週刊少年松山洋_タイトル_修正

40秒で支度しな!

以前こんなことがありました。

このあと外出するってわかっていたにも関わらず同行予定のスタッフがやってこない。

そのスタッフの席まで行くとまだミーティングをやってました。

「おーい、何やってんの?出るぞ!」

“あ、すいません、すぐ準備します”

「40秒で支度しな!」

“え?”

「え」

“あ、いや、40秒は無理です”

「あ、いや、そういう意味で言ったんじゃ、ない、けど、え?」

伝わりませんでした。

この「40秒で支度しな!」ってセリフはあの有名なジブリ映画の作中で使用されたもので、私個人にとっては昔から誰にでも伝わるギャグというかボケというか(なんかこうして説明するのも恥ずかしいですが)。

ぶっちゃけ『天空の城ラピュタ』(1986年)の有名なセリフだったのですが。

伝わらないですか、そうですか。

1986年の劇場公開から繰り返しTVでも16回以上放映されて、DVDも数100万本売れている作品ですよ?

日本国民で“観たことが無い人間を探す”ほうが難しくないですか?

ましてやゲーム会社で働くクリエイターですよ?

ある意味“誰もが知ってる常識”として私はこのセリフを使用したわけですが、相手にとっては“そうじゃなかった”ということですね。

では、この場合において“悪いのは誰か”と言うと。

完全に私です。

自分の常識を相手に(ある意味)押しつけたのも私ですし、相手の常識を図り知ることができていなかったのも私です。

もちろんこのあと同行中に説明したら“あー、『ラピュタ』ですか、アレ。そういやそんなこと言ってましたね。つかよくセリフまで覚えてますね”って言われて自分と相手の常識の差を改めて認識して反省しました。

これ以外にもいっぱいありますよね、こういうセリフ。

“腐ってやがる”

“だが、断る”

“あきらめたらそこで試合終了ですよ?”

“まだあわてる時間じゃない”

“俺達ァ健康優良不良少年だぜ”

“ちっちぇえな”

“わが生涯に一片の悔いなし”

“逃げちゃ駄目だ”

“ジャイアントストロングエントリー!”

“駄目だこいつ…早くなんとかしないと…”

特にネットなんかだと有名なセリフばかりで、なんならみんな元ネタすら知らずに使ってるくらい汎用的になってしまっているとは思いますが、これらは全て落とし穴。みんなの常識は個人の常識ではありません。

それを押し付けるとただの“クソおたく”になってしまうので本当に気を付けないといけませんね。

“気づく人だけ気づけばいい”くらいの使い方が正しいのかもしれませんね。(一切使わないとは言ってない)

さて。

日々是反省の私ですが。

ここからはもう少しだけ本音の話を。

40秒で支度しな!

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