『アサーション』で、自分の意見を上手く伝えられるか。
コミュニケーションというものは難しい。
それは一番身近な恋人や、友人たちに対してもそう思う。
僕はこうして文を書いてはいるが、そうして独り、画面に向かっているほうが簡単だった。
彼女が『アサーション』について教えてくれたことがあった。
それは簡単に言うと、『自分の気持を率直に伝えつつ、相手に納得してもらう』ことを図るコミュニケーション方法らしい。
まさに今の僕が身につけたいものだった。
もし仮にこの魔法のようなスキルを使いこなせるようになれば、世の中が変わって見えるだろうと思った。
たとえば僕が『世界征服をしたい』という気持ちを抱いたとしても、その願いが伝わる可能性もあるということだった。
『アサーション』には、DESC法というものがあるらしい。
「Describe(描写する)」
「Express(説明する)」
「Suggest(提案する)」
「Choose(選択する)」
このステップで会話をすると、意思が、つまりこの場合『世界征服をしたい』ということが相手に納得感をもって伝わるという。
まずは「描写する」。
これにはできるだけ自分の感情や憶測は避け、課題に対して客観的に説明する必要があるらしい。
つまり、こうなる。
『世界はこれだけ技術的発展を遂げているというのに、気候問題や貧困の格差なんかはなくなるどころか、加速度的に広がっていく一方だ。キャベツの価格も高くなってる』
ここではなるべく、自分の感情と客観的事実を切り分けることが必要なのだそうだ。
次にその事実を踏まえ、自分の想いを率直に「説明する」。
『僕はそんなの理不尽だと思う。もっとホイコーローが食べたい』
そして「提案する」。
『だから、世界を征服するのがいいと思う』
これで自分の気持を伝え、しかしそれを押し付けることのない「提案」ができた。
もっとも、大切なのはここからで、この「提案」が受け入れられない場合のことも考えて、色々な選択肢を用意しておくのが「選択する」フェイズなのだ。
ということで考えてみた。
人類を監視するAIの開発
別の惑星への逃避
キャベツ農家への転職
これで僕も、円滑なコミュニケーションがとれるようになったはずだった。
まず手始めに、彼女にこのことを伝えてみようと思う。
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