マガジンのカバー画像

今日のうんち

1,326
食べたら、でるもの。なにかを食べては、今日も出す。 2018年4月16日よりまいにち更新される、白川烈が書くエッセイです。 クサいときもあるかもしれませんが、それはご愛嬌で。… もっと読む
運営しているクリエイター

2020年10月の記事一覧

言った通りの人になる

*人間、言った通りの人になる、と考えてみてもいいんじゃないか。思った通り、はちょっと横に置いておこう。

ぼくが今でも信じている吉本さんの言葉の中に「10年間毎日やれば、一人前になれるよ」という言葉がある。この言葉の根っこはどこからきているかというと、毎日やれば、身体がそういうふうに変化してくると言っているんだよね。極端に言えば、もう、そういうふうにしか生きれなくなってしまう。手を動かせば、身体が

もっとみる

プレゼン上手は危うい?

*きのう、ぼくが行なったプレゼンで(プレゼンと呼べたかどうかはあやしいところだけど)、「ぼくは口べただけど、説明は上手なんです。でもそれはぼくにとって自慢できることじゃなくって、上手なプレゼンはむしろ危ういと思っているので、気をつけています」と言ったところ、驚かれたようで、「どうして上手なプレゼンがいけないんですか?」と矢のように飛んできた。

どうして上手なプレゼンが危ういか。説明上手なぼくは、

もっとみる

表現っておすそわけ

*文章ってじつは、「読んだ」人よりも、「書いた」人のほうが、よっぽどなにかを得ていると思った。このことは、ぼくがこうして書いているから言えることでもあるし、ひとりの読み手だからこそ言えることでもある。読んでくれた方がいろんな感想をくれたり、おもいおもいにさまざまな感情を抱いたり、ときには受け取ったというふうに表現してくれる方もいるのだけど、それでもやっぱり、文章というものは「書いた」人の方が、おお

もっとみる

さまざまな聴く

*コミュニケーションってものは、ほんとうにおもしろいなぁと思う。考えれば、考えるほどおもしろい。くちべたなぼくでさえ、おもしろいと思うんだから、もしかするとお口がジョーズな人はもっとおもしろいのかな。いやいや、コミュニケーションを人一倍楽しめている人はやっぱり「聴く」が上手な人だろうなと思う。コミュニケーションがおもしろいのは、やっぱり相手がいるからだ。

コミュニケーションの本質は、やっぱり「聴

もっとみる

たねをまく

*きのうは、お米の脱穀でした。手で植えて、手で刈ってを繰り返す田植えも、今年で3年目になる。ちょっとは慣れてきたかな、なんてのは思いつつも、年に一度だから思い出す程度の慣れしかない。慣れというより、記憶だね。思い出しながら、身体が動いている感じ。せんばこくでもみをはずして、唐箕でごみを飛ばしてさ。

なんども、なんども書いていることだけれど、一朝一夕で出来るものなどほとんどないのだと、身につくこと

もっとみる

ありがとうってなんだろう

*「ありがとう」ってなんだろう、とこの前ずうっと考え続けていました。「ありがとう」って、どんな気持ちのことだろう。子供に「ありがとうってどういうこと?」と聞かれたとき、ぼくならなんて説明するだろう。「きみがさむくてふるえているとき、毛布をかけてくれる人に思うことだよ」なんてのは、今思いついたやつ。

ことばって、箱だよなぁといつも思う。「だいすき」という箱に、いろんな思いを詰め込める。恋心でも愛情

もっとみる

人は尊敬しているときのほうがかがやいている

*きのう、ひとつの真理を見つけたよ。もったいぶらずに、もういっちゃおう。人は、尊敬されているときよりも、尊敬しているときのほうが、かっこいい。これは、もうひとつの真理なんじゃないかと思う。

尊敬されている人って、もちろんすばらしいよ。自分にはないものがあって、やりとげてきたことがあって、しかもそこに奢らず今も生きている。そんな人じゃないと、はっきり言って尊敬されないだろう。書いたらちょっとおおご

もっとみる

心のけものみち

*「やさしい人」とか「いい人」と紹介される人をよく見てきた。ほとんどの人たちが謙遜し紹介され、紹介する人はどこかそれをひとつの才能のように紹介する。「足が速い」とか「背が高い」みたいに。女性のあいだでは特徴のない人や興味のない人に、「やさしい人」とか「いい人」と使われるらしいけれど、それらはちょっとちがったものだろう。ついつい書いちゃったけど。

やさしい人やいい人には、かならず「けもの道(あぜみ

もっとみる

割れんばかりの生きる力。

*少し前に、自分が勝手に教え子のように思っている人と話して(とくになにも教えたおぼえはないのだけれどね)、こう、お日様を浴びるような気持ちになったこと。19歳という年齢で、大学に通い、好きなことも学び、それにくっついてくるめんどうなことも学ばされ、出会った誰かを好きになり、自分の輪の中の人付き合いがあったりと、そんな話を聴いていると、なんだか日向ぼっこをしているような気分になったのだ。

彼女は、

もっとみる

嘘をつかせているかもしれないということ

*ぼくにも「何事も本音で話して包み隠さず言いたいことを言い合えばいいじゃないか!」みたいなコミュニケーションにハマっている時期があった。(何度も書いているけど)嘘とか建前とかじゃなくって、本当のところを教えてくれよ、といわば「嘘を見抜く」ような技術を磨いて、相手の本心かどうかを見分ける技術を身につけて、肝はどこにあるんだとかっさばいていく卸し方まで勉強して、肝を引きずり出すようなコミュニケーション

もっとみる

みみそだてる。

*ぼくは人よりちょっとばかしラジオが好きなもんだから、1日のうちに30分くらいはなにかしらのラジオを聴いている。「問わず語り」や「三枚おろし」がメインだけど、他にもちょいちょいつまみ食いをする。ANNなんてのも、聴いたりするよ。で、良いラジオにはだいたい共通点がある。そのひとつが「届くハガキがおもしろい」ということ。

良いラジオは軒並み、リスナーからのお便りで届くハガキが、おもしろいのだ。「ハガ

もっとみる

目と口の使い方。

*「プライドがないから頭を下げるんじゃなくって、頭を下げたときに、君の心に残っているものがプライドだ」みたいな文章を、どこかで読んだことがある。そうだなあ、と思いながら自転車を漕いでいた。ぼくはむしろ、真逆のことを今しているんじゃないか、と思う。気に入らないものは気に入らないと正直に言うようにしているし、変な褒め方をしない、できるだけ好き嫌いに嘘をつかないことを心がけている。そのせいで、損をするこ

もっとみる

隣人はどこにいる?

*コロナウイルスにより、オンライン化がさらに進んだ今の状況を「宇宙人ならどう思うか?」「江戸時代や昔の人が見たらどう思うだろう?」なんて視点で、ひまなもんだから考えてみた。まず、「電気の時代、電気でメシをくっている」と思うだろうなってのは、ずいぶん前に書いた気がする。でね、今日はもうすこし進んでみることにする。

インターネットが繋がって、時間や場所に関係なく、さまざまな時と場所とつながれるように

もっとみる

撮られるより撮るほうが好き

*写真は撮られるより、撮るほうが好きだ。好きだし、なんなら撮られるのは苦手だ。自分に酔ってモデルっぽいことをしていた時期もあったけど、正直心のそこで流れているのは「どうしたらいいか分からない気持ち」であった。自分を自分と思わないことで、プロデュースしていると思ってやっていたけど、それでもやっぱり苦手だった。自分の顔が好きじゃなかったのもあったかもしれないけど、そんな思いもなくなった今でも、撮られる

もっとみる