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利休百首その15 棗には蓋半月に手をかけて
「利休百首」は茶の湯の作法や礼儀を100の和歌の形式でまとめたもので、茶の湯の実践者だけでなく、茶の湯の初心者も親しめるように作られたものです。
この利休百首を今、ひとつひとつ読み返していて、このnoteには読んだ感想や、この歌にまつわるエピソードを残しています。よかったらお付き合いください。
棗を扱う時は、半月を描くように持つこと。茶杓を載せる時は、棗の丸みを感じさせるように置くこと。
こ
利休百首その10 点前こそ薄茶にあれと 聞くものを
こんにちは。
今日も「利休百首」のつづきを。
「利休百首」は茶の湯の作法や礼儀を100の和歌の形式でまとめられており、茶の湯の実践者だけでなく、初心者にも参考になるものです。
この利休百首を今、ひとつひとつ読み返していて、このnoteには感想や、この歌にまつわるエピソードを残しています。よかったらお付き合いください。
お点前の基本は薄茶にある。基礎を軽く見るような人に上達はない。
何事も基
利休百首その8 何にても道具扱ふ度ごとに
道具を運び出すときは、たとえ重くても軽く持ち上げるようにすること。また、道具を置いて手を離すときは、ゆっくりと離すこと。
茶の湯というのはシンプルで、お茶を出す人、つまり亭主と、そのお茶を飲む人、つまり客から成り立ちます。
亭主は客の目の前でお茶を入れるのですが、お茶が美味しいと思ってもらうためには、そのお茶を入れるふるまいだって気持ちの良いほうがよかろう、ということでこのような歌は生まれたのだ
利休百首その6 点前には弱みを捨ててただ強く
これも解釈の難しい歌だ。
お点前をするときは、弱々しさを捨て、強くあれ。だからといって力が入りすぎて、卑しい動作にならないように。
なよなよしいお点前は、見る側も不安になるものです。ここでいう弱々しさというのは、練習不足や、自信のなさといった心理的なものを指していると思います。
だから自信を持って、堂々と。だからと言って力が入りすぎると、こちこちの動作になってしまいます。強くあれ、でもいい塩梅
利休百首その4 はぢをすて人に物とひ習ふべし
簡単そうで実は難しいこと。
知らないことを恥ずかしいと思わず、師匠や先輩に聞いてみよう。自尊心を捨て、教えてもらいながら学んでいこう。それが成長の礎となる。
まず、知らないことを認めること。その上で、他人に聞いて、教えてもらうこと。茶の湯に限らずいろんな場面で大切なことだと思います。
私の場合、特に学生時代から20代にかけて、知らないことを素直に知らない、教えてほしいとなかなか口に出すことが
利休百首その3 こころざし深き人にはいくたびも
こちらも学ぶ姿勢について説かれた歌です。
解釈1:学ぶ側の読み方
志が深く熱心な人には、学びの場において何度も丁寧に親身になって教えてもらえる機会が訪れる。
解釈2:教える側の読み方
師匠は、志が深く熱心な弟子に対して親切であるべきである。憐み深く、誠実に。
一般的に、志は「高い」と表現することが多いと思います。しかし利休さんに言わせれば、志が「深い」人にこそ、学ぶチャンスが訪れるということ