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子どもの成長を大切にする育て方『3Hの言葉かけ』

子どもの「しつけ」ってむずかしいですよね。


子どもの年齢と、親としての年齢は一緒だから大人も学びつづける必要があります。


そんなときに大切なのは、「ほめる・はげます・ひろげる」の3Hです。


今回は、お茶の水大学名誉教授の内田伸子先生の言葉を参考に、子どもの成長を大切にする育て方『3Hの言葉かけ』について紹介していきます。

教育のプロの言葉


「子どもがいけないことをしたときに感情的に怒っていませんか?


頭ごなしにこどもを叱るということは、幼児教育ではあってはなりません。


他人にコントロールされるのではなく、子ども自身が腑に落ちて自律的に生きていくために自由な保育を大切にすることが必要です。」


NHKの「おかあさんといっしょ」や「子どもチャレンジ」の番組開発をしているお茶の水大学名誉教授の内田伸子先生の言葉です。


今回は、教育としつけのプロが教える3つのHについて紹介していきます。

『3H』子どもの成長を助ける教え方


子どもの成長は、親の願いですよね。

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子育てにおける3Hとは、『ほめる・はげます・ひろげる』言葉かけのことです。


◆ほめる:子どもの人格ではなく、行動について伝えましょう。

⇒「すごく、がんばって走れたね。」

⇒「大きな声であいさつできて、とてもよかったよ。」


◆はげます:肯定的な言葉かけが子どもを勇気づけます。


⇒「失敗したって大丈夫!またチャレンジしてみようね。」


◆ひろげる:提案の言葉が考えるきっかけになり、視野をひろげます。

⇒「○○してみるといいかもね。」

⇒「ママ、パパにも教えてね。」


『ほめる・はげます・ひろげる』3Hの言葉かけは、「共有型のしつけ」と呼ばれています。

強制型と共有型のしつけ

子どもへの「しつけ方法」の違いで、語彙力テストに影響がでるという研究結果があります。


強制型しつけ:子どもを叱りつけるのは、親の役目。
わるいことをしたら罰を与えるのが当然、力のしつけも多用するのが特徴です。


親は子どもに「制限コード・禁止・命令」でしつけするので、考える余地のない指示待ち人間になる育て方になります。

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共有型しつけ:親子のふれあいを大切に、子どもと楽しい経験を共有したいと考えるのが特徴です。


親が「ほめる・はげます・ひろげる」の姿勢でしつけをすると、子どもは、のびのびと成長することができます。


3・4・5歳児を対象とした語彙力テストでは、子どもが楽しんで学習している共有型しつけの方が得点が高く、優れていることがわかりました。

鯉を数えるエピソード


ある教育大学付属幼稚園での研究発表を紹介します。


すごく大きな池があり、たくさんの鯉が泳いでいるのを見た3人の男の子が声をだして鯉を数えだしました。


しかし、鯉が動くのでなかなか数えられませんでした。

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「どうしよう?いいこと思いついた!池の端っこで手を叩いて鯉をおびき寄せて数えたらいいんじゃない?」と5歳の子が提案しました。


みんなで数え始めたものの、全部で何匹か整理がつかなくなった子どもたちの頭の上には?がいっぱいになってしまいました。


そこで担任の先生が、少し見守ってから池にある玉砂利を1つ拾って「これ」なら動かないんじゃないといって渡しました。

その後、子どもたちは考えて、数えた分だけ石をあつめたらいいことに気づき、「石は全部で64個になったから、池の鯉の数は64匹だ!」といってみんなの笑顔が輝きました。

子どもたちは、クラスに帰って友達に報告すると「ほぉ~」という驚きの声が上がったと幼稚園の紀要に書かれていました。


子どもは、自分から学ぶ力を持っています。


わたしたち親の役目は、子どもに答えを教えてあげるのではなく、気づきの補助をしてあげることだったのですね。


『3Hの言葉かけ』まとめ

親が「ほめる・はげます・ひろげる」の姿勢でしつけすると、子どもはのびのびと成長できるようになり学力も向上します。

◆ほめる:子どもの人格ではなく、行動について伝えましょう。


◆はげます:肯定的な言葉かけが子どもを勇気づけます。

◆ひろげる:提案の言葉が考えるきっかけになり、視野をひろげます。


わたしは、5歳になる息子の目線に合わせて、しゃがんでから話をするように意識しています。

子どもは、自分のことを一人前に扱ってくれることがうれしいんです。

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わたしが5歳のときに、1万円という高額のお年玉をくれる伯父がいました。


他の親戚が5000円・3000円・2000円など、兄2人と差が出るように子ども向けの金額に調整している中、3兄弟平等に1万円ずつくれた伯父に感謝していますし、34歳になった今でも大人扱いされていたことがうれしくて覚えています。


子どもは、大人が思っているよりも、実は大人です。

親も、子どもに教えられているという気持ちを忘れずに生活していきたいと考えています。

最後に


今回は、お茶の水大学名誉教授の内田伸子先生の言葉を参考に、子どもの成長を大切にする育て方『3Hの言葉かけ』について紹介しました。


『3Hの言葉かけ』とは、「ほめる・はげます・ひろげる」しつけ方法でした。


3Hのしつけ方は、子どもがのびのびと成長できる「共有型しつけ」とも呼ばれており、抑えつける「強制型のしつけ」より語彙力がアップすることがわかっています。

親は、子どもの可能性をのばすための補助をすることが役目なので、感情的になってしまったときは、深呼吸して話しかけてみてくださいね。

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