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気持ちのこもった感想文。
私は彼を3年間、担任していた。
感情表現に乏しい、ちょっと変わった子だった。
いつか、彼に学年新聞に載せるちょっとした作文を頼んだことがある。職員室に彼を呼び、「体育祭の感想をね、400字くらいで良いんだけど」と伝えて原稿用紙を渡した。
彼は「分かりました」と言うなりその場で私の机に屈み、書き始めた。
「原稿用紙を持ち帰って、明日までに書いてくれればいいんだけど」と私が言うのも聞かず、彼
幻想の旅人、というお話。
幻想の旅人は「心」にのみ従って旅をする。
傾いた陽。
一面にゆれる黄金の麦と、遥かな紫の稜線。
風と郷愁の感触。
空は星の透けるほどの濃い藍色。
硬く締まった雲は幾塊も幾塊も、風に乗って流れ去り、風に乗って流れ去り。
地表を覆う麦の穂波も、流れる雲と息を合わせてよく揺れた。
空と大地が寄り添うように、よく揺れた。
(お待たせ致しました。ゆびICをかざしてください。)
天から女性