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お寿司を食べるのは特別な日じゃなくていい。

小さい時はいつも誕生日が楽しみだった。お寿司が食べられるから。

山の麓で育った私には、海産物やお刺身は特別な食べ物だった。いつも北海道出身だと話すと、毎週末カニ・イクラ丼を食べていたりするんでしょ?とわりと真顔で聞かれたりするが、とんだ勘違いもいいところ。

今の会社に入社する前まではとてつもなく貧乏だったので(今もお金持ちなわけではない)、買うとしても、夜にスーパーのお惣菜コーナーに置いてある寿司を、値段が下がっているときに買うくらいだった。

今の会社に入り、自分のお金で少しずつ"自分のしたいこと"にお金を使えるようになった。気づけばいつからか私は月に1~2回ペースで、いいよね、みたいな感覚でお寿司を食べるようになった。それで私はやっと気づいた。

「私、お寿司が大好きなんだな」と。

特別に高いお店に行かなくても、充分美味しいものが食べられる。私のいつものパターンは青魚や白身(ぶりやタイ)系にはじまり、定番系(マグロやサーモン)、最後の方に軍艦(財布の調子がいい時はウニ)、最後には穴子で〆るのが、とても好きである。

ネタは適度に冷たく、身が厚くひきしまっていて濃厚。シャリは自分で少し削る時もある。その方が、ネタの味を感じられる。

独りだからいい。守るものなんてない。誕生日じゃなくても、食べたい時にお寿司を食べられる今の生活が好き。

好きに、食べたいものを食べて、この仕事(収入源)があるから自由に生きていける。仕事を捨てて世界を旅するほど自由すぎるのも不安。お客さんのことを考えてできる今の仕事も、嫌いなわけじゃない。

総じて将来が不安な世の中、そんな小さな幸せを感じながら生きていくのは、決して悪い事じゃない。

写真は昨日のランチで入った新宿のお鮨屋さん。偉そうに話すと、ネタの鮮度は良くなく、まぁまぁより下、あんまり。でした。

32歳、恥をしのんで公表しますが、ちゃんとしたお寿司屋さんに入ったことがあるのはランチでしかありません。

いつか夜に久兵衛(味が落ちたらしいけど)に行くのが夢。と書いておけば、いつか自分のお金で行けそうな気がしている。

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