noteで人気なタイプの文章が、わたしは嫌いだ
noteのことが、わたしは多分、好きなのだと思うけど、
しかし、
noteで人気上位に来るような文章が、実は全然好きじゃない。
という話。
(風邪をこじられせて眩暈がひどく、動けないのでベッドでごろごろしながらiPhoneで書いている。) (普段の私は、紙で下書きして、パソコンで清書してるんです)
noteで人気上位に来るような文章ていうのは、どういうのかというと、
すんんんごいざっくり言うと、
白背景のアイコンの、ITメディアに書いてるライターが、生き辛さとか夢を叶えることについて書いてるような、エッセイ。
「他人とは価値観が違くても自分の価値観を大事に生きていこう」と歌ってるやつ。
結婚しなくてもいいよね、とか、親の敷いたレールに沿わなくてもいいよね、とか、書くことは自分のためになるよね、とか、そういう、
タイトルだけで、オチまで全部わかるやつ。
知ってることが書いてあるやつ。
あたりまえ体操なやつ。
読んだ人に一切の新情報を与えないやつ。
むしろ「自分、このままでいいんだ」「よかった。ホッ」「ああ、わかるわかる。自分も同じ気持ち。これ、普通なんだ。よかったー」と思わせるやつ。安い慰めしか与えないやつ。
そういう文章が、すごく嫌いなのだ。
百歩譲って、そういう文章が新情報ゼロだったとしても、文章に味があったり、文体がすごく豊かであれば、読む価値は出ると思う。
つまり、あたりまえ体操なことが書いてあっても、谷崎潤一郎が書いてたら読むもん。
しかし書き手がライターであることの功罪だとおもうんだけど、そういう人の文章って、めちゃめちゃ読みやすいんだけど、ツルーンとしてて「味がない」。書き手のエグみが全くない。
下手なのはもちろんダメだけど、うまいだけでなにもとっかかりがない、匿名的な文章は、私は嫌いだ。
しかし、そういう文章は、結構noteで、というか、ウェブ一般で、人気なのである。
まあ単純に消化が良いんだと思う。既知の情報を、ストレスのない文体でスルスルと与えることは。
(「そういうお前なんなんだよ、お前の文章はなにが書きたいんだよ?!」と思われた方、私が書きたい文章、書きたくない文章についてはここに書いたので、見てみてください。)
ところで、ふつう、嫌いな場所からは離れれば良い。わざわざ、嫌いな場所に自ら出向いてストレスを溜める必要はない。
わたしが、noteに文句ぷーぷー言いながらnoteにとどまる理由って、全く無い。
なのになんで私はnoteにこんなに執着してるんだろう?
元はと言えば、小野美由紀さんの有料noteを購入して読むために作ったnoteアカウント。
小野美由紀さんは、ライターだけど滋味深い文章を書く、(わたしが知りうる)唯一の書き手。
そこに執着の一因があるのかもしれないけど…。
元気になったら、また考えます。
※『「自分、このままでいいんだ」「よかった。ホッ」「ああ、わかるわかる。自分も同じ気持ち。これ、普通なんだ。よかったー」と思わせる、ということも、文章の一種の効能では?』というクソリプはご遠慮ください。そういう効能があることはもちろん分かりますが、それとは別に「そういう文章をわたしは嫌いなんだよ」って話。
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