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詩 | こんな私でも誰か愛してくれますか?

わたしってね
人を好きになるっていう感覚が
よく分からないんです

街を歩いていれば
あっ、あの人カッコいいな
って思うことはありますよ

けれども
何とかして話しかけたいとか
きっかけがほしいとか
そういうことは
思ったことがありません

「いいな」って思っても
もう彼女がいたらアレですし
いなかったらいなかったで
わたしなんかでいいのかなって

いいな、って思った人から
君のことが「好きだ」って
言われるのを
ずっと待っているような

でも、もしもそんなことが
実際にあったとしても
「私じゃなくても誰でもよかった」
なんて思ってしまいそうで…

友人からは
「奇跡なんて待ってても起こらないよ」
って言われるけど
ずっと奇跡を待っているような感じ

「好きなら好き」って
言ってしまえばいいのにね
ずっと足踏みしている感じなの

「いいじゃない、フラれたって」
友人はそういうけど
フラれたらへこむだろうなって

「自分のことを自分自身が愛せない者は他人なんて愛せない」
誰かがそんなことを言ってたけど
たしかに真実だわって思う

「こんな私でも」っていう
思考回路から抜け出せないと
恋愛なんてできないわね

でも、かといって
「私はこんなにスゴいんです」
なんて態度をとったら
すごく傲慢なような気もするし

そもそも私に誇れるものなんて
あるのかしら?

「美人だね」とか
「おっぱいが大きくていいなぁ」とか
言ってくれる人はいるけれど
そんな見かけだけのことを
誇るのは違うような気もする

「もっと自信をもって!」
「見た目の美しさは武器よ」
なんて励ましてくれる人もいるけど
それはただ
もともと持って生まれたものに
過ぎないから
自信の源泉にはならないの

恋だとか愛だとか
やっぱり熱がなければ
つづかないものだとも思うし

どうしたらいいんだろう、私
1人きりでも
生きていければ
それでいいっていう感じもするし

もう何が何だかわからないわ… …
こんな私でも
誰か愛してくれますか?

特別になにかをしたい…
というわけじゃない

ただいっしょにいて
「お花がきれいね」
「そうだね」とか
「これ、おいしいよ」
「ありがとね」なんて…ね

他愛ない日常を
ちょっとだけ共有できたら
わたし、それだけでうれしい

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