Try & Error ② | プロダクトをいちから創り・送り出すプロセス
前回の記事ではクラウドファンディング中だったプロダクトが無事にファンディングの目標を達成した。(前回記事はこちら)
このプロダクトが手元に届くことを期待して先行投資いただいたことを思うと胸熱で、半端なものにはできないという意気込みも一層強くなる。これがクラウドファンディングのプラスの連鎖。頑張るぞー!ということで詳細な設計作業に打ち込む日々が続く。
クリエイティヴに可能性を拡げていくプロトタイプ(PoC)のフェーズとは打って変わって、プロトタイプからの気づきと製品化に向けたTodoをリスト化して一つ一つに対応していく、地味目な作業。とはいえこの積み上げこそがプロダクトとしての完成度に直結する。プロトタイプを通してどれだけ多くの事に気づけるか、や気づきをどう解決していくか、本当に必要な機能でなければ削除も検討するなど、勘所が必要かつエンジニアリングのキモでもあるように思う。アイディアは良かったけど製品としては実現できない、となるのがとにかく怖い。この恐れと向き合いながら、対応を進める毎に進化を感じ取る。色々な感情が渦巻きつつエンジニアとしてのクリエイションの醍醐味をビシビシと感じ取れるプロセスだ。
PEBLWEARの場合は1人メーカーなので、エンジニアリングといってもハードウェアの構造部分と電気的な部分、制御するソフトウェアとアプリの開発を同時並行的に進めている。作りながら考えまた設計に反映するアジャイルな手法でクイックに量産フェーズに持っていく。トライアンドエラー地獄で頭がパンクしそうになりながらもなんとか解決策を導き出すと、FLAMEのプロトタイプは天使のように光を放って応えてくれた。
エンジニアリングの課題リストはおおよそ解決策で埋まった。つまり製品として生産できる設計図と部品リストが揃ったということ。さあ、いよいよ量産部品の発注だ。このフェーズでファンディングで集まった資金を元手に将来分の部材含め100個単位で発注する。出費が絡むので慎重に慎重に準備。将来の在庫の事も考えつつ、勢いも必要な、何度やっても緊張するフェーズ。
このプロジェクトを知って頂いた、関わって頂いた方の楽しさや喜びに繋がることを信じて。前に進みます。 次回に続く…
PEBLWEAR | クリエイター
赤塚 雄平
PEBLWEARついて
プロダクト作家がつくった2022年度グッドデザイン賞受賞のプロダクトブランド。1点ずつハンドメイドのウェアラブルリモコンなど。リンク先から製作オーダー頂けます。
Made in Matsumoto Nagano Japan.
オリジナルブランドのプロダクトは日々の暮らしやフィールドで使い込むことでより良いプロダクトへ。実際のフィールドで実際に役立てることで見えてくる使い方や気づき。そこから生み出される、ミニマルで心地いいプロダクトを目指して、日々開発と制作を行っています。
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