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「内科開業医のお勉強日記」から移行トライアル中です。ともすると「専門医資格」維持より「…

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「内科開業医のお勉強日記」から移行トライアル中です。ともすると「専門医資格」維持より「戒名」の方が重要となってきた開業医の興味本位の論文備忘録ですので、科学的厳格性に関しては読者各自責任をもちご検討ください。

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記事一覧

心不全:フィネレノンも早期に開始重要

解説記事と微妙に異なるのだが・・・ "心不全の悪化(WHF)後7日以内にフィネレノンを開始した患者では、主要な複合アウトカムを減少させる効果が最も高かった(相対リス…

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17時間前

25(OH)D:血清IgEおよび好酸球において負の関連示唆

下記論文からの抽出 El Abd, Asmae, Harika Dasari, Philippe Dodin, Helen TrottierとFrancine M. Ducharme. 「Associations between vitamin D status and biomarkers l…

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18時間前
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関節リウマチ:喘息やCOPDと気道異常との関係

喘息やCOPDの既往歴と気道異常の有病率の関係について Matson, Scott M., Jiwoong Choi, Drayton Rorah, Shamir Khan, Anna Trofimoff, Taewon Kim, David H. Lee, ほか. …

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1日前

嚢胞性線維症(CF):エレキサカフトール/テザカフトール/イバカフトール(ETI)療法

嚢胞性線維症(CF)の患者における**エレキサカフトール/テザカフトール/イバカフトール(ETI)**療法が気道と全身の炎症に与える影響を調べたものです。研究者は、ETI療法…

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3日前

高齢者CKDスクリーニング価値:早期疾患修正治療可能性

Forbes, Anna K, José M Ordóñez-Mena, Winnie Mei, Clare J Taylor, Nicholas Jones, Jennifer A HirstとFd Richard Hobbs. 「Outcomes for Older People with Screeni…

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3日前

誘発喀痰IL-33:喘息およびCOPD ステロイド抵抗性・喫煙既往との関連

"IL-33は、上皮細胞から分泌されるアラーミンで、タイプ2免疫応答を誘導する役割がある。IL-33が放出されると、IL-13を含む多くのT2サイトカインが増加する。IL-33はIL-13…

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3日前

CT肺がんAI診断:ひたすら偽陽性を増やす

数値的インパクト "100万人のスクリーニング対象者で再現された場合、追加で150〜750件のがんが検出される一方で、59,700〜79,600人が不要な監視を受ける" Geppert, Juli…

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4日前
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米国特有:COVID-19死亡率は減少するも、総死亡率は増加

COVID-19はまだ私たちと共にあり、今後も長年にわたって存在し続けるだろうが、その最悪の時期は過ぎ去った。最新のデータによると、COVID-19の死亡率は2021年にピークに達…

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5日前

心筋梗塞後治療管理による突然死減少効果:ARNi治療導入や管理治療徹底の影響

心筋梗塞後の管理について"VALIANT試験ではACE阻害薬やARBが主要な治療薬として使用され、PARADISE-MI試験ではそれに加えてARNiが新たな選択肢として登場し、現代的な治療…

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5日前
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特発性肺線維症(IPF):PPAR-β/δおよびPPAR-γの同時活性化:治療オプションの可能性

特発性肺線維症(IPF)の治療法開発のための新しい経路として、ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)の活性化が有望であることを示唆 Boateng, Eistine, Rocio Bon…

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6日前

メトホルミン食前服薬:GLP-1応答の増加し、血糖低下作用高い

医療サイトで見たので、備忘録として取り上げる Xie, Cong, Peter Iroga, Michelle J. Bound, Jacqueline Grivell, Weikun Huang, Karen L. Jones, Michael Horowitz, Chr…

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6日前

HFpEF:GLP1受容体アゴニスト:セマグルチド効果

HFpEF 治療薬が実質なかった時代に比べれば進歩だが、死亡リスク減少まではSGLT2阻害薬含めまだまだなんだなぁと感想 SGLT2iとGLP1アゴニスト併用などへの関心と、リスク…

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8日前

医療従事者Well-Being:WELL-B Essentials5時間トレーニングプログラムで感情的消耗、感情的回復、ワークライフ統合、感情的成長…

プライマリアウトカムは、"day8"での感情的消耗:emotional exhaustion セカンダリアウトカムは、「感情的成長」、「感情的回復」、および「ワークライフ統合」:emotional…

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8日前
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HT4Rレベル・ダウンレギュレーションが少ないほど、言語記憶が改善され、5-HT4RがMDD治療のターゲットとして重要である可能性示…

Anti-Depressants May Improve Brain Function, Verbal Memory: Study (medicaldaily.com) “the lesser 5HT4 receptor better the cognitive outcome”という解説文が混…

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8日前
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シロシビン療法(PT)は、心理社会的機能、人生の意味、心理的つながりにおいてより大きな改善 vs SSRI抗うつ薬

関連記事: マジックマッシュルーム幻覚誘発性化合物であるシロシビン:重度うつ病治療の可能性|Makisey (note.com) 以下、SSRI抗うつ薬との比較記事 中等度から重度の…

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8日前
1

ケトジェニックダイエットは双極性障害の気分安定効果など、さまざまな神経学的および精神医学的な状態に対して有益な効果をもた…

establishされた論文ではありません。あくまでも仮説 Metabolism and diet are linked to root of bipolar depression, say researchers | Bipolar disorder | The Guardi…

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8日前
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心不全:フィネレノンも早期に開始重要

心不全:フィネレノンも早期に開始重要

解説記事と微妙に異なるのだが・・・

"心不全の悪化(WHF)後7日以内にフィネレノンを開始した患者では、主要な複合アウトカムを減少させる効果が最も高かった(相対リスク0.74、95%信頼区間0.57-0.95)"

心不全悪化時、急性心不全の患者に対するガイドラインに基づく薬物療法の迅速な強化が必要

フィネレノン(Kerendia)の軽度から中等度の心不全および駆出率が保たれている場合(HFm

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25(OH)D:血清IgEおよび好酸球において負の関連示唆

25(OH)D:血清IgEおよび好酸球において負の関連示唆

下記論文からの抽出

El Abd, Asmae, Harika Dasari, Philippe Dodin, Helen TrottierとFrancine M. Ducharme. 「Associations between vitamin D status and biomarkers linked with inflammation in patients with asthma: a

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関節リウマチ:喘息やCOPDと気道異常との関係

関節リウマチ:喘息やCOPDと気道異常との関係

喘息やCOPDの既往歴と気道異常の有病率の関係について

Matson, Scott M., Jiwoong Choi, Drayton Rorah, Shamir Khan, Anna Trofimoff, Taewon Kim, David H. Lee, ほか. 「Airways abnormalities in a prospective cohort of patients with r

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嚢胞性線維症(CF):エレキサカフトール/テザカフトール/イバカフトール(ETI)療法

嚢胞性線維症(CF):エレキサカフトール/テザカフトール/イバカフトール(ETI)療法

嚢胞性線維症(CF)の患者における**エレキサカフトール/テザカフトール/イバカフトール(ETI)**療法が気道と全身の炎症に与える影響を調べたものです。研究者は、ETI療法開始前、3か月後、12か月後のCF患者30人の痰と血漿を採取し、炎症マーカーを測定した。その結果、ETI療法により、気道内の好中球エラスターゼ、プロテアーゼ3、カテプシンGなどの酵素の活性、インターロイキン-1β、インターロイ

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高齢者CKDスクリーニング価値:早期疾患修正治療可能性

高齢者CKDスクリーニング価値:早期疾患修正治療可能性

Forbes, Anna K, José M Ordóñez-Mena, Winnie Mei, Clare J Taylor, Nicholas Jones, Jennifer A HirstとFd Richard Hobbs. 「Outcomes for Older People with Screening Detected versus Existing Chronic Kidney Di

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誘発喀痰IL-33:喘息およびCOPD ステロイド抵抗性・喫煙既往との関連

誘発喀痰IL-33:喘息およびCOPD ステロイド抵抗性・喫煙既往との関連

"IL-33は、上皮細胞から分泌されるアラーミンで、タイプ2免疫応答を誘導する役割がある。IL-33が放出されると、IL-13を含む多くのT2サイトカインが増加する。IL-33はIL-13の産生を促進し、IL-13がFeNOの上昇に寄与するため、IL-33とFeNOの間接的な関連が見られる"という表現だと、FeNO、IL-13、IL-33の3要素が線形の関連性がありそうだが、実はIL-33はそう簡

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CT肺がんAI診断:ひたすら偽陽性を増やす

CT肺がんAI診断:ひたすら偽陽性を増やす

数値的インパクト

"100万人のスクリーニング対象者で再現された場合、追加で150〜750件のがんが検出される一方で、59,700〜79,600人が不要な監視を受ける"

Geppert, Julia, Asra Asgharzadeh, Anna Brown, Chris Stinton, Emma J Helm, Surangi Jayakody, Daniel Todkill, ほか. 「

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米国特有:COVID-19死亡率は減少するも、総死亡率は増加

米国特有:COVID-19死亡率は減少するも、総死亡率は増加

COVID-19はまだ私たちと共にあり、今後も長年にわたって存在し続けるだろうが、その最悪の時期は過ぎ去った。最新のデータによると、COVID-19の死亡率は2021年にピークに達し、それ以降は減少し続けている。しかし、話題にされていないのは、米国における全死因による総死亡率が2010年以降上昇しているという事実であり、その影響を最も受けているのは25歳から64歳の年齢層である。

『Journa

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心筋梗塞後治療管理による突然死減少効果:ARNi治療導入や管理治療徹底の影響

心筋梗塞後治療管理による突然死減少効果:ARNi治療導入や管理治療徹底の影響

心筋梗塞後の管理について"VALIANT試験ではACE阻害薬やARBが主要な治療薬として使用され、PARADISE-MI試験ではそれに加えてARNiが新たな選択肢として登場し、現代的な治療法を代表するものとして位置づけられている”この治療管理シフトにより突然死率に影響があったかも、 ただ、、PARADISE-MI試験では再血管化療法やその他の現代的な治療(β遮断薬や鉱質コルチコイド受容体拮抗薬)の

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特発性肺線維症(IPF):PPAR-β/δおよびPPAR-γの同時活性化:治療オプションの可能性

特発性肺線維症(IPF):PPAR-β/δおよびPPAR-γの同時活性化:治療オプションの可能性

特発性肺線維症(IPF)の治療法開発のための新しい経路として、ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)の活性化が有望であることを示唆

Boateng, Eistine, Rocio Bonilla-Martinez, Barbara Ahlemeyer, Vannuruswamy Garikapati, Mohammad Rashedul Alam, Omelyan Trompak, Ga

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メトホルミン食前服薬:GLP-1応答の増加し、血糖低下作用高い

メトホルミン食前服薬:GLP-1応答の増加し、血糖低下作用高い

医療サイトで見たので、備忘録として取り上げる

Xie, Cong, Peter Iroga, Michelle J. Bound, Jacqueline Grivell, Weikun Huang, Karen L. Jones, Michael Horowitz, Christopher K. RaynerとTongzhi Wu. 「Impact of the Timing of Metfor

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HFpEF:GLP1受容体アゴニスト:セマグルチド効果

HFpEF:GLP1受容体アゴニスト:セマグルチド効果

HFpEF 治療薬が実質なかった時代に比べれば進歩だが、死亡リスク減少まではSGLT2阻害薬含めまだまだなんだなぁと感想

SGLT2iとGLP1アゴニスト併用などへの関心と、リスク層別化への関心が向けられているようだ

Kosiborod, Mikhail N, John Deanfield, Richard Pratley, Barry A Borlaug, Javed Butler, Mel

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医療従事者Well-Being:WELL-B Essentials5時間トレーニングプログラムで感情的消耗、感情的回復、ワークライフ統合、感情的成長で改善

医療従事者Well-Being:WELL-B Essentials5時間トレーニングプログラムで感情的消耗、感情的回復、ワークライフ統合、感情的成長で改善

プライマリアウトカムは、"day8"での感情的消耗:emotional exhaustion
セカンダリアウトカムは、「感情的成長」、「感情的回復」、および「ワークライフ統合」:emotional thriving, emotional recovery, and work-life integration

無作為化試験において、医療従事者を対象にした簡単なウェブベースの介入が、定期的な継続教育

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HT4Rレベル・ダウンレギュレーションが少ないほど、言語記憶が改善され、5-HT4RがMDD治療のターゲットとして重要である可能性示唆

HT4Rレベル・ダウンレギュレーションが少ないほど、言語記憶が改善され、5-HT4RがMDD治療のターゲットとして重要である可能性示唆

Anti-Depressants May Improve Brain Function, Verbal Memory: Study (medicaldaily.com)

“the lesser 5HT4 receptor better the cognitive outcome”という解説文が混乱をもたらすかも・・・

なら、

ということになりそうだが・・・

研究者たちは、SSRI(選択的セ

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シロシビン療法(PT)は、心理社会的機能、人生の意味、心理的つながりにおいてより大きな改善 vs SSRI抗うつ薬

シロシビン療法(PT)は、心理社会的機能、人生の意味、心理的つながりにおいてより大きな改善 vs SSRI抗うつ薬

関連記事:
マジックマッシュルーム幻覚誘発性化合物であるシロシビン:重度うつ病治療の可能性|Makisey (note.com)

以下、SSRI抗うつ薬との比較記事

中等度から重度の主要なうつ病患者において、シロシビン療法(PT)とエシタロプラム治療(ET)の長期的な効果を比較したものです。
シロシビン療法(PT)は、セロトニン2A受容体シグナル伝達を介して脳の神経情報処理を変化させることで、

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ケトジェニックダイエットは双極性障害の気分安定効果など、さまざまな神経学的および精神医学的な状態に対して有益な効果をもたらす可能性

ケトジェニックダイエットは双極性障害の気分安定効果など、さまざまな神経学的および精神医学的な状態に対して有益な効果をもたらす可能性

establishされた論文ではありません。あくまでも仮説

Metabolism and diet are linked to root of bipolar depression, say researchers | Bipolar disorder | The Guardian

エジンバラ大学の研究者イアン・キャンベルは、双極性うつ病に特別な視点を持っており、自身もこの病を抱えている。

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