34.新しい世界への鍵:お菓子作りと文筆業

退職した会社の社長に「なぜお前は金にならないことばっかりやろうとするんだ」と言われても、私がやりたいことは変わらなかった。

お菓子を作ることと、文章を書くこと。

とにかくやってみなくては始まらない。退職金と失業保険が底をつくまでは挑戦してみるしかなかった。

お菓子作りに関しては、まずカールモールの営業していない昼間を利用することを思いついた。製造した菓子を販売するには、保健所の許可を取らなくてはならない。マダムとマスターに相談して、カールモールで菓子製造業の許可を取得してもらった。
「夢見菓子」というブランド名を考え、起業セミナーでたまたま出会ったデザイナーの山口誓子さんにロゴを作ってもらった。コンセプトについても「もっと蓮理さんのイメージを生かした方がいい」とアドバイスをもらって「深夜の焼き菓子」とした。
これはのちに、「明日への夢に溢れた夜をお菓子で演出したい」という思いに繋がっていく。

ライターに関しては、退職後に始めた「おとぎのてほどき」という朗読劇の公演打ち上げのときにウェブ媒体の編集者の方と知り合い、初めて記事を書かせてもらった。
一本目からすんなり仕事ができて、文章を書いていくことに少し自信を持った。自分からいくつか売り込みをかけて、美容やフードの記事を書くようになった。
その後、食のなでしこに選ばれフードアナリストとしての勉強を始めたことで、今はフード関連の記事へと集約されつつある。

コネなんてない。今までの仕事とは全く違う業界で、組織に入らず一人で戦おうとしている。

だけど、意志があるところには、チャンスが舞い込んでくる。私はそれを実感している。

自分が進んでいく度に新しい出会いがあって、たくさんの人が背中を押してくれる。
お菓子を作ること、文章を書くことが、私の世界を広げてくれる。新しい扉が開いて、次はこれをやってみよう、こうしたらどうかな?と考えているうちに一日が終わる。

幸せだな、と思うことが増えた。収入は会社員時代には到底及ばないけれど、自分の力で生きているという実感がもたらす多幸感は何ものにも変えがたい。


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