リアル世界観

REITを弄って生計を立ててる人です。 J-REITや不動産マーケットのことについて書…

リアル世界観

REITを弄って生計を立ててる人です。 J-REITや不動産マーケットのことについて書いています。 投稿で言及している商品の購入・売却申し込みを勧誘するものではありません。 また、投稿内容の正確性・完全性についてはいかなる表明及び保証を行いません。

最近の記事

REITつらい

REITつらい。とてもつらい。 2023年第1四半期の東証REIT指数騰落率は▲5.72%とTOPIX(+5.91%)をアンダーパフォーム。REITなんか買わずに株買っていればOKだった。つらい。ちなみに不動産業もマイナスだけどREITよりマシ(▲1.13%)。つらい。 相場環境自体も盤石ではなく、アメリカのシリコンバレーバンク(SVB)の破綻で「すわ、金融危機か」という声も聞かれました。その後クレディ・スイス(CS)にも波及してUBSに合併されたりとドタバタです。 SVB

    • 2022年振り返りと2023年展望

      政策変更は突然に 9月の金融機関のポジション調整に翻弄されてスタートした今四半期。よくわからないアセットアロケーション調整とか、よくわからない大口の売りとか、需給的にはネガティブなイベントをこなしながら推移し、「P/NAV1倍が下値」という簡単なバリュエーション目線で投資していれば大けがをしなかったのに、日銀による突然のYCC修正により崩壊。政策変更が発表された日の東証REIT指数の下落幅がTOPIXより大きかったのは、「不動産は金利上昇に弱い」という連想も働いたのでしょう

      • 値上げの秋

        10月から値上げラッシュが始まります。マクドナルドも値上げ、吉野家も値上げ。でも皆さんのお小遣いは上がっていますか?上がっていませんね。 四半期ベースの東証REIT指数の騰落率は▲1.1%となりました。J-REITは6月の米国CPIショックを受けて一時は1,900ptを割り込む調整となりましたが、その後は堅調に推移。2,000pt超えで落ち着くかと思いきや、9月のFOMC通過後にまた2,000ptを割り込み、権利確定日である9/28は1,916.79ptまで下落。月末に少し

        • 灼熱の相場か、空梅雨の相場か

          6月ってこんな暑かったでしたっけ?皆さま体調は崩されてませんか?これだけ気温は盛り上がってるのに、REITはイマイチ盛り上がりに欠けます。担当者みんな熱中症で倒れた? 4-6月の振り返り 東証REIT指数の2022年第2四半期の騰落率は▲1.80%となりました。4-6月のREITは上値が重い展開。4、5月は2,000pt付近で推移していたと思っていたら、6月の米国CPIの発表を境に、FEDの75bp利上げがマーケット全体で意識され、J-REITもその余波を受けるような形に

          復活の狼煙か、崩壊の前触れか

          年度末お疲れ様でした。今日から新年度ですね。 前四半期は思い返してみるとアメリカの利上げがどうなるの?という話からいきなりウクライナがロシアに侵攻されたり、不安定という言葉では足りないぐらい不安定な相場環境でした。利上げはある程度見込まれていたものの、QTまで言及されてやや雲行きが怪しくなると、拍車をかけるようなウクライナ侵攻、そしてエネルギー高、円安と。みんなが口をそろえて「スタグフレーション」「コストプッシュインフレ」と騒いでおります。 J-REITを取り巻く環境も正

          復活の狼煙か、崩壊の前触れか

          2021年のREIT市場振り返りと2022年見通し

          今年もお疲れ様でした。 思えば年始からずっと緊急事態宣言が発令されていて、ずっとコロナやってた年でしたね。ワクチン打ったあたりから少し好転し始めて、街に人出が戻ってきましたが、オミクロン株が来年どのように影響するのか。まずは2021年を振り返ってみたいと思います。 2021年の全体パフォーマンスJ-REITの2021年のパフォーマンスは+15.83%となりました。年初は株式との相対的な割安感もあるし上昇するだろうと思っていたらその通りになり、7月ごろまでは右肩上がりに推移

          2021年のREIT市場振り返りと2022年見通し

          崩壊か、膝を曲げているだけか

          J-REITは前回の記事での想定通り夏場はPO祭り。月次騰落率ベースでは、年初から7月まで続伸だったのが、需給の緩みから8月は下落。9月は中国エバーグランデの債務問題が取りざたされたり、自民党総裁選があったり、急にアメリカの債務問題が降って湧いたりと続落。前回の記事で、GPIFがREITを買ったことを指摘しましたが、「見慣れない人がREITを買ったら天井サイン」という言い伝えが、一旦は実現した形となってしまいました。GPIFは靴磨きの少年だったと。また、2,250ptまで上昇

          崩壊か、膝を曲げているだけか

          GPIF、REIT買うってよ

          正確には「買った」ですね。 2021年も半分が経過しました。REITに関しては第2四半期も堅調に推移しましたね。インベスコへの敵対的TOBは結局ご破産。フロンティアが銀座の商業ビルを2.8%で買ってみたり、GLPが去年みたいなABBっぽいPOをやっても無風。オフィスの空室率が上がっても無風。これだけ上がってるのは、6月のFTSE ALL WORLDへの新規組入インデックスイベントがあった、POが少なかったなど、主に需給が締まってたってことが主な要因だけど、ここまで堅調だと不

          GPIF、REIT買うってよ

          久々のREITのIPO

          REIT指数が絶好調です。こんにちは。 正直ここまで上がるとは思ってなかったです。ヨソウガイデス。FTSEのインデックスイベントが6/18に控えているので、プレポジションの買いが出ていると見られますが、そうであるならイベント当日に大きく下がる可能性だけは頭の片隅に入れておきたいものです。 さて、昨年は1件もなかったREITのIPOですが、2021年1発目が出てきました。 その名も「東海道リート投資法人」。名前的にはなんか良さそう。わかりやすい。 スポンサーは静岡地場の建設

          久々のREITのIPO

          インベスコのTOBについて

          金曜日、酒チャンスで色んなお酒を飲んで、色んな人と喋って気分良く帰りながら見たスマホに衝撃のニュースが。 「スターウッド・キャピタル、インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人の全発行済投資口を1口あたり20,000円で取得する計画を公表」 え?敵対的TOB?REITに?全投資口取得?導管性の面でメリットある?しかもインベスコに?あのポートでいいの?グロー○ルワンの方が買いやすくない?巡る思考、覚める酔い。おかげで帰りのバスで変な路線に乗ってしまい、おかしな場所に連れて行

          インベスコのTOBについて

          REITの2021年1Q振り返りとこれから

          なんとなく凪ですね。順調に上がってる。去年のトラウマはみんな乗り越えたかな? 去年の年末に僕が言っていた事は、「短期上昇、上値は重い、特殊イベントホテルちゃん」です。 「上値が重い」の目処はどこかって?後出しで言うのも卑怯ですけど、まあメインシナリオ1,850、行っても1,900でしょっていう読みでした。ええ、上値目処は外してますよ。いやでもね、オフィスのCFが減少していってる中で、配当利回りを重視する人たち、P/NAVを意識する人たちどちらも幸福になってほしい、ならば配当

          REITの2021年1Q振り返りとこれから

          2020年REIT市場の総括と来年の願望

          年の瀬のお忙しい中、いかがお過ごしでしょう。 皆さん2020年いかがでしたか?完全にコロナ一色の一年になってしまいましたね。オリンピックもない、なんとなく外出するのも憚られる。なんというか、息苦しい年だったと思います。 J-REIT市場も大嵐が吹き荒れ、酷い相場になってしまいました。コロナの無い世界でもう一回2020年やり直したい。 でも、嘆いていても明日はやってくるのです。2020年に起きたことから目を逸らさずに振り返って、来年良い年になることを祈りましょう。そう、この記

          2020年REIT市場の総括と来年の願望

          NBF、そろそろ許してやったらどうや?

          久々の投稿です。最近J-REIT市場に面白みが無く、特に書きたいことは無かったのですが、よもやJ-REITの雄、日本ビルファンド様がこんな地合いの中、P/NAV1倍割れで、しかも約1,400億円ものPOをやるなんて夢にも思いませんでした。それ今やる必要ある? それでも、PO自体は好調とは言えないまでも無難だったようで。Twitterを見ていると「普段よりもアロケーション多かった」って声も聞かれた一方、倍率は不調ではありながらそれなりには札は入った様子。 POの中身をおさら

          NBF、そろそろ許してやったらどうや?

          商業セクターの行く末

          日本リテールファンドさん、申し訳ございませんでしたッ! 4月上旬にリテールファンドのP/NAVが0.5倍前後の頃は「さすがに安い!」と言ってましたが、ここ最近は「様子見でいいんじゃない?」と思ってました。どうせ分配金下方修正するんでしょ?そこで下がったとこで拾ってもいいんじゃない?と。 8/7に発表されたガイダンスでは賃料減免の影響は受けてるけど、分配金は内部留保を活用して維持するとの方針を示しました。ユナイテッドアーバンみたいに影響受けた分はそのまま分配金減らすんでしょ?っ

          商業セクターの行く末

          今後のオフィスとコワーキングの未来

          J-REIT市場は冴えない展開が続いています。総じてホテル・商業が弱く物流・住宅が強い。高いとわかっていても確実な分配金を狙いにいくなら物流・住宅に行くしかない。業績相場に移行しつつあるのであれば仕方ないトレンドですし、ボラも落ち着いてきたのでマシな動きなのかな… さて、今週はオフィスに関するニュースフローが2つ出てきました。 1つ目ですが、7/6に富士通が2022年度末までにオフィスを半減させると発表しました。 恐らくコロナ前から雇用制度改革の一環として検討は進めていた

          今後のオフィスとコワーキングの未来

          J-REITに新指数爆誕

          6/18に日経新聞でREITの新指数が7月から公表されるとの記事がありました。2つの新指数が発表となりますが、1つは流行りのESG、もう1つは高利回り指数です。 個人的にはとても微妙な指数だなと思ってます。ESG指数は完全に「なんちゃってESG」感がぬぐい切れないですし、高利回りの方は高ボラになっちゃってる。てかREITの高利回り指数ってもうあるんですけど2つも必要ですか? でもESGの方に関しては、ETFができたらある程度のAUMの積み上がりは期待できるのかな?少しこのES

          J-REITに新指数爆誕