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【Z世代式 キャリア論】日本最大級の機会損失/強みは見つけ合い、高め合おう/「企業人事も気がつかない、人の可能性」/Re:Generation代表 右近宣人

信じて勉強を続けてきたのに、、、/真面目な子たちが報われない/就活生に向き合い続けてわかった、「日本の大きな機会損失」

インタビューアー:
右近さんは、NPO法人en-courageにて、就活生のキャリア支援を行っておられました。就活生に向き合ってこられて、わかったことなどはありますか?

右近:
ありがとうございます。就活生と向き合ってわかったことは、「本当にたくさんの才能が開花することなく、放置されている」ということです。数百人の就活生と面談をしましたが、「ほとんどの子が、自分の売り込みポイントがわからずに悩んでいました」。同時に、「面談をして、売り込みポイントが見つからなかったことは一度もありません」でした。

売り込みポイントとは、「企業がその人を採用する積極的な理由と、その理由を裏付ける事実・経験のこと」です。企業が、その人を採用するのは、「社内で活躍して、会社の中長期的な発展に寄与すると期待できるから」です。その期待ができるかどうかを判断するために、就活では、インターンシップや、面接が何回もあります。

しかし、自分の売り込みポイントを明確に理解する機会がないせいで、就活がうまく行かず、深く悩んでいるケースが多くありました。しかしながら、そのような子たちと面談をしてみると、必ず人生のどこかで売り込みポイントなる経験をしている。そのような子たちの魅力的な部分が見つけられることなく、放置されていることが非常に悲しかったです。

私は、神戸大学の法学部に在籍をしていました。そのため、後輩たちは、中学で1位2位の成績を取って、地元で1番優秀な高校を出てたりする子も多い。その子たちが、ただ、自分の売り込みポイントがわかっていないだけのせいで就活がうまくいかない。そのことが本当に悲しかったです。自分達のやり方が悪かったからしょうがないと謙虚に受け入れている性格の良い子もいて、その姿が忘れられません。

才能は、外から見つけてもらう/「相手の才能をえぐり出す姿勢」で人と向き合うことが重要/相手の才能を見つける方法論とは?

インタビューアー:
私自身も、就活で悩んだ経験があるので、非常に身近な話だと思いました。
自分の売り込みポイントがわからない就活生に対して、右近さんは、どのように接していましたか?

右近:
何よりも、「相手の人生をそのまま聞き、人生の解像度を上げつつ、そのエピソードから、才能をえぐり出す意識」で面談をしていました。

大前提、本人たちは、自分の人生をそんなに覚えていません。僕たちも、人生書き出してよ!っていきなり言われたら困るじゃないですか?(笑)。

なので、①まずは、とりあえず人生経験を書き出してもらって、その書き出してもらった経験たちを具体的に聞いていく。どんなエピソードやったの?なんで覚えているの?嬉しかったことは?悲しかったことは?何か問題があったとか〜?みたいな感じで。それだったら、相手の良い部分が見えてきます。それを丁寧に言語化していく。

②次に、その良い部分が発揮された経験はあったりする〜?と聞くと、最初は出て来なかった、エピソードが出てくる。そのエピソードをまたメモしておく。たくさん人生の経験をメモに残しておくようにします。

①②を繰り返すことで、相手の良い部分と、それを裏付けるエピソードがたくさん溜まっていくようになります。同時に、人生の解像度も上がっていくことで、新しい良い部分が見えるようになってきます。そうしたら、また、①②を繰り返す。それだけで、売り込みポイントはかなり解像度高く、かつ、本人も納得感ある形で、溜まっていくようになります。

相手に向き合う上で、本当に重要なのは、「相手から才能をえぐり出す姿勢」です。その姿勢がないと、才能は見つかりません。そんなに簡単に見つかったら苦労しません。「気長に、才能をえぐり出しつつ、人生の解像度を上げていく意識」で向き合っていきましょう。

インタビューアー:
右近さんが、元々されていたキャリア支援現場で感じられた課題意識と、そこからの、具体的な解決策について知ることができました。今回もありがとうございました。

右近:
こちらこそありがとうございました。個々人が互いの才能を発見し合い、高め合うことができるような社会を創っていければ良いなと思います。特に、Re:Generationのメンバーには、日々の活動の中で、意識してほしいです。最高のベストチームを創っていきましょう。


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