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ヲタクの戯言

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本、ラジオ、アニメ、フィギュアスケート、いろいろ詰め合わせ。
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#考えたこと

【おすすめマンガ】「変わり者」の人間讃歌

【おすすめマンガ】「変わり者」の人間讃歌

『天才柳沢教授の生活』のすゝめ

(長期連載なのでベスト盤からおすすめ、と思ったら絶版という悲劇。)

主人公・柳沢良則氏はY大経済学部教授。
朝6時に起床、夜9時に就寝と規則正しい生活を送る几帳面な人物であり、法と理屈と秋刀魚をこよなく愛する人物だ。
しかし決して四角四面のツマラナイ人物ではない。
一見頑固に見えるかもしれないが、ただ理を重んじるだけなのだ。
そして理を重んじるからこそ、誰が相手

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元・阿呆学生の戯言と自己受容

元・阿呆学生の戯言と自己受容

我ら元・阿呆学生のバイブルが課題図書とあらば、もう万難を排して記事を書かねばならぬ。恋人が泣き縋ろうが、上司が怒鳴り込もうが、この任務の前には些末なことだ。だが、いささか見るに堪えない。
責任者はどこか。ここだ。

森見登美彦『四畳半神話大系』(KADOKAWA)

我こそは吉田神社の麓で無為な時を過ごし、鴨川デルタで友と日本酒の一升瓶をあけ、下鴨神社の古本市を闊歩し日々を過ごした阿呆である。

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ラジオと虚実皮膜の論

ラジオと虚実皮膜の論

今日、日経クロストレンドでこんな記事を読んだ。

私はここで近松門左衛門「虚実皮膜の論」を思い出した。ここでこの論について語れるほどの知識は私にはない。ただ、私は虚構と現実のあわいの、微妙なひだを描くところに芸の真髄はあるという主張だと理解している。

フィクションにリアリティを求め、ノンフィクションに劇的な出来事を求める民衆のあり方は、今も昔も変わらない。一芸を極めた者が今も昔も同じところに行き

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ラジオ「つま塩」400回によせて

ラジオ「つま塩」400回によせて

先日、ラジオと虚実皮膜論について書き散らした。奇遇にも愛聴するラジオ番組の節目とも重なったゆえ、今回は愛と敬意を込めて一筆したためようと思う。

私は音声よりも文字で物事を認識するほうが得意だ。ラジオや音楽を聴いてしっかりと味わうのは、どちらかというと不得手である。しかし、そんな私でも長年愛してやまないラジオ番組がこちら。

「森久保祥太郎&浪川大輔 つまみは塩だけ」
(ラジオ大阪 毎週土曜23:

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銀盤の戦士たちから教わったこと

銀盤の戦士たちから教わったこと

フィギュアスケート、中でもシングル競技のファンになって、もう20年近く経つ。
最初は幼少期にTV画面で偶然見かけた、ロシアの男子選手2人の宇宙人大戦争がきっかけだった。
その偶然から沼にハマり、今となっては心の必須アミノ酸。
今週末も、東日本フィギュアスケート選手権の配信にずっとかじりついていた。全日本への切符を手に入れたみなさん、おめでとうございます。

そんな愛すべき競技から、私が学ばせてもら

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