目印に
行くといいだろう。
何故なら
洞窟のような造りをしていて
中に入るまで
そこが店には見えないのだから。
洞窟の中に入ってしまうと
そこは青の洞窟。
満天の星空のイミテーションが
施された天井
そこにはオリオンが
泳いでいる。
「今日もオリオンは活きがいいようだ」
その声を聞いたマスターは
「あぁ
【創作童話】アンドロメダの涙#2
#2〜容疑者死亡〜 「セイラ・グラナディエ死亡!!」
ニュースも新聞も皆一斉に報道した。
銀河ポリス本部も打ち切りを決定した。
しかし
イアーゴー巡査だけは違った。
「いいや、俺は追う。
そんな匂いがするんだから。
銀河ポリスの狂犬とは
俺のことさ!!」
【2時間前ーー】
銀河ポリスは慌てていた。
拘留場の中にいたはずの
セイラ・グラナディエと
ミスター・エバー・グリーンが
消えている。
【創作童話】アンドロメダの涙#1
#1〜容疑者は主人公〜地上が燃えた 。サイレンを伴って。
わたしにはその様子がまるで
古い活動写真のように思われた。
わたしの叫びはどこにも届かない。
心臓がえぐり取られていくようだった。
「0時22分、犯人確保!
容疑者はこの話の主人公
セイラ・グラナディエ!!」
燃やされても、夜は終わらなかった。
わたしの目は潤い、深い犠牲の夜は
宇宙の彼方へと続いた。
終わらせてはいけない。
だってこ