マガジンのカバー画像

エッセイらしきものばかり

521
何がエッセイなのかよく分かっていない人が書いたエッセイらしきものです。
運営しているクリエイター

2023年6月の記事一覧

激レア ステレオタイプが現れた

激レア ステレオタイプが現れた

 ステレオタイプとは先入観であり、思い込みであり、固定概念です。思い込みなので、合っている時もあれば外れている時もある。その辺をうまいこと使ったのが、いわゆる「あるあるネタ」というやつなんだと勝手に思っています。

 地域性はステレオタイプの根付きやすいジャンルです。宝庫と言ってもいい。中でも往々にしていじられるのが、大阪を中心にした関西の話で、今も昔も、関西出身の人はもちろん、それ以外の人もネタ

もっとみる
豹変してほしいし、手のひらも返してほしい

豹変してほしいし、手のひらも返してほしい

 「手のひらを反す」という言葉がありますね。先ほどグーグルで「てのひら」とだけ入力すると、出てきた検索候補がこんな感じでした。

 どうして本家「手のひら」を差し置いて「手のひらを返す」がトップに躍り出てくるのかは分かりませんが、よく使われていることの表れなのかもしれません。よく使われているということは、そういう行為が当たり前のように見られることでもあります。つまり、人は態度をガラッと変えることが

もっとみる
とにかく偏見がたくさんある

とにかく偏見がたくさんある

 ないと思っていてもあるし、あると思っていてやっぱりあるのが偏見です。私も自分自身に「やめろ」と言い聞かせているのですが、油断するとすぐに偏見の虜です。もう、心身にスッと偏見が入り込む。

 その日は最寄り駅に向かって歩いていたんです。すると、ゆったりとした速度の自転車が私を追い抜いてゆきました。載っていたのはご年配の男性だと後姿でも分かりました。自転車はいわゆるママチャリで、前と後ろにひとつずつ

もっとみる
押しボタン式信号機で甘い考え

押しボタン式信号機で甘い考え

 押しボタン式の信号機がございます。歩行者が車道を渡りたい場合、ボタンを押すことによって信号機の色を変え、車を止めてから渡るタイプの、皆さんご存じのやつです。

 当然ながらボタンを押さないと歩行者側の信号は赤のままですから、普通は押すんです。しかし、厄介なことに世の中は押しボタン式でない信号機のほうが多い。だから、押しボタン式の信号機にやってきても、いつもの癖で待っていれば自然に信号が変わると思

もっとみる
動物で行く先を決める人

動物で行く先を決める人

 ペットとしていろんな動物を飼ってらっしゃる方は今も多いとは思うんですけれども、住宅が密集しているところですと、散歩などごく一部の場面を除けば見かける機会はほとんどございません。室内で飼う習慣が広まっているんでしょう。

 やっぱり外で飼うと近隣住民の迷惑になるのではないかと心配されるのでしょう。一昔前は番犬なんて呼ばれていた犬も、視界に入った人間を次々に吠えて回っていたら、そりゃあ室内に持ってい

もっとみる
胸毛の噂

胸毛の噂

 小学生だった頃、仲がよかった少年がいたんです。ここでは仮に藤本君としておきますけれども、彼は小学生にしては毛深かったんです。もう声変わりしないうちから結構なすね毛で、見た目はお父さんの足になっておりました。

 そのせいだと申しますか、それ以外に理由が思い浮かばないんですけれども、一時期、藤本君に関する妙な噂が流れました。藤本君のお母様には胸毛が生えているというのです。噂の出所が藤本家でなければ

もっとみる
適当勇者の冒険

適当勇者の冒険

 ロールプレイングゲーム、すなわちRPGと言えば、今やゲームの一大ジャンルです。ゲームをする人はもちろん、ゲームを知らない人でもRPGという言葉くらい知っていても全然おかしくない。中でもメジャーなRPGともなりますと知名度は抜群で、ひとつの文化を形成していると言えます。

 私も幼少期からRPGに親しんできたため、RPGの基本システムにはスッカリ慣れています。最近はなかなかゲームをやれなくなってき

もっとみる
バグラブホテル

バグラブホテル

 高校時代は自転車で通学していたんですが、その通学路にホテルの看板があったんです。何もない空き地に置かれていて、特定の方角を指し示した矢印と共に「あと〇〇メートル」なんて書かれている。

 そのホテルもまた通学路沿いにあったんですが、外見からして明らかにラブなほうのホテルなんです。まあ、看板自体は誰が出してもいいですし、そのラブなホテルの看板もあからさまにラブラブしていなかったので、近所の方々も「

もっとみる
真逆の絶叫マシン体験

真逆の絶叫マシン体験

 「真逆」にもいろいろあると思うんです。私が印象深い真逆のひとつに、ジェットコースターを始めとする絶叫マシンに因んだ真逆がございます。

 私の友人、ここでは三原君としておきますけれども、三原君と私は絶叫マシンにおいて真逆の人でありました。みんなで遊園地だのテーマパークだのに行けば三原君は絶叫マシンへ真っすぐに突撃するんです。私はと申しますと、絶叫マシンが嫌いというわけじゃないんですが、毎回誰より

もっとみる
今やらかしてる失敗をしているのは自分だけじゃないかもしれない

今やらかしてる失敗をしているのは自分だけじゃないかもしれない

 自分だけかと思っていたら意外と他の人もやってた、みたいなことがあるわけです。「すごいアイデアを思いついた」と思ってネットで検索してみたらもう思いついていた先人がたっぷりいた、なんてこともあるでしょう。オリジナリティを出すって大変だな、と痛感してしまう。ただ、「自分だけかと思ったらそうでなかった」が自分にとってつらい方向に影響するとは限らないわけです。

 例えば、私は無意識に自分の顔を触る癖が昔

もっとみる
特殊なドアの開け方

特殊なドアの開け方

 マンションとかアパートとか集合住宅に住んで分かったのは、意外に住民と会わないことです。

 戸建てのほうが住民の姿を目撃します。玄関の掃除をしたり庭の草を切ったり自家用車を洗ったり、何らかの作業をしていることが多い。一方、集合住宅だと家の前で何かすることはなくて、ドアの鍵をかけてすぐ出かけるか、ドアを開けてすぐ「ただいま」するくらいです。だから、他の住民と会う機会が少ないんでしょう。

 だから

もっとみる
Googleのお陰で憧れのキャラクターに近づけていたらしい

Googleのお陰で憧れのキャラクターに近づけていたらしい

 たくさんのコンピューターに囲まれた部屋にひとりいて、仲間との連絡は基本的に通信だけ。それでも、助けを求められれば山盛りのコンピューターを駆使して状況を即座に分析し、的確な指示を送る。こんなタイプのキャラクターをフィクションでたまに見かけます。そういうキャラクターで私がパッと思い浮かぶのは、クリミナル・マインドのガルシアとパーソン・オブ・インタレストのフィンチ、更にさかのぼりますとエネミー・オブ・

もっとみる
我田引水、人を救う

我田引水、人を救う

 年齢を重ねると面の皮が厚くなるのを感じます。「面の皮が厚い」なんて、あまりいい意味で使われない言葉ですが、個人的には面の皮が厚くなったお陰で人に親切ができるようになってきました。

 と申しますのも、昔は誰かを親切にしようとしても、あれこれ考えてしまって結局、実行できないことが多かったんです。困ってる人に声をかけるのが恥ずかしかったり、単純に勇気が出なかったり。何より私が恐れていたのは「他人を親

もっとみる
若者も言う「最近の若者は」

若者も言う「最近の若者は」

 「最近の若者は」という常套句があります。ベタベタすぎて丸々そのまま使う人は逆に少ないんじゃないかと思えるほどです。そういう意味では、唐草模様の風呂敷包みを背負った泥棒と一緒で、既にひとつの記号になってしまっているのでしょう。ただ、似たような意味のことを言われた方は多いと思います。私も言われてきましたし、それに対して「何でそんなこと言うんだろう」みたいな感想を抱きました。

 もちろん、「自分も大

もっとみる