30. 私の居場所は、ライブハウス(再)

ここは新宿。
ここはライブハウス。

ライブをする。
音楽が流れる。
お酒を飲む。
適当なことを話す。
どうでもいいことで笑う。
真剣に語り合う。
音楽という得体のしれないものが、私たちをつなぐ。

お客さんは目の前にいる。
見える形でお金は動く。
単純明快なシステムで、組織のような階層もない。

大学生のときのアルバイト以来、7年ぶりに舞い戻ってきたライブハウスでの仕事は、私に再び自分の原風景を見せてくれた。

組織につぶされ、得体のしれない巨大な権力、想像もつかない巨額の興行費が動く世界で戦っていた私にとって、そこはとても温かい世界だった。

日常的に触れ合う人々のタイプも、がらりと変わった。

会社にいた時は、当たり前だが周りは会社員ばかりだった。それが一気にミュージシャンばかりの世界になった。

私生活は滅茶苦茶な人も多い。会社員として働いたことのない人もザラだし、異性関係など本気でどうしようもないやつもいる。

だけど、それを凌駕するほど素晴らしいところもたくさんあった。自分の意志を持って生きているところ。自分の選んだ音と言葉で歌い、踊り、自分のステージを探し、生々しい感情を持って生きているところ。下手に隠さないところ
。変に大人ぶって、常識を唱えないところ。

会社の飲み会ではすぐ帰りたくなっていた私も、彼らミュージシャンの意志の話にはとても興味があった。そして同じくらい、私も彼らに聞いてほしいことがあった。

私が失っていた居場所は、自分が一人の人間として認めてもらえる場所は、ここにあった。偶然が偶然を呼んで、私は再びライブハウスに還ってきた。

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