牡鹿戸

【Oshikado】

牡鹿戸

【Oshikado】

マガジン

  • ●散文、雑記、詩っぽいの。

    ギンフルマの青いやつの延長とか

  • ◎短編 のようなものとか

    短編小説っぽいもの。のようなもの。

  • ◇撮ったやつ

    自分で好きで撮影したやつ。

  • ☆コント  のようなものとか

    登場人物2人以上のギャグ的・声劇向け掛け合い台本がメイン。たまに1人向けの読み物系ネタも。

最近の記事

ノクターン。

四畳半の天井に ラップランドの星空の空想をひろげて オーロラを吹きながしてあそんでいた 中学2年の夜 ひとつきりの黒い岩陰 ノクターン あの夜の底に 寂しみや 悲しみや あらゆる未知の感情が潜んでいた その熱 うごめきを 背中に感じていた #詩 #のようなもの

    • 21時に眠剤飲んでログアウト。

      ストーリーがないと 自分の悲しみさえ持てないような 不感症の群れに 自分自身が含まれていること 言葉では否定できない 夜の情報の渦 こんな世界 21時に眠剤飲んでログアウトです * 「言葉にしなければその感情は無かったことにされてしまう、だから叫べ、叫べ、叫べ」って ミュージシャンの人が 必死に黙って文字で打ってたの笑ったっけ 哀しくって *  今どきの若いもんは  記憶容量に恵まれすぎて儚さが足りない * 先生こうも言ってた 「つまるところ、生き物の本能は

      • 夕焼け ゆれる ストラップ 銀色のチェーンの1粒1粒に 夕焼けの光 消えのこって ゆれている せっかくのいい日を だめにしてしまった

        • 雑記 2024.6.29

           墓地を歩いている夢を見た。  小さな区画がそれぞれ青く苔むした縁石で仕切られている、そういうお墓が延々と続いていた。  それぞれの墓に猫がいた。1つ1つの墓を守るように。  黒い猫や白い猫、いろんな模様の猫たちが、歩いて通り過ぎる僕をじっと見ていた。  そのとき僕は、何も感じていなかった。  「僕」ではなかったのかもしれない。  そのうち、猫が2匹寝そべっているところに出くわした。  僕は座り、両手を使って、2匹の猫をそれぞれ同時に撫でてやった。1匹ずつ撫でるのは公平に反

        ノクターン。

        マガジン

        • ●散文、雑記、詩っぽいの。
          117本
        • ◎短編 のようなものとか
          20本
        • ◇撮ったやつ
          19本
        • ☆コント  のようなものとか
          37本

        記事

          聞こえてはいたんだ。

          「どうせ聞こえてないだろう」って 確かに聞こえていたんだよ 毛布で耳を塞ぐのは むしろ人間の声が頭の中を延々反響して うるさくて ひとつひとつ意味としてとらえてたら 単純に心がもたなかったから 「どうせ聞こえてもわからない」って そういうの確かに聞こえていたんだ 子供の頃は 「苦しい、苦しい」とよく鳴いた 僕が鳴くと 人間は優しさでなく不機嫌さから 長い長い説教をはじめた 「鳴かないで聞きなさい」 「こっちを向いて聞きなさい」 聖書くらいパターンの決まった話 聞

          聞こえてはいたんだ。

          たまに人に伝わる。

          人の心は 主観的で身勝手なカタパルト 発射され続ける紙飛行機は いつも余計な意味や言葉ばかり纏っている と思う そんなもので 他人の心の外殻をやぶろうとか その誰かの心の 奥に 何かを伝えたいとか そういう 身のほどをわきまえない情熱がさ たまに 人に伝わるんだよね 信頼を結べない世界の中で 人の心に伝わるものって 本当は 純粋な熱だけなのかもしれない って最近思う 身のほどをわきまえない 夜明け前のあこがれみたいなやつのさ 空気のふるえを感じるような 青い静かな

          たまに人に伝わる。

          他人の悲しみを模倣するところから始まる長い長い自由研究。

          他人の悲しみを模倣するところから始まる長い長い自由研究。

          みどり。

          緑に囲まれた 白い石造りの 古い家は 見たことはないのに 懐かしい気がしました 長い廊下が縦横斜め 飴色の階段が縦横斜め あちこちに走っていて ぼくも好奇心の揺れるまま あちこち歩いた気がします そうして ぼくは 階段の奥の 天井裏みたいなところを見つけました 小さな窓からさしこむ緑の光の下 ぼくは 真剣な表情で ぼくが ずっと大切だと信じてきたものを そこに並べていました あとの 細かいことは覚えていません 目がさめたとき 全部ぽろぽろ消えてしまいました そうい

          みどり。

          人に理解してもらえる言葉を、このまま、まったく話せないままでいいのだろうか。 #写真

          人に理解してもらえる言葉を、このまま、まったく話せないままでいいのだろうか。 #写真

          雑記 2024.5.22

          鏡を見ても 映らないし 地面を見ても 影はできない 自分は いる 些細なことにいちいち傷付き 他者をやたら傷付ける心だけが "自分"という仮の高さに浮かんでいて そこに手足がくっついてる べろんべろんの寒天みたいな 透明の自分を傷付けて やさしさを かろうじて搾り出す それでは到底 足りない 神は「まず自分を許せ」と 一番つらく厳しいことをおっしゃる いろんな人たちの 無数の口や手を借りて 自分を好きになれと歌われ 自分を許せという言葉をくださる 10光年くら

          雑記 2024.5.22

          ジグソーパズルを飾れなかった話。

           平日の昼。  静かな部屋。  ひきこもりニートの罪悪感を(自分としては慣れたようなつもりの手つきで)かなぐり捨てて、ジグソーパズルに手をつけた。  ちょうど小学校の給食が終わって校庭がしっちゃかめっちゃかになる頃。  約1,000のピースたちを畳の上に散らばして、ガチャガチャと動き回した。  古い畳の、乾いた匂いがした。  昔行った京都の禅寺を思い出した。  あの「どこでもない」感じ。  限りなく社会科学的で、人為的な宗教観のない感じ。  長時間の「何もしない」に対して

          ジグソーパズルを飾れなかった話。

          日記 2024.4.29

           数値がリアルタイムでグラフ化され、数秒おきに更新される。  それは実体世界の何かの観測結果を示しているのだけど、表示されるのは数学Iのテストの問題用紙みたいな、シンプルな白と黒の画面。繰り広げられる微妙な変化に、規則性や意味を見出そうとしたけど、ほんの1日見ただけでは全く何もわからない。  そのまま新しい1日が終わった。  無力さを感じた。  池の鯉を眺めているのとほとんど変わらなかったなぁ、と思った。    苔緑色の、さして大きくはない池。  乾いた木々に囲まれた池のふ

          日記 2024.4.29

          そもそも俺は「人に嫌われている」といつから言い始めたのだっけ。 生まれてすぐ、ではないよな。 いつから「人に嫌われている」と感じるようになったのだろう。 いつから「人に嫌われている自分」という意識で自分自身を捉えるようになったのだろう。

          そもそも俺は「人に嫌われている」といつから言い始めたのだっけ。 生まれてすぐ、ではないよな。 いつから「人に嫌われている」と感じるようになったのだろう。 いつから「人に嫌われている自分」という意識で自分自身を捉えるようになったのだろう。

          夜を 信頼している 気を許してる 夜が来ると 「悲しい」とか「寂しい」とか つい好きに吐いてしまう 夜なら 受け止めてくれると 信じきってるから けど夜のほうは 僕に 何も教えたりはしない 夜は 広い世界を見渡していて もっとも信頼できる人たちにだけ 大切な話をしている

          夜を 信頼している 気を許してる 夜が来ると 「悲しい」とか「寂しい」とか つい好きに吐いてしまう 夜なら 受け止めてくれると 信じきってるから けど夜のほうは 僕に 何も教えたりはしない 夜は 広い世界を見渡していて もっとも信頼できる人たちにだけ 大切な話をしている

          「こんなに廃墟や空き家があるんだから、1つくらい秘密基地にしてみたいもんだよな」 「そんな余裕があるなら離れなよ。こんな……」 「大切な人がまだ残ってる」 「……せめて、いつまで探すか決めない?」 「いつまでも」 「死ぬ気?」 「いや。これこそ生きる気というやつさ」

          「こんなに廃墟や空き家があるんだから、1つくらい秘密基地にしてみたいもんだよな」 「そんな余裕があるなら離れなよ。こんな……」 「大切な人がまだ残ってる」 「……せめて、いつまで探すか決めない?」 「いつまでも」 「死ぬ気?」 「いや。これこそ生きる気というやつさ」

          おととしの末に書いたすずめの感想、長くて下手で読みにくくて酷い。 今夜の地上波放送を機に書き直そうかとも思った。 けどやっぱり、これはこれで当時の自分の記録だから、残しておくしかないのだった

          おととしの末に書いたすずめの感想、長くて下手で読みにくくて酷い。 今夜の地上波放送を機に書き直そうかとも思った。 けどやっぱり、これはこれで当時の自分の記録だから、残しておくしかないのだった